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病気が治る対話があることを知って欲しい①

仕事で動画を撮る際に「インタビュー」をすることがあるので、人の話を「聴く」ことで、様々な現象が起こる事は心得ているつもりでしたが、一冊の本の出会いから、病気が治る「オープンダイアローグ」「リフレクティングトーク」というものが世の中にあることを知りました。

社会システムとの関連を知るほどに危機感が増す

私は写真屋・映像屋を本業としています。お医者様でも、対人支援のプロでもありません。しかし、病気が治る対話があることを知ってからは、知れば知るほど、実践すれば実践するほどに、今この瞬間に私達を取り巻いている「社会システム」と密接に繋がっていることが分かってきて、日々危機感が増すことになっています。病気は誰にでも起こりうることであって、「人ごとではない」という事です。

”そんな噂を耳にしたのは2013年の暮れ”

前述の出会った一冊の本が「オープンダイアローグとは何か」(斉藤環著+訳・医学書院刊2015)で、本の帯には「シンプルきわなりないこの手法がなぜ驚くほどの効果をあげるのか!?」とあります。

開くとまず、「はじめに」に 〜 それは"本物"だろうか? 〜 と題され、以下のように書かれています。

対話の力? 薬を使わない? 反精神医学?
フィンランドでは統合失調症に対する画期的な治療がおこなわれているらしい。そんな噂を耳にしたのは、2013年の暮れのことでした。

エビデンス(医学的根拠)がある。

この本にはフィンランドの西ラップランド地方に於ける実践方法と実例と共に、実績も書かれてます。

統合失調症の入院治療期間は平均19日短縮
薬物を含む通常の治療を受けた人との比較として、
服薬を必要とした患者は全体の35%
2年間の予後調査で82%は症状の再発がない
再発率は24%

日本に居る私に、当事者さん達から聞こえてきている現状では、ほぼ皆さんが投薬を受け、なかには実際に拘束されたり、(半強制的に)入院を余儀なくされたり、また退院と再発入院を繰り返してる方もおられます。

危機感をもって「まず知って欲しい」となぜ思うのか

会話で病気が治る。そんなことができるなら、病気であろうがなかろうが、誰もが共にそういう「話方?」をすることが出来たら「一体どんな世の中がひろがるのだろか」という衝動から、オープンダイアローグの研修実習に参加させて貰う事につながり、初めての研修でご一緒させて頂いた方の中に「統合失調症で息子さんを亡くされたお母さん」が居られ、「オープンダイアローグをもっと早くに知っていたら治療が出来たかもしれない」と私に仰ったことです。

社会システムとの「つながり」方

私見ですが、今を生きる私達は、人類の進化や近代化と共に、自然と一体化していた暮らし向きから、どんどんと分割され、分断、分裂し、個々人もバラバラになり、気づいた時には「いつも何処か孤立感を感じながら生きている」という、精神までバラ バラになってしまっていて、人や社会との関係性にいつ不具合がでてもおかしくない。更には自分も周りも気づけない社会になってしまったのではないかと思います。

病気や医療という枠にとらわれないことが大切と感じています。

そもそも関係性が良くなれば世界はよくなるはず

親と子どもの関係、年長と年下の関係、教師と生徒の関係、町内会長と住民の関係、市長と市民の関係、経営者と従業員の関係、国家元首と国民の関係、国と国との関係、全ての関係性が良くなれば世界はよくなることに気付かなければ、本当にまずいことになる。

オープンダイアローグやリフレクティングトークは、人や社会システムとの関係性を、具体的に修復、回復、再接続させる実践哲学であると思います。

危機感をもってエバンジェリストを増やす

私一人では、知らせるといっても限度があります。先日ミラコラでミラコラキッズ達に「オープンダイアローグ」の事を知って貰うカリキュラムをさせて頂いた際のお返しに、子供達が広める方法を考えてくれました。

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如何ですか。「会話で病気がなおる」なんて、子ども達にはインパクトがあったと思います。「我が事」として対話を通して真剣に考えてくれています。差別やいじめがなくなるという言葉も出ていました。対して大人は色んな価値観や、立場などを背負ってますから「人ごと」として捉えて、なかなか伝わりません。広がりません。危機感が増します。

まずは子ども達に知って貰う事を急ぎたい

私のように「知らなかった人」に「知って貰う」こと。一人や二人では追いつかないので、大がかりな仕組みが必要となります。智慧が必要です、助けが必要です、お金も含めて支援が必要です。

先ずは将来を担う子ども達に「オープンダイアローグ」というものが在ること知って貰えるように活動していきたいと思います。

支援をお待ちしております

子供達に知らせることで、更なる危機を感じていますので、改めて書かせて頂きます。最後までお読み頂き有り難うございます。

命とはつながりである
みんなでおこなう会話を通した平和な活動

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