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短い物語を作る才能

どうも皆さん、こんばんは。

実は私、長編作品より短編集や1巻完結の作品の方が好きだったりします。
長編作品の完結巻数としてベストだと思うのは10巻前後で、どんなに長く続いても30巻が限界かなと、個人的には思います。

ただ現実問題として、年々発行部数が落ちてきている雑誌の売り上げをこれ以上落とさないよう、人気作品の引き延ばしを図ったりするのは仕方のない事ですし、10巻完結がベストだと自分の中で思っていてもいざ完結すると(あぁ、終わっちゃったなぁ)と寂しい思いをしている自分がいます。

でも短い話の中で、ストーリーを完結させるのって10年20年同じ作品を描いて人気を保ち続ける事と同じ様な凄い才能だと思います。
短編集なんかは特にそうで、簡潔に分かりやすく舞台設定を説明し、その中で登場人物の魅力を描き、色々な読者にそれぞれの解釈の余地を残しつつ、物語を完結させる。
更にはその短い物語で、2巻3巻分を読ませたような満足感を読者に与える。
これを才能と言わず何と言うか、という感じで、短編作品が私は大好きです。

今回は私の本棚にある短編作品の中で何冊か紹介しようと思います。

※サラッと触りだけ紹介します。気が向いたら追記するかも知れませんが、8割しませんので気になったら調べてみてください。

海島千本先生の「プリズムの咲く庭」

タイトルがいいですよね、表紙絵も綺麗です。
9つの物語が纏められた短編集です。

この短編集を一言で表すなら“綺麗”です。
物語も絵も全てが“綺麗”です。
心洗われる様な物語や、少しホラーチックな物語、甘酸っぱい青春物語など、この1冊で様々な物語が楽しめます。

森山絵凪先生の「モンテ・クリスト伯爵」

日本では巌窟王の名で知られるモンテ・クリスト伯爵の一生を、マンガで描いた作品です。

こちらもとにかく絵が綺麗です。
ストーリーは、数冊ある原作をこの1冊に納めてるので駆け足気味に進みますが、原作の形を崩すことなく上手く纏められています。
「某ソシャゲで気になってはいるけど、小説読むのはハードル高いな…」と思っている人にはもちろん、既に原作を読まれている方にもおすすめできる1冊です。

新海誠監督の「彼女と彼女の猫」

「言の葉の庭」や「秒速5センチメートル」、「君の名は」で知られる新海誠監督原作の作品
作画を務めるのは現在アフタヌーンで「ブルーピリオド」を連載中の山口つばさ先生

一人の女性に拾われた猫の目線で物語が進んでいき、社会の厳しさや人間関係に悩まされ苦悩する“新海誠らしさ“が盛り込まれた作品になっています。
とにかく新海誠らしい作品で、心を抉るような物語になっていますが、読んでいると惹き込まれる、感動できる1冊です。

他にも紹介したい短編作品はあるのですが(沙村広明作品や九井諒子作品など)、今後の記事のネタとして温めて置きます。

それでは皆さん、良い短編ライフを。

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