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【Woman PR Community 女性経営者インタビュー vol.2】 モデラート株式会社 代表取締役 市原明日香 様

Woman PR Community では、女性経営者やリーダーのインタビューを掲載していきます。第2回目はファッションで大人の女性をエンパワメントする、D2CブランドSOÉJU(ソージュ)を展開するモデラート株式会社の代表取締役、市原明日香さんです!

市原明日香

【Profile】

モデラート株式会社
市原 明日香 様  

1976年福島県生まれ。東京大学教養学部卒。2児の母。
アクセンチュア株式会社で3年間経営コンサルティングに従事、ルイ・ヴィトンジャパン株式会社にて4年間CRM(カスタマーリレーションシップマーケティング)に従事。息子の看病、フリーランスの期間を経て、2014年12月にモデラート株式会社を設立。パーソナルスタイリングサービス「SOÉJU personal」(ソージュパーソナル) と、ファッションブランド「SOÉJU」(ソージュ) を展開。



▼アクセンチュア、LVMH、バイオサイエンススタートアップを経て、ファッションのD2Cブランドを起業された市原さん。多様な経歴は、どんなキャリアの軸をもとに生まれていったのでしょうか?

共通しているのは「世の中のためになる仕事をする」ということです。新卒では、戦略コンサルティングのアクセンチュアに入社しました。よくコンサルは医者に喩えられますが、課題のある事業を健康にするという事業の特徴は、世の中のためになると思い入社を決めました。また、自分は本当に働くことが大好きなので、仕事をいつまでやっても怒られない、というのもコンサルティング会社を選んだ理由の一つですね(笑)。

「意思決定プロセスに、自分を巻き込んで欲しい」と上司に意見して、若手の頃から幅広い経験を積むことを強く意識していました。

若手だからと臆して、自分の仕事・時間の範囲を狭めるのは、とてももったいないことだと思うんです。例えば、若い時は先輩に薦められた本があったら、その日中に完読する、そんな気概をもって仕事に取り組んでいました。

人生は短いです。この表現がふさわしいかどうかわかりませんが、ガツガツと精力的に生きて、できるだけ多くのことを吸収した方が、充実度の高いキャリアになるのではないかと思います。

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▼キャリアのターニングポイントはありますか?

働き方という意味では、息子が白血病になったことがあります。会社員という立場を続けられなくなったという外的要因が大きいですが、「働き方を自分でデザインできる」という点で、起業するのが一番早いなということにも気づきました。

また、価値観が変わったという意味では、バイオサイエンス系ベンチャーに転職した時です。それまで、アクセンチュア・LVMHといった会社の名が通ったところで働いていました。なので、話を聞いてもらえない、あるいは女性ということにビハインドを感じることは全くありませんでした。

しかし名の知られていないベンチャーでは、男性が多い業界ということもあって、営業先に相手にされていない、女性というだけで名刺交換をしてもらえないということさえありました。社内でもベンチャーなので経理・労務・雑用・お茶汲み・プレゼント選びなど、とにかく何でもやらざるをいけない環境でした。当時は生意気だったので、「なんで私がこんなことしなくちゃいけないんだろう」と思っていましたね(笑)。

しかし、Connecting dotsではないですが、起業してみると当時何でもやっていた経験が非常に役に立っています。無駄にならない経験はないし、無駄にしないという気持ちをを持って生きていくと、仕事を通じて得られることも変わると思います。


▼とても前向きでパワフルに見える市原さんですが、落ち込まれることはないんですか?

子どもが小さい頃は、子どもの顔を見ると立ち直りました。最近は子どもも大きくなり大人になってきたので、自宅の犬を見ては癒されています(笑)。

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そういえば私はあまり落ち込まないかもしれません。息子の病気をきっかけに「幸せ感度」がぐっと上がったこともあると思います。コンビニの新作スイーツがすごくおいしい、のような本当に些細なことでも「幸せだ」と感じられるようになったんです。息子が病気の頃は、毎朝起きるたびに泣いていたので、だいぶ変わりました。今すごく辛い経験をしている人も、その辛い経験をいつか抜け出せたら、その時には「幸せ感度が上がる」ということをエールの言葉として贈りたいです。



▼「Woman PR Community」の女性経営者インタビューでは、皆様に広報・PRについても伺っています。市原さん自身、広報PRをうまく活用して企業を成長させてこられたと思います。広報・PRに関わる人は、どうあるべきだとお考えですか?

会社やサービスのステージに応じて、対応や施策を柔軟に変えられる人、そして全方位に対してコミュニケーションを疎かにしない人が、広報・PRを成功させる上で欠かせないのではないかと思います。

花に例えるとすると、花は水を与え続けなければ枯れてしまいます。しかし、水をあげすぎたり少なすぎたりしても、花はダメになってしまいます。同じように、コミュニケーションは絶えず取りつつも、情報を届ける量や届ける先は、企業や世の中の状況を見て適切なものに調整できることが、大きな花、つまり成果を出せるのではないかと考えます。

また、企業広報の視点では、社内に点在している素材をいかに上手に料理して、メディアが求める切り口で発信できるかが、広報の腕の見せ所だと思います。また、発信する素材=企業・ブランドメッセージの一貫性も重要だと思います。私たちは会社として大事にしている軸に、何か議論するたびに立ち戻るようにして、広報以外のメンバーも一貫した情報発信ができる土壌を整えています。

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▼ありがとうございます。最後に、広報・PRウーマンへのメッセージをお願いします。

プロにうまく頼る、ということは多方面でやると良いと思います。宣伝のようで恐縮なのですが、私たちが展開しているファッションのパーソナルスタイリングサービス「SOÉJU personal」(ソージュパーソナル)にも通じることです。その投資をすることで得られるリターンは、ものすごく大きいです。

最近はより手軽にプロに頼めるサービスが、様々な業界で増えています。例えば、仕事を副業の方にお願いするというのも当てはまるでしょう。簡単にプロの手が借りられる世界になってきました。女性の方が、何かにしがみつくことなく、迷わず手放せる性質が強いと思うので、頼む・任せるという行為と相性が良いと思います。

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自分一人だと、可能性を自分で狭めてしまいがちです。
「SOÉJU personal」のお客様からも、「そもそも相談してよいのかが分からなかったが、プロに話したらあっという間に解決した」というお声をいただきます。「SOÉJU personal」にガチガチなスタイリングマニュアルはないのですが、「ホップ・ステップ・ジャンプ」というマインドは共有しています。これは、ユーザーの方が一歩踏み出す経験を後押しする、という思いに基づいています。

キャリアを築く上で「がむしゃらに頑張る」ことももちろん大切ですが、同じくらい「プロに頼って、自分の可能性の幅を広げていく」ことも大切にしていただきたいなと思っています。

(聞き手:千田絵美、ライティング:大谷祥子)




【Woman PR Community 参加者募集 】
「Woman PR Community 」は、広報・PRが好きな女性のためのオンラインコミュニティです。2020年7月に開始しました。広報やPRに携わっていなくても、女性の方はどなたでもご参加okです!以下より参加申請してください。
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