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約束破ったから、レスリング部!
「約束、破ったからレスリング部!」
その一言で高校1年の夏休み前、僕はレスリング部へ強制入部することになった。
なぜ、こうなったかと言うと話は入学してすぐに遡る。
高校は県内でも、偏差値は下から数えた方が早い男子校に入学した。
今思い返してみると、学年の半分は喫煙者だったのではないだろうか、、、
僕も中学3年生の冬に覚えたタバコを、その時に流行っていたクローズと言う不良漫画の影響で吸ってた。
もちろん、金はなかったので祖母から貰う、お小遣いでタバコを買っていた。
「お菓子を買いたい」
僕が言うと、いつも祖母は五百円をくれた。大好きな祖母だった。
そんな入学してから、まもないある日、僕は学校にいくと親に嘘をついて、同じ中学から高校へ一緒に入学した、カズヤの家に遊びに行った。
カズヤは片親で恵まれない境遇であったが、仲間思いで良いやつだ。しかし、素行が悪く自分の好きなやつ以外には、悪魔のようなやつだった。
僕はカズヤが好きであったが、急に僕らのグループではない大人しめな子を呼びつけ、
「タイマンはれや」
と、言い出した時には、流石に引いた。もちろん、全力で止めた。
話は戻り、家を出てカズヤの家に行くと別の中学から同じ高校へ入学した、ユウトが先に来ておりタバコを吸いながらユウトの親が用意したであろう昼の弁当を食べていた。
学校はカズヤの家で昼頃までサボってから行くのが最近の僕らの流行りだった。
しかし、この日は違った。
連日と言っていいほど、学校のステッカーが貼ってある自転車がカズヤの家の前に並んでいるため、学校に通報が入ったのだ。
通報が入り、生徒指導であったレスリング部顧問のムトウがカズヤの家に乗り込んできて、そのまま学校へと僕らは連行された。
その時に、もちろんタバコもばれた、高校の校則は厳しくタバコがばれたら停学もしくは退学だ。
レスリング部顧問のムトウは、プロレスの武藤敬司をもっと人相を悪くしたような感じで控えめにいっても、めっちゃ怖い。
連行された僕らは、体育教官室へと連れていかれ横に整列させられた。
「お前ら、みんな退学」
ムトウは、そう言った。
カズヤとユウトは、さらっと辞めると言い学校を後にした。
僕だけは、学校を辞めるというレールを外れる行為に、ビビってしまい学校へ残らせて欲しいとムトウに懇願した。
その時に、僕が学校に残る代償に提示された約束が運動部に入ると言うことだった。
うちの高校は、頭は悪いがスポーツには力を入れている高校で、どの部活もそれなりに頑張っており成績を残していた。
僕は、数ある運動部の中でも一番成績を残してないバドミントン部に入部することを決めた。
成績を残していない。すなわち、あまり頑張っていないから楽であろうと思ったからだ。
「バドミントン部、3ヶ月でクビになる編」に続きます。
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