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白粥(梅干しと紫蘇の実添え)

今日からしばらく、こなきじじいに占拠された胃をできるだけ労ろうキャンペーン、略して胃労キャンペーンを開催することになった。

初日の晩ごはんは、スタンダードに白粥で。といだお米とたっぷりの水を土鍋に入れて強火にかけ、鍋が吹いてきたら弱火に落として、鍋底に張り付いたお米をそーっとはがすようにやさしく混ぜる。吹きこぼれ防止のために、鍋と蓋の間に菜箸を一本挟み、あとはお米がふんわりやわらかくなるまで弱火でじっくり炊いていく。炊いている間にあまりかき混ぜすぎるとお米が潰れてしまうので、回数はなるべく控えて、かき混ぜる時はあくまで優しく、今夜が社交界デビューの淑女をエスコートする紳士になりきっておたまを動かすよう心がける。お米がいい感じにお粥化したところで、塩をほんの少し(ひとつまみくらい)加え混ぜて火を止める。梅干しと紫蘇の実漬けを添えてできあがり。


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お粥は大好きなので、特に体調が悪くない時でもたまに作っているけれど、こういうごく普通の白いお粥なんて久しぶり。いつもは茶粥とか中華粥とか、色つきのにぎやかお粥にすることが多いので。でも子供時代に風邪引いた時は、決まってこういう白いお粥を母が作ってくれたっけなぁ。

そんなわけで白粥とお久しぶりのご対面。うむ……こうやって改めて味わってみると、しみじみおいしい。ごくわずかの塩でしか味付けしていないせいか、お米本来の甘みが際立って感じられる。弱火でゆっくり炊いたので、粘り気もしっかり。とろっとした口当たりが大変まろやかであります。私は固めごはん党ゆえ、お粥もなるべくサラサラ食べたくて、いつもなら強火で一気に炊きあげてしまうのだけれど、たまにはこういうもったりした舌触りのお粥もいいもんですなー。出汁を使わなかったぶん、梅干しと紫蘇の実漬けもいつもより一歩前に出て存在感を発揮してくれていて、特に梅干しのしょっぱすっぱさが、お粥のほんのりした甘さによく似合う。やはり君たち(お粥・梅干し)は鉄壁の組み合わせだな!シンプルながらも滋味に富んだおいしさに、胃が手厚く労られた気がする。満足。ごちそうさまでした。


お粥といえば、先ほど恋人がお見舞いとしてこんなものを差し入れに来てくれました。


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ほたてに蟹にふかひれ……!貴族の食べ物ではないか!むしろこれ元気になって食欲バリバリの時に食べたいわ。

あとヨーグルトとかお豆腐とかプリンなんかも持ってきてくれたので、冷蔵庫の中が一気にゆるふわになった。冷蔵庫を開けるたびにゆるふわオーラの圧を感じる。これにあてられて私もゆるふわ系オーラが身につくかもしれない。期待しよう。


昨日のつぶやきにお見舞いのコメントを寄せてくだすった皆様、本当にありがとうございました!胃の不具合には不慣れゆえ、昨夜は非常にしょっぱい気持ちで床についたのですが、あたたかなお言葉の数々に大いに励ましていただきました。悄気て過ごすのも性に合わないので、胃労キャンペーンも自分なりに楽しみながら過ごしたいと思います。

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