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映画の中の子どもたち⑤

『ビリー・エリオット』

2000年、イギリス映画。
スティーブン・ダルドリーの作品。
邦題はリトル・ダンサー。

1980年代のイギリス北部
が舞台。炭鉱町で父・兄・
祖母と暮らすビリーが、
バレエと出会い、
やがてダンサーの夢へと
向かっていく物語。

ダンスへの情熱。歓喜。
反対する家族との葛藤。
哀しみ。怒り。
ビリーが喜怒哀楽を
ダンスで表現する
シーンは本当に圧巻。

この映画を観たあとから、
私は「踊る人」に強く
牽かれるようになり、
踊る姿は、人として最も
美しいなと思うように
なっていく。

(わたしは踊らないが、
我が息子も娘も
自分の人生にダンスを
加えて生きていくように
なったことは、
大きな喜びのひとつだ。)

ビリーの想いとダンスは、
やがて周りの大人の心も
動かしていく。

バレエ学校の
インタビューで、
ダンスしているときの
気持ちを尋ねられた
ビリーはこう答える。

*******************
いい気分です。
最初は体が硬いけど、
踊り出すと、
何もかも忘れて
全てが消えていきます。
自分が変わって、
体の中に炎が。
宙に浮いている
みたいな気分です。
鳥のように。
電気のように。
*******************

この感覚、
よくわかる。
確かに自分の
中にもあったし、
今もなお、
そう感じる
瞬間もある。

誰かの「夢中」は
理屈抜きに心に響く。

子どもたちの、
電気が走るほどの
夢中を、全力で
支える人でいたいな。



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