ありふれたことの幸せ-ローマの休日-
明日からお楽しみ、GW。
今年は結構長い連休がとれた。
6日は出社だし、休み中の宿題になる仕事も結構あるけど。
今日は、仕事中からcobaの陽気なアコーディオンなど聴きながら、お休み気分でちょっと心が軽い。
ひとまず予定しているのは、伊豆旅行。
2泊3日で北川温泉に行く。
特にアトラクションの予定は立てておらず、今度こそ「ゆったり」を得たい。
それから、日頃ないがしろにしている身体のため、健康診断に。
買い物をして部屋を掃除して、洗濯をして布団を干して、映画をいっぱい観る。
もし余裕があれば、お芝居もいい。
旅先では本も読もう。
いくつか読みかけの小説がある。
あと、パスポートの更新にも行かないと。
長期の休みに東京にいることも久々なので、普段できない「当たり前のこと」をちゃんとやろうと心に決めた。
人間らしい、ちゃんとした生活。
休日の映画と言えば。
ベタだけど、やっぱり「ローマの休日」。
オードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックの、映画という娯楽の代名詞とも言えるような名作。
ヨーロッパの小国の王女がお忍びでローマの街へ繰り出し、スクープを狙って彼女に近づく新聞記者と恋に落ちる物語。
スペイン広場でアイスクリームを食べるとか、美容院でショートに髪を切るとか、スクーターのふたり乗り、真実の口のエピソード。
どれも有名で、どれも憧れに満ち、オードリー・ヘップバーンが魅力的に輝くシーンの数々。
私がローマに行ったのは、もう10年近く前。
学生の貧乏旅行で、エレベーターもない古くて安いホテルに泊まり、滞在中ずっと雨が降っていた。
バチカンまでのバスは来る便、来る便ぎゅうぎゅうで、痴漢は出るし、スられないかと神経は張り詰めるし。
水はけが良すぎて小さな洪水が起きたような石畳を歩けば、靴は中までぐしょぐしょに濡れて、最終的に風邪を引いて寝込むことになった。
要は、最悪の思い出。
天気のせいなんかで、せっかくのローマの印象は冴えず、「ローマの休日」のイメージは遥か遠い。
またいつか、あの街に行くこともあるだろうけれど、そのときは晴れが来るまできっと待とう。
オードリー演じるアン王女が楽しんだのは、たった一日のローマの休日。
普通の女の子の小さな一日。
ありふれたことが新鮮で、普通のことが幸せに思えた。
今年のGWの東京は、晴れが続くらしい。
案外と、ありふれたことが欠けがちの生活に、ささやかな幸せを与えてみよう。
そうだ、私も、髪切りに行こう。
オードリーみたいに。
ローマの休日 Roman Holiday(1954年・米)
監督:ウィリアム・ワイラー
出演:グレゴリー・ペック、オードリー・ヘプバーン、エディ・アルバート他
■2005/4/29投稿の記事
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