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技術ネタをどこに書くか

最近、Zennというものを知ったので、そのあたりでゴニョゴニョと。

情報発信する場所はいくつかあるけど

現在、自分の情報発信の場所としていくつか使っています。特に明確な使い分けがあるわけではないですが。

  • note(ここ)

  • 個人ブログ(WordPress)

  • Qiita

noteは雑談的な内容、個人ブログは技術的なネタや読書ネタ等、Qiitaはアカウント作っていくつか記事書いたまま放置。他には質問サイトのQuoraでリクエストされたものを中心に回答できるものを書くくらいです。

WordPressは世の中的に普及しているので試したかっただけで、特に思い入れがあるわけでもありません。色々好きにカスタマイズできますが、手間もかかるので、サクッとできるならそれに越したことはありません。それに、名も無い個人のブログなんてPVもろくにありませんし。そうすると、モチベも上がりません。

note

noteではダメなのか

もちろん、ダメなことはないですが、ソースコードとか貼るのにキーワードとか色が変わらないと物足りないですよね。(別に以下のコードに意味はありません)

void main() {
  // int aNumber = null; // コンパイルエラー
  int? aNumber = null; // エラーにはならない
  
  print(aNumber.toString()); // "null"と出力される
  //print(aNumber!.toString()); // 例外発生

  //int anotherNumber = aNumber; // コンパイルエラー
  int anotherNumber = aNumber!; // コンパイル時にはエラーにならない(実行時に例外)
  
  print(aNumber.toString()); // どちらも出力自体は同じ
  print(anotherNumber!.toString());
}

GitHubのGistを貼り付けられるので、そちらで済ます手もあります。結局、個人のWordPressサイトでも使っているコードハイライトツールの対応言語が少なくてGist貼り付けを使ってますので。

他にCodePenも貼り付けられます。あれ、noteでも割といけるか?

マークダウンで書きたい、ローカルで

ただ、最近は色々マークダウンで書いているので、ローカルでマークダウンで書きたい、できればGitHubで管理して。そういう方向性はnoteでは難しいかと思います。
noteのオンラインエディタはマークダウンには対応しているのですが、マークダウンで書いたテキストを貼り付けてもどうにもならない様です。

noteは「クリエイター」の発表の場

noteは文章や画像、音声、動画を投稿し、それをユーザが応援できる仕組みであると謳っています。そのため、コンテンツを投稿する人を「クリエイター」と呼んでいます。
検索については検索欄を使います。その際にハッシュタグも使えます。ただ、タグリストみたいなものはない様です。タグを積極的に使うというよりは、とりあえずハッシュをつけて検索してみるという使い方になります。

Qiita

Qiitaでは

Qiitaは技術系に特化したサービスです。いわゆる「いいね」(QiitaではLGTM、Looks Good To Me!の略)の他にストックという機能があります。単にいいねするだけでなく、あとで見返したいものなどはストックしておくと、マイページからストック記事の一覧で辿れたりします
それだけではなくて、ストックした記事が編集された場合はQiita内の通知機能でお知らせされます。何らかの追加情報があったり、間違いが訂正されたりしたことが分かるので、必要に応じて見にいくことができます。厳密には編集されたことがわかるだけなので、それが修正なのか追記なのかわかるかは、書いた人が更新履歴みたいなものを書いてくれるかどうか次第です。

検索についてもnote同様に検索欄で行います。Qiitaの場合はハッシュではなくタグが使えますが、検索欄ではキーワードとタグを区別できない様です。
ただし、検索結果をはじめとして記事一覧が表示される際にはタグのリストも併せて表示されますし、そのタグをクリックすることでタグのページに飛ぶことができ、そこでトレンド記事とか、最近の投稿、ユーザランキングとかを確認できます。記事を探すにはとても使いやすいです。タグランキングなんかもあるので、トレンドを掴みやすい気がします。タグのフォローもできるので、気になるトピックに関連する記事を継続的にチェックできたりします。

Qiitaはエンジニアに関する知識を記録・共有するサービス

実はプログラミングに特化しているサービスだと最近知りました。今更ですが。で、コミュニティガイドラインを読んでいて気になったのが以下の部分です。

エンジニアにとって再利用性・汎用性の高い記事を書こう
Qiitaは「エンジニアに関する知識を記録・共有するためのサービス」です。エンジニアが興味を持つものではなく、エンジニアに有益な情報をもたらす記事を投稿しましょう。

Qiitaコミュニティガイドライン

これ、どう解釈すれば良いのでしょう?エンジニアが興味を持つものではなく、有益な情報とは?
あと、今回QiitaやZennやnoteでの技術ネタを書くことの比較記事をいくつか見ていたのですが、その中でZennについて「Qiitaの規約に疲れた人が使っている」という一文があって、規約疲れって何だろう?と感じた次第です。確かに、公式な場なので書き方に注意しましょうみたいなことがガイドラインにもあり、大人向けにしては細かいなという気はしました。書いてあることが当たり前なことなのでそりゃそうだよなとは思うのですが。
有益というからには、何らかの結果を伴わないといけないのでしょうか。例えば、自分の思った疑問とかとりあえずやってみた系の記事とか、興味を持たれるにしても、有益なのかと言われると自信がなくなってきます。

