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聖書タイム

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山形優子フットマンが綴る、楽しく、優しく、そして日々の生活に根ざした聖書のおはなしです。毎月更新いたします。
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#旧約聖書

2023年4月の聖書タイム「開かれた門」

by 山形優子フットマン 安息日が終わると、マグダラのマリア、ヤコブの母マリア、サロメは、イエスに油を塗りに行くために香料を買った。そして週の初めの日の朝ごく早く、日が出るとすぐ墓に行った。彼女たちは、「だれが墓の入り口からあの石を転がしてくれるでしょうか」と話し合っていた。ところが、目をあげて見ると、石は既にわきへ転がしてあった。石は非常に大きかったのである。」 ーー マルコによる福音書16:1~4 みなさん、イースターおめでとうございます。冒頭の聖句はキリストの復活の

2023年2月の聖書タイム「眠れない夜のための聖句」

by 山形優子フットマン 「どうか、主があなたを助けて 足がよろめかないようにし まどろむことなく見守ってくださるように。 見よ、イスラエルを見守る方は まどろむことなく、眠ることもない」 ーー 詩篇121:3、4 2月、日本では梅の花が咲き始めるころです。毎年この頃になると、百人一首にある有名な菅原道真の歌を思い出します。「東風(こち)吹かば、匂ひおこせよ梅の花、あるじなしとて、春を忘るな」。太宰府に左遷された菅原氏は、都の方角である東から吹く春風を受けて、しんみりと思

2022年12月の聖書タイム「星を見上げて歩こう」

by 山形優子フットマン 「わたしは信じます。命あるものの地で主の恵を見ることを。主を待ち望め 雄々しくあれ、心を強くせよ。主を待ち望め。」 ーー詩篇27:13-14 冒頭の聖句のメッセージは「主を待ち望め」です。イスラエルの古人たちは、救い主メシアの誕生を気の遠くなるほど前から待っていました。けれども、「救い主」と言っても、そのイメージは世紀を経て千差万別、今も私たち一人一人の「救い主」への期待やイメージは異なっているはずです。 「わたしの思いは、あなたたちの思いとは

2022年11月の聖書タイム「暗闇を生き抜く」

by 山形優子フットマン 「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ」 ーーーコヘレトの言葉12:1 秋も深まり、日が短くなりました。夕方4時ともなれば、電気をつけなければなりません。英国でさえそうなのですから、北極圏に住む人たちはどうでしょう。BBCラジオ放送の「越冬の知恵について」という番組で、エスキモーの男性のインタビューを聞いたことがあります。彼は言いました。「とにかく四六時中、真っ暗ですからメリハリをつけた生活をするよう心がけています。活動的に過ごすことが肝心

2022年9月の聖書タイム「さあ、新しいワインを共に飲みましょう」

by 山形優子フットマン 「新しい葡萄酒は新しい革袋に入れなければならない」 ーー ルカによる福音書5:3 人生の節目は、思いがけなくやってきます。しかも、色々な形で。転職、退職、結婚、離婚、引っ越し、肉親の死、病気、等々です。それにつきまとうのが、断捨離でしょう。いらないものを捨て、これまでの自分にキッパリと別れを告げ次へ移る。冒頭の聖句は、古いユダヤの教えにしがみついていた律法学者達に向けイエス・キリストが語った言葉です。律法による裁き、つまり減点法によって自分や他人

2022年8月の聖書タイム「女が水をくみに来た」

by 山形優子フットマン 「この水を飲む者はだれでもまた渇く。しかし、わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る」 ーー ヨハネによる福音書4:14 夏です。今朝のニュースでは、英国の南部が水不足で、庭の水撒きがしばらく禁止になると報道されました。私の住むウィンブルドンにある