見出し画像

日本国内の事業者のインバウンド対応

外国人観光客による消費を意味する「インバウンド消費」という言葉を、最近ではよく耳にしますね。

でもインバウンド、インバウンドって言うけど、結局それって東京や京都とか、一部の大都市の話なんじゃないの?

そう思っている人、多いと思います。

特に東京、京都、奈良、大阪、富士山、広島、金沢とかはインバウンド客多いですよね。


実質2020年から始まったコロナ禍の前だったら、中国からの観光客が日本国内で家電や化粧品などを大量に購入する「爆買い」が話題となりましたよね。いわゆる「モノ消費」っていうものですね。

しかし最近は、体験や感動を重視する「コト消費」の傾向が強まっています。


例えば佐賀県では、主にタイ人を中心とした、ドラマや映画のロケ地を巡る「ロケツーリズム」が人気を集めています。また、四国地方では、巡礼の旅として知られる「お遍路」を体験するツアーも増えています。


今言いましたが、佐賀県にタイ人が多く来訪しているのはご存知でした?

ロケツーリズムの一環と言いますか、佐賀フィルムコミッションのみなさんが考えに考え、努力に努力を重ねてタイ映画のロケ地として佐賀県に誘致することに成功したからなんですよ。


タイ人に限らず、外国人に何か強いアピールポイントを訴求できれば、驚くほどの吸引力を生み出すことは、「江ノ電の踏切」を知っていれば想像できると思います。


インバウンド消費は、コロナ禍で一時的に落ち込みましたよね。でも、2022年からは急速に回復しています。


東京・鎌倉・富士山・京都・大阪・広島等、インバウンド旅行者が増えているのは、ニュースでも取り上げられていますよね。

国土交通省の推計値によれば、2024年3月の推計値は3月単月で300万人を超えたという事で、報道で知った方も多いんじゃないでしょうか?


なので、みなさんが外国人旅行者を集客したいと思うのなら、今からでもその取り組みを進めましょうよ。やらないことには何も始まらない!


具体的には、以下の取り組みが有効ではないでしょうか。


* ネットを通して行うプロモーション活動

日本人は主にSNS で情報収集する事が多いですよね。外国人旅行者は、SNS以外にインターネットを通して旅行先の情報収集を行うことも多いので、ネットを通じたプロモーションはとっても効果的だと言えます。たとえば外国語による情報の発信や、外国人旅行者に興味を持ってもらえそうなコンテンツを作成すること、それが重要なポイントです。

たとえば、「地球の歩き方のGLT検索」では、日本への旅行前の利用者割合が62%、日本の旅行中の利用者割合は38%ということです。つまり、旅行前にどれほど日本の観光地やコンテンツを知らせる事ができるかが勝負です。

ただ、外国語のサイトを制作しているけどほとんど閲覧者が来てくれない、つまり、誰にも自社サイトが知られていないという方も多いんじゃないでしょうか?

それもそのハズ。

考えてもみてください。

あなたが旅行先情報を探している時に、日本語っぽい言葉で書かれているけど、「いやいや、この書き方はちょっと違うでしょ。外国人が機械翻訳で書いたのバレバレだよね」って事よくあると思います。たとえそうだったとしても、それを上回る有益な情報が得られればいいかもしれませんが、そうでなければそのサイト、信用性は低くなりますし何度も見に行くことはないです。つまり、発信する側はいい情報を提供しようと思って書いたのに、受け取る側からすると「何か騙されてるんじゃないの?」と疑ってしまう。

それと同じ事があなたのサイトにも当てはまる訳です。そこに書かれている言葉って見る側からすればとても重要で、【これから行こうとする旅先の重要なインフォメーションが読んでもよく分からなければ信用できませんよね。】


ちなみに、直上の【 】間の文章を一度英語に機械翻訳し、更にそれを日本語へ機械翻訳してみると次の様な文章になります。


【これから行こうとしている目的地に関する重要な情報が読み込まれますが、よく理解できずに信用できません。】

やっぱり微妙過ぎますね。

相対する外国人との会話の中で機械翻訳するんだったら言いたいことさえわかればいいので問題ありませんが、大切な情報をゲットしようとする時には、致命的になる事もあります。


こういう事が積み重なって、あなたのサイトが敬遠されてしまう結果になりかねません。


* 外国人向けの商品・サービスの開発

外国人旅行者が「どうしても見てみたい・ぜひ体験したい、やりたい」と思う「こと」や「もの」を開発しましょう。

例えば、日本の文化や伝統を体験できるツアー、日本食は海外旅行者にとって人気の的ですから、外国人向けのメニューやサービスの開発など、飲食店などにとっても重要なポイントですね。

だって、コンビニのおにぎり🍙や、チキン(コレって日本食?)にも感激している外国人旅行者は、マジか!ってくらいたくさんいますよ。

また、地方自治体や観光協会,旅行会社などが、地元の観光スポットなどを数カ所紹介するルボを地元紙に掲載したり、併せてそこを巡るミニツアーを企画したりするのもいいかもしれません。
それを外国語で世界に発信したら、場合によっては(バズれば)外国人を呼びこむいいチャンスになるかもしれませんよ。


* インバウンド対応の整備

来日の前後を通じた、様々な場面での多言語表示やWi-Fi設備の導入、また飲食店では増えてきているキャッシュレス決済など、インバウンド旅行者に対応した環境整備も大切なポイントです。外国人旅行者が快適に過ごせる環境を整え、ホスピタリティを上げることで、旅行者の満足度を高め、リピート率の向上にもつながります。

これらは地味な取り組みではあるけれど、そういった活動を一つひとつクリアしながら進めていくこと、それがインバウンド旅行者獲得や取り込みの成功に繋がるのだと考えます。


次に、具体的な取り組み例をいくつか挙げてみましょう。


* 観光地や飲食店、宿泊施設のサイト等を外国語で翻訳・更新する

* 外国人旅行者に向けた案内文書ガイドブックなどを作成する

* 英語や中国語(繁体字・簡体字)など、外国人旅行者の言語が話せるスタッフを雇う

* 主要な公共交通機関や街中各種店舗でフリーWi-Fiの整備をする

* キャッシュレス決済を導入する


これらは、全てがすぐに始められるものではないと思いますし、全ての方にとって現実的なものではないものも含まれているかもしれません。


しかし、自分達に出来る事を僅かなことからでも進めていくことで、インバウンド消費の取り込みにつながるんだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?