生命保険を解約した話

音楽とは関係ありませんが、人生備忘録的な感じで。

今年も年払いの保険料支払いの足音が迫ってくる季節となりましたが、脳内会議で検討に検討を重ねた結果、解約という結論に達し、GW合間の営業日にコールセンターに解約の旨連絡し、色々手続きを進めています。

解約する保険は、ドル建ての養老保険というものですね。ざっくり言うと、払込期間は死亡保険があり、払込期間が終了すると確定年金として支払われますよーと言うもの。老後の備えの貯蓄型保険というやつです。(ある程度金融の知識がある方は、この時点でおそらく「あ〜www」という反応される事でしょう)


ドル建ての養老保険を契約した経緯

そもそもコレを契約する事になった経緯ですが、およそ5年前に遡ります。
当時住んでいたアパートが火災に遭い、3階建ての1階テナント全焼、2階大家さんの住まいが半焼しました。幸いにして人的被害はなく、3階の我が家は何も燃えず、水や薬剤の散布もされなかったため、さほど大きな損害は被らなかった・・・・・・・・・・・いや、煤の威力は凄まじく、冷蔵庫や洗濯機やらは内側にまで真っ黒に煤け、大量の服と靴を捨て、ソファや絨毯といった布製家財は廃棄、クリーニングに布団と服は出せるだけ出して、あとはしばらくご厄介になった近所の親戚宅で洗濯しまくり、と、まあなんだかんだ大変だった訳です。
で、諸々手続き地獄を潜り抜け、結果的に家財保険およそ120万円ほどが入りました。
しかし、保険金が振り込まれる頃には、次の住まいに引っ越しており、必要な家財は貯金で買い揃えるなり、自力で掃除したり(洗濯機は洗濯槽クリーナーぶち込んで10回近く回した)などなどしていて、今すぐ使うあてはなく、「貯金しておくか、それとももう少し増やす手段を考えるか」とぐるぐる悩んだのでした。

そして、非正規雇用という立場もあり、将来見据えて増やす手段を勉強しよう!iDeCoってどうかなあ、NISAってどうだろうなあと急に学習意欲が湧き、とある銀行主催のiDeCoセミナーに参加し、そこから後日銀行から「FPに相談出来ますよ」と連絡をいただき、それならば是非ご相談させてください、でFPに勧められたのはドル建ての養老保険だった、というのが契約に至った経緯です。

そもそもiDeCoのセミナーの継続なので、保険だけではなく積立や投資信託など色々な手段で増やし方をご教授いただく腹づもりだったので、「何故に保険・・・」とは思いましたが、まあ払込みが終わるまでまあギリギリ仕事してるだろうし、生命保険での税額控除もあるし、払込以上に増えて戻ってくるし、老後に備えた定期的な貯金として頑張ってみるか〜などと考えた末、契約したのでした。

だがしかし・・・・

解約を決めた判断ポイント

その① 数年は今後の支払額が増え続ける
ドル建てってことは、当然の事ながら額面の基準はドルであり、為替状況で保険料が毎年変わる訳ですよ。
んでもって、現在は円安路線爆走中、最終的に1ドル150円とか下手すると200円とか言われています。
金融緩和が日銀の総裁任期で少なくとも一年は続くし、アメリカは金融引き締めで両者の差は広がる一方なので、何年、下手するとそれ以上に円安を覚悟しないといけない。とすると、さて今年の支払いは、そして来年の支払いは・・・・

その② 今と先の収入状況が同じはあり得ない
①に関連してですが、保険料が上ろうが支払い楽勝だぜ!という金額なら良いのですが、FPによって「収入と支出を考えるに、月5万は貯蓄できると思うので」で設定された金額は、よくよく考えると「そりゃ・・・(今の条件で)仕事している今は可能だけど」というものでした。もし自分が諸般の事情で働けなくなったり、今よりも悪条件で仕事せざるを得なくなった場合、貯蓄どころではない可能性もある。保険料自体は減額など出来ますが、将来的に受け取れる金額は減る。あるいは保険料を捻出するために極限状態の食事だったり、トイレ共同風呂なし3畳の骨董品なアパートに住んだり等自分のQOLを下げる事になるかもしれない。
では前向きに考え収入が上がる可能性があるとして・・・そうだな、富豪と結婚したとする!・・・・いや、その時点で「貯蓄」にしても「保険」にしても意味なしだな。解約します。
とまあ、極端な想像はさておき、今自分は住宅ローンの返済があり、早々に返済するために相方と共同で地道に貯金しているわけです。で、あっちもこっちも貯金していると、特に保険料支払い月はゴッっっっっっっそと残高が減るので、まあ・・・・単純にテンション下がる。やってられん。

その③ 自分なりに投資を始めてみた
始めて見たっつてもゼロスタートではなく、投資歴○年の母上の傀儡的に証券口座を持っており、株の売買などもやっていたのですが、いよいよ本格的に投資を自分で勉強してどうにかしてみようと思い至りました。
でまあ色々調べてみたところ、長期投資でインデックスやら投資信託ならばなんとか自力で増やすことが出来そうだと理解した訳ですが・・・・・ちょっと待て。
ドル建ての保険って、払った保険料の半分が保険会社の懐に入り、半分で運用というか投資信託で増やすって具合だったはず(ぼったくり投資信託と言われる所以)。
最終的な運用手段が投資信託と言うなら、コレ保険会社を通さずとも自分でできるし、半額無駄にならんし、まるっと全部を原資にできるし、保険なんぞより全然増やせるんでない!!?

それに加えて、もし今後自分の給与所得状況が悪化した場合ですが、貯金からならまだしも、株や投資信託を切り崩して保険料に充てるって、なんかものすごーーーーーく本末転倒な気がする。

その④ そもそも「保険」として見たときに必要か
ではまあ、貯蓄機能としてはポンコツと理解したところで、本来の「保険」としてはどうか、って部分なんですが。
実はもう一本、終身保険持っているんですよねー。
子供いる訳では無し、自分に何かあっても葬式不要派だしなー、何千万どころか百万単位でも保険金要らんかも。

因みに年末調整の保険料による税金控除ですが、この終身保険もドル建て養老保険もカテゴリー的には一緒なので、終身保険一本だけで控除枠全然埋まるんですよ。つまりドル建て養老保険、節税効果全く無し。

と言うことで、どの角度から検討し、更に再検討を重ねまくっても見事なまでに「解約」解が出ると言う結果になりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?