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中国・上海でTinderを使ってみた話

皆さんはTinder、使ったことありますか?

前回は”カナダでTinderを使ってみた話”をアップしました。ぜひ気になる方はそちらも見てみてください。

それに便乗し、今回は上海でもTinderを使ったことがあるので、そのお話を共有したいと思います。

1. 使った経緯

シンプルです。刺激的なことがしたかったからです。笑 

中国行くとなったらやっぱり上海かなぁと思い、テキトーに一人で上海に行きました。でも1番の理由としてはただ自分の中国語能力を図りたいと思ったのと、自分が一人で行ったこともない場所を旅行できるのかを体現化したかったからです。

一週間行ったのですが、なるべく自分の足を使って散策したかったのでなるべく電車やタクシーを使わずに行動していました。ですので1日平均3万歩は軽く超えてました。

足で行動する=行動範囲が圧倒的に狭くなるので毎日同じ場所を繰り返し行き来していました。(外灘や南京ロードなど)

電車・タクシー使えばよかったのに、と突っ込みたくなりますが、行動範囲が狭いながらも個人的には満足していました。(今となっては電車使えばよかったと思う。笑)

徐々に上海に一人でいることも慣れて、何かもっとはっちゃけたことなできないか考えた時に思いついたのがナイトクララブに行くことでした。

当時はナイトクラブに行くことが自分の中で流行っていたので外国のクラブはどんなものかとても気になっていました。

そこで活躍したのがTinder。自分の中国語スキルを図りに行ったものの英語の方が得意だったので甘えて英語話者を探していました。

*注:上海は国際的なイメージがありますが、英語だけでローカルの人々とコミュニケーションをとるのはとても厳しいです。中国へ旅行に行く時、英語だけでオッケーという心構えで行くと痛い目にあいます。笑

スワイプしつづけると、英語を喋れそうな人となんとかマッチ。その人のプロフィールは上裸でいかにも狙っていそうな感じ。

恐る恐るチャットをしてみると彼はBroken Englishを話し、プラス変人な感じが伝わってきたので、心の中ではやはり会わない方がいいのでは・・・と感じていました。しかし、実際に上海の地に自分が立っているということ利用して実際に中国人と会話できる機会を逃したくない自分もいました・・・

はい、後者に負けた結果、痛い目にあったのでした。


2. 会ってみた。

時刻は夜11時を過ぎた頃。自分は人民公園の近くにいました。彼はタクシーから乗ってくるみたいですが、私を拾うまで30分以上かかるということでした。

そして11時30分すぎ、彼がタクシーに乗って現れました。会った場面はその後の出来事が衝撃的過ぎてあまり覚えてないのですが、かろうじて会話はできるものの彼の英語はあんまり何言ってるのかよくわかりませんでした。笑

タクシーで30分以上走り、連れてこられたのが、ここ上海??というレベルで静かで広大な道路の角にあるモールっぽい建物内にあるクラブ。道路を挟んで反対側がWalmartだったのでよく覚えています。(しかし後日調べると地図上に載っていないことが判明・・・謎)

2階建てになっており、1階はゲームセンターらしきものがあり、2階がクラブになっていました。中に入ると黒を基調とした内装にボーダー状に光るライトがたくさん装飾されていました。

上着をエントランスに預け、すごく大きな音が聞こえる方へ行くとそこには大勢の人がステージの上で踊り狂っている姿が見られました。

私たちは席に着くとそこにはフルーツ盛りとお酒とお酒を割る紅茶が置いてあり、一つ一つのテーブルにこういったもてなしがされるのは素晴らしいと感激していました。

テキトーに内容の無い話をしながら飲み進めていくと彼が急に私の太ももを触ってきました。触り方がとても気持ち悪かったのを覚えています。

やめてと何度言ってもその行為を繰り返してきたのでさすがにブチ切れそうになりステージに登り一人で踊っていました。

席に戻りたくなかったのでなるべく長時間踊ることを決意し彼を放って置くことにしました。ここまでくるともはや苦痛でしかなかったですね。

しばらくすると彼が一人でお酒をものすごい量を頼み、狂ったように飲んでいたので近寄って話しかけてみるともはや英語を喋るほど頭を働かせることはできないようでした。

「没事吧?」(大丈夫?)