あとは、noteやZennには収益化の話がありますが、Qiitaはありません。と言うか、ガイドラインで明確に否定しています。情報を共有するためのサイトであって、収益化を期待する場ではないということでしょう。収益化したい方は個人ブログを開くか、noteやZennを使うことになるのかと思います。

宣伝や販売を主目的とした記事は投稿しない
エンジニアにとって有益な情報共有を目的としていない、宣伝や販売を主目的とした記事投稿は、別途利用規約で承諾されていない場合は行わないでください。なお自社や自作の技術的な解説等を主目的としている記事は、宣伝や販売には当たりません。

Qiitaコミュニティガイドライン

収益化の話は書きましたが、個人的には底辺技術者が収益化とか烏滸がましいと思っていますので、技術ネタ書いて収益を得ようとは思っていません。まあ、投げ銭してくれるなら嬉しいですが。
ただ、この共有のためのモチベーションは現役時代から難しいと感じている部分でもあります。インセンティブがないことを人間はやらないのですよね。
もちろん、無償で有益な情報を提供してくれる方は多いし、その姿勢には頭が下がります。でも、誰もがそれを真似できないのも事実です。技術者にとって技術は生活のネタであり差別化するための武器ですから、おいそれと後悔できない、それも無償で公開なんてできないという気持ちは分かります。会社内であってすら、技術情報の共有とか技術的なQAのやりとりの場を運用していくのはとても大変なのです。それをいいね!だけでモチベーションが維持できるかと言えば、難しかったりします。
別にQiitaを否定するわけではないし、素晴らしい思想だと思いますが、その辺で疲れてしまうということもあるのかな、とは感じます。

あと、比較記事の中では公式サイトやリファレンスよりもQiitaの信頼度が(特に初心者は)高い、という話があって、なるほどと感じました。信頼度という点では、記事の著者リンクをクリックすれば個人ページに飛び、そこで投稿した記事はもちろん、コメントや編集リクエストした記事も表示され、どんな分野の記事が多いかの統計も表示されるのは便利です。なお、著者をフォローすることもできるので、この人の記事を継続的に読みたい、ということもできます。

多様な機能で使い勝手は高い

以上で見てきたように、色々な機能が用意されていて、各種情報を探して回るのにもなかなか便利だったりします。公式サイトで情報引くには各言語毎の公式サイトをブックマークしておくか検索した上でそこに行く必要がありますが、Qiitaにとりあえず行って、探したいキーワードで検索した方が早い、ってなるのも頷けます。
あと、最近使ってなかったですけどやはりストックは便利です。単にブックマークするだけなら「あとで読む」系サービスでも良いし、TodoistみたいなTodoアプリでも良いし、何ならメモ帳でも良いのですが、更新情報を知ることができるのは嬉しいこともあります。
ただ、ストック機能は不要論も多く、元運営側の人でも明確に不要といっている方もいらっしゃるので、賛否両論なんでしょう。確かに、単に生地にマークをつけるだけの機能なら他にいくらでもあるというのは理解できます。でも、類似サービスでは記事についているタグとか投稿日とか、LGTMを確認できないじゃん、というのが自分の考えです。もちろん、更新情報もね。
ちなみに、Zennでもいいねした記事のリストを見ることはできるので、ストックがわりに使うことは可能です。でも、いいねとストックは自分の中ではちょっと扱いが違うのですよね。

あとは公式でAPIが提供されています。Qiita自体にはGitHub連携とかローカルエディタで記事を書いて投稿する機能はないですが、APIを使って実現されている方もおられる様です。

Zenn

2020年9月にリリースされた新しめのサービスです。元は個人開発だったとか。「エンジニアのための情報共有コミュニティ」を謳っています。
後発のための差別化なのか、色々とユニークな点があります。

技術記事(Tech)とアイデア記事(Idea)

Zennで記事を書く場合には、技術記事かアイデア記事かのどちらか一方を選択します。公式では以下のようにありますが、迷ったらどちらでも良いし、必要に応じて運用側で変更してくれるそうです。

Tech:プログラミングやソフトウェア、ハードウェア、インフラなどの技術に関する記事
Idea:キャリアやマネジメントなど技術に直接関係しないトピックや、リンクを並べたまとめ記事など

個人的にはマネジメントも立派な技術だと思いますが、そこで楯突いても仕方ないので、そういうものだと思っておきます。
Qiitaでは技術的な内容でない記事を「ポエム」などと呼ぶことがありますが、その記事がどちらかなんてことはタグでポエムとかついていない限りは分かりません。仮にタグをつけても、それでSN比を下げることができるわけでもありません。そのため、SN比が高いとか言われることもある様です。
Zennではポエムと言うか、直接技術に関係ない記事を最初から分けて考えることができるわけで、SN比が低いという意見がありました。
ただ、Qiitaはタグ検索時に-指定で除外できる様なので、皆がポエムタグを使ってくれれば、-ポエムで除外できるのですが。

