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体が一つなんてどう考えたってハンデでしょ。

今日は暖かい日だったから、車を掃除することにした。家の横にある鉄骨の倉庫から、車を洗う道具を取り出そうとしたとき、小学生の時に買ってもらったグローブが目に留まった。

昔はグローブを買ってもらうだけで、いろいろ思ったんだとおもう。嬉しいとか、野球うまくなるぞとか。多分そんなことを。

けれども、今はどうにもそれが思い出せない。なにを忘れてしまったのかも、その埃まみれのグローブを見るまで忘れたいた。

昔に比べて自分は、他人からすると気難しい人になったのかもしれない。人を好きになることも、今ではいろんなことが邪魔になってしまう。

ただ人を好きになれば、すぐに告白して、付き合って、気持ちだけで付き合うということは知らないうちにできなくなっていた。

そして、そうなったことを周りと同じではないこととして悲しむことが増えた。だるい。他の人はそんなことを思わないのだろうか。

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自分はよく、二本足で立っていられるなと思う時がある。人型のロボットは立たせるのが難しいのだという。

誰かに支えてもらったりしなければ立っていられない人は、弱いのだろうか。

そして疲れた時にいつも思う。ドラえもんがいれば、ナルトみたく影分身がつかえればって。

のび太が頑張っていられるのはドラえもんがいるからかもしれないし、ナルトが火影になれたのは影分身を使って螺旋丸を使えるようになったからだと思う。

ひみつ道具も影分身もない僕たちは、なにがあったって一人で立ってなきゃいけないわけだから、体が一つなんてどう考えたってハンデでしょ。

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一人でいることはしんどいけど、「人は一人じゃ生きていけない」なんて軽く言えるような人にはなりたくない。絶対に。

そんでもって、どこが好き?って聞いて、それっぽくうわべだけ言葉にするような人にもなりたくないし、「好きなんだから好きなんだよ」と堂々と言って、その上で「人は一人じゃ生きていけないんだよ」と言ってやりたい。

そう言えるように、言ってもらえるようになるまではどうしたって一人だし、どうせ明日もこの体で仕事に行かないといけない。

働くのも、感じるのも、考えるのも、話をするのも、恋をするのも、僕は僕の体一つでやらないといけないのだ。

やっぱりどう考えたって、体が一つなのは人間にとってハンデだと思う夜9時05分でした。