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聖書タイム2021年12月:「クリスマスの不思議」

by 山形優子フットマン

山形優子フットマンの執筆・翻訳 by 「いのちのことば社
新刊「季節を彩るこころの食卓 ― 英国伝統の家庭料理レシピ
翻訳本:
マイケル・チャン勝利の秘訣」マイク・ヨーキー著
コロナウィルス禍の世界で、神はどこにいるのか」ジョン・C・レノックス著
「とっても うれしいイースター」T・ソーンボロー原作
「おこりんぼうのヨナ」T・ソーンボロー原作

「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、『驚くべき指導者、力ある神 永遠の父、平和の君』と唱えられる。ダビデの王座とその王国に権威は増し 平和は絶えることがない。王国は正義と恵の業によって 今もそしてとこしえに、立てられ支えられる。万軍の主の熱意がこれを成し遂げる」ーー 旧約聖書イザヤ書9:5ー6

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冒頭はイザヤという預言者がイエス・キリストが生まれる約700年前に、その誕生を預言したものです。この箇所は有名で、毎年、世界中にある教会のクリスマス礼拝で読まれますが、ヘンデルが作曲したオラトリオ「メサイヤ」にも、この箇所が歌詞として組み込まれた合唱曲があり、中には歌ったことがある方もいらっしゃるでしょう。歌詞は英語の聖句そのままで、次のようになります。

For unto us a Child is born.
Unto us a Son is given.
And the government will be upon His shoulder. And His name will be called
"Wonderful, Counselor, Mighty God, Everlasting Father, Prince of Peace".

この箇所「For unto us a Child is born.  Unto us a Son is given」を、よく読むと、何故クリスマス・プレゼントを贈り合う習慣があるのか、わかると思います。

「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた」

つまり神のプレゼントを覚えて、私たちもプレゼントを贈り合うわけです。けれども私たちがクリスマス時に人にプレゼントをする際、お店で気に入ったものを見つけ、代価を払い手に入れて、リボンなどをかけて相手に送るわけですが、神はお店では売っていない、しかも値がつけられない大切な独り子を私たちのためにプレゼントしてくださったのです。

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ヨハネによる福音書には次のように書かれています。

「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。」
ーー ヨハネによる福音書3:16-17

イザヤ書9章の続きを読むと、

「権威が彼の肩にある。その名は、『驚くべき指導者、力ある神 永遠の父、平和の君』と唱えられる。ダビデの王座とその王国に権威は増し 平和は絶えることがない」

と書かれています。英語だと次のようになります。

And the government will be upon His shoulder.
And His name will be called
” Wonderful, Counselor, Mighty God, Everlasting Father, Prince of Peace”.

これを平たく言い換えると「権威と政治はキリストの肩にあり、彼の名前は 驚くべき方、導き手、力ある神、永遠なる父、平和の王子」と訳せます。

キリストはベツレヘムで生まれ、ナザレで育ち、エルサレムの外れゴルゴダの丘で十字架にかけられました。そして死に、3日目に復活しました。復活した後、ユダ王国の王座にはつきませんでした。天に上げられたと聖書にはあります。使徒の言行録1:6ー11を見てみましょう。

「さて、使徒たちは集まって、『主よ、イスラエルのために国を建て直してくださるのは、この時ですか』と尋ねた。イエスは言われた。『父がご自分の権威をもってお定めになった時や時期は、あなたがたの知るところではない。あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そしてエルサレムだけでなく・・・(中略)・・・地の果てに至るまで、わたしの証人となる。』

こうして話し終わると、イエスは彼らが見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。

イエスが離れ去って行かれるとき、彼らは天を見つめていた。すると、白い服を着た二人の人がそばに立って、言った。『ガリラヤの人たち、なぜ天を見上げて立っているのか。あなた方から離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなた方が見たのと同じ有様で、またおいでになる。』」

実はクリスマスは、キリストの降誕を祝うだけではなく、キリストの再臨を待ち望む希望の時でもあるのです。イザヤには約2000年前のキリストの誕生ばかりでなく、行間に十字架と復活、そして今を生きる私たちの時代を優に超えた預言が記録されているのです。

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『驚くべき指導者、力ある神 永遠の父、平和の君』
"Wonderful, Counselor, Mighty God, Everlasting Father, Prince of Peace"

イザヤが聖霊に導かれて綴った、このキリストの「性質(クオリティー)」こそ「クリスマスの不思議と神秘」、そしてまた来るという「再臨の希望」そのものです。カップルディナーも良いけれども、その神秘と希望の尊さは、暗闇を破って突然現れた光、コメットよりも大きな光なのです。このクリスマス、私から皆さんに目には見えない「不思議」をプレゼントしたい気持ちで胸がいっぱいです。

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「闇の中を歩む民は、大いなる光を見 死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。あなたは深い喜びと 大きな楽しみをお与えになり 人々は御前に喜び祝った」
ーー イザヤ書9:1ー2

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Merry Christmas and 
A Happy New Year!
Love,
Yuko