この記事とは別にスクラップという機能もあります。こちらはスレッド形式で色々まとめたり、情報交換したり、まとめたりと色々な使い方がある様です。

CLIが提供される

QiitaにはAPIがありましたが、ZennはCLIが提供されています。それを使って、ローカル環境で書いたテキスト(マークダウン)をGitHubにpushして、それによってZennで公開なんてことができるそうです。公式サイトの執筆環境のところにもオンラインエディタと並んで手順が紹介されています。
なかなか面白い取り組みだと思います。オンラインで書いているときにブラウザが固まったり、通信が途切れたりとか、「まれによくある」案件ですから。

見た目がかっこいい

デザインセンスがない自分が言うのも烏滸がましいですが、そう言う評が多いので、デザインは良いのかと思います。ページ構成やデザイン、色使い、目次の表示といった部分が、いかにもモダンな感じがします。
あとは、Qiitaでは各記事の右側のカラムに若干広告が表示されますが、Zennは現状広告は出ません。代わりというわけではないですが、右カラムに記事を書いた人の情報が表示されています。

投げ銭、販売ができる

Zennでは通常の記事の他に「本」を書けます。これは一連のテーマに沿ったチャプターで構成されるものです。これだけなら単に記事の集まりみたいなもので、noteならマガジンになるでしょうか。
ただ、Zennでは本を販売できます。noteの有料記事に相当するかと思います。逆に記事は無料公開しかできないので、有料販売したいのであれば本にする必要があります。本の無料公開はできますので、そこはご心配なく。

また、本の販売とは別に投げ銭機能があります。これは記事に対してではなく、著者に対して贈るものになります。なお、受け取りたくない場合はアカウント設定で拒否できるそうです。
厳密には「バッジを贈る」機能で、読者が良いと思ったらバッジを送ります。そうすると贈られた人はZennから分配金を受け取れます。

なお、本の販売には決済手数料とプラットフォーム利用料がかかります。また、それを実際に現金化する場合には振込手数料がかかります。広告がない以上、Zenn自体の収益はこれら手数料から得るのかと思います。
ちなみにバッジを贈るにはZennへのログインが必要で、そのためにはGoogleアカウントが必要です。バッジには無料のものもある様です。

検索機能はこれからか

検索についてはQiitaに慣れてしまうと色々不満が出そうです。
例えば、検索結果にはタイトル、著者、投稿時期、読むのにかかる時間の目安、いいねの数が表示されますが、タグ(Zennではトピック)がありません。ただ、キーワードを入力した際に関連するトピックがあれば、下に表示される様です。
例えば、検索画面では素の状態では人気のトピックが表示されています。「R」を入力すると、人気のトピックがRを含むものだけになります。さらに「u」を入力するとRubyとRustに絞られます。こんな感じで、インタラクティブにトピックが絞り込まれます。その辺りはモダンな感じです。
ただ、そのトピックの記事数は出てきません。最終的に検索した結果が出た時に記事、本、スクラップに分けて検索結果が表示されます。
なお、Qiitaのように-指定で除外はできない様です。

まとまらないまとめ

当たり前の結論ですが、一長一短あります。収益化をしたい人はnoteかZennでしょう。ユーザ数からすればnoteになるでしょうか。Zennは面白いですが、これ運用費用の捻出とか大丈夫なのでしょうか。開発ロードマップを公開されていますが、運営状況を公開してくれた方が安心できます。
もちろん、現在は個人開発ではないので企業が運用しているのですが。
デザインは良い感じだし、CLIがあったりと使ってみたい気が湧いてきます。

自分のように収益化を期待しない場合、やはり使い勝手はQiitaが良さそうに感じます。ネタ探しにいきなりQiita行って検索することも多いです。Qiita疲れが何なのかは気になりますけど。

noteも良いのですが、技術系に特化しているわけではないので、技術系の情報を探すのには向いていない感じがします。普通にWeb検索でたどり着くことになるかと思います。

実際にZennを使ってみて(2022/4/16追記)

Zennに登録して、実際に一本ポエムを書いてみました。

  • MDで書けるのは快適

  • 都度都度気になるトピックを検索するのはZennでもできるが、継続的に追いかけるには現状Zennは弱い

    • Zennはユーザのフォローはあるがトピックのフォローがない

    • Qiitaはタグもフォローできる。マイページのタイムラインで追いかけることもできる

  • Zennのスクラップの機能は面白い。どう使うか模索中。

    • 本文もコメントもMDが使えて、MERMAIDまで使えるのは素晴らしい

拙い記事でございますが、サポートしてもよいよという方はよろしくお願いします。著者のやる気アップにつながります。