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こうして英語に出会った④

私は、友人・知人を家に招く
ことが多い家庭で育った。

 狭小マンションに住んで
いた幼少期、週末は
両親の友人ファミリー
3~4組集合して
家の中はギュウギュウ
の密状態。子ども部屋は
ちょっとした保育園みたい
になっていた。

 その頃から、自分より
小さい子と遊んだり
お世話をするのが
大好きだった。
保育業に関心を持ち、
やがて保育士資格を
取得するに至るのも、
この時期の自分の中に
すでにあった傾向である。

 イギリスへ渡ったあとも、
旅先で出会った老夫婦や、
父が仕事で知り合った方の
ご家族や、偶然、隣の家に
引っ越してきた兄の学校の
担任の先生一家や(これは
かなり驚いた)日本から一人旅
でやってきた大学生など、
とにかく色んな人が
我が家を訪れ、しばらく
滞在していった。

 私は口数が少なく、
決して人懐っこいタイプの
子どもではなかったが、
それでも、様々な国の
幅広い年代の人々と
関わること自体が面白く、
目の前で話を聞いて
いるのが楽しかった。

 その感覚は今も変わらず、
私自身を形成するひとつの
部分として定着した。

 高校時代は、上海から
やってきた中国人留学生と
一緒に暮らしていた時期
があった。生活していると
誤解や勘違いに充ちた
ハプニングが多々あり、
今でも思い出すと笑って
しまう。

こうして振り返ってみると、
私がやがて自宅を開いて英語
教室やライブラリーを毎日
やっているのは、当然の成り
行きのように思えてくる。

 家族以外の誰かが家にいるのが
当たり前になってから何年も経つが、
私はまだまだ、自分や、この
家を開ききっていないとも
感じている。

 つづく。

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