というと、*グーグル翻訳を使って「1000元あげるからさせて」や他にもひどいことを何度か言ってきたのでこれ以上この男とつるむと死ぬという危機感が湧きました。

*中国でグーグルは使えませんが、彼はVPNを取得していた模様。

時刻は深夜3時。まだ電車もないので帰る方法を一人で考えていました。彼から離れ、エントランスで座っていると彼は私を探したらしく、

「どこいたのー、タクシーで帰ろうか。」

と言ってきました。ここで大抵の人はこの男を信用しないはずです。しかし私は馬鹿だったのでその男について行き、タクシーに乗り込みました。

タクシーの運転手に自分の行き先が書いてある画面を見せた後、彼が何か中国語で言いました。

中国でグーグルマップは使えないのですが、自分の位置だけは追うことができました。タクシーに載っている間、自分の宿泊場所の反対方向に行っていることに気づき、

「このタクシー方向違くない?」

と彼に言ったら、

「遠回りしてるんだよ」

と言ってきました。ここで普通の人は違う目的地に行っているとわかるはずです。笑

さらに彼は中国語でブラブラと話かけてきたので何言ってるのかさっぱりわかりませんでしたが、罵倒されてるという事だけは伝わってきました。

言い返すこともできなかったのでずっと黙っていました。

するとあるところに着き、急に彼がタクシーから降りました。私は見知らぬ人気のないところに残され何が起こったのか全くわかりませんでした。

整理すると”彼は自分の目的地を運転手に伝え、運賃を私に払わせた”だけですが自分には何が起こったのか全くわかりませんでした。加えて現金やWeChatを持っていなかったので警察に捕まると不安でいっぱいでした。

英語でタクシー運転手に状況を伝えようと試みるも伝わるはずがありません。

自分の知っている限りの中国語を使ったり、(打电话!『電話して!』など笑)ケータイのメモ機能を利用して警察の絵文字を見せるも全て無理だと言われ絶望でいっぱいでした。

最終手段は銀行に行って現金を下ろすということでしたが、そこまでタクシーを動かせるお金がないだろう!と言われてしまいましたが、それしかもう手段がないので100元をあげるという条件で銀行に連れてってもらうことにしました。自分のカードが使えるかどうかも不明だったので不安すぎて泣きそうでした。

なんとか24時間営業の銀行に連れて行ってもらい、自分のカードが機能することが判明。300元の引き出しに成功。自分の口座には5000円分しかなかったのでここでも危機一髪でした。笑

お金を下ろし、タクシーに戻ると運転手が、

「二百,二百!」

と約束した金額の2倍要求してきました。日本円で約3500円くらいだったのでまあいいやという感じで200元を渡しました。日本でタクシーを40分以上乗ると軽く1万円超えるんじゃないかなと思ったのであまり気に留めていませんでしたが、中国のタクシーでは大金だったみたいでタクシー運転手はとても嬉しそうでした。

私はその銀行から自分の宿泊所まで結構距離があるということはグーグルマップ上で把握しており、しかし手元には100元しかありません。

時間は朝の4時くらいだった気がします。駅を探して始発の電車で帰ろうとタクシー運転手に電車で帰ることを伝えたら、

「回家!回家!你应该睡觉了!」(家に帰って寝ないと!)

と言われ、お言葉に甘えてタクシーに乗りました。タクシーのメーターは銀行にいる時点で90元くらいだったのでお金のない私はこれ以上お金を払えない由を伝えるとなんとタクシー運転手がメーターをゼロにして宿泊所まで送り届けてくれました。

やっとこさ見覚えのある街に出てタクシー運転手に感謝を伝え、生還することができました。

すでに朝の5時〜6時くらいでしたが、寝て昼の12時くらいに目を覚ますと、その宿泊所で知り合ったドイツから来た女の子が「昨日の夜どうだった?楽しかった?」聞いてきました。昨晩あったことを話そうとすると記憶が蘇り、泣きそうになりましたが堪えていました。

その日の夕方私はそのドイツから来た女の子と豫园にいき記憶を塗り変えるようにして楽しみました。その女の子には本当に感謝です。


長くなってしまいましたが、これが中国でTinderを使った結果です。今となっては笑い話ですが、実際に起こると非常に恐怖です。Tinderなどの出会い系アプリを使う時は見極める力、気付く力、逃げる力が非常に大切です。

ただ中国語勉強してて本当によかったなと思いました。中国語が少しでもわかっていなかったらタクシー運転手に助けてもらえなかっただろうなと考えると背筋が凍ります。


最後に、付け加えたいことがあります。それは日中の政治関係だけで中国人を悪くいうのは間違っているということです。

実際にローカルの中国人と関わって中国人の優しさを身を持って感じることができました。タクシーの運転手だけでなく、売店のおじさんも優しかったです。私の開けっ放しの財布を閉めてくれたり、高い位置にある品物を取ってくれたり。電車では乗り方のわからない私に知らない人が教えてくれたり、電車のドアに挟まって引っかかって泣きそうだった私を綺麗なお姉さんが助けてくれたり。日本にいては起こらないようなことをたくさん体験することができ、中国人の優しさに触れることができました。

ハプニングもありましたが、中国がもっと大好きになりました。

近々HSK(汉语水平考试)の5級を受験する予定です。(最高級は6級)中国語をもっと勉強して私を罵倒した男に言い返せるような語学力をつけてまた上海に戻ろうと思います。

長々とここまで読んでくださり、ありがとうございました。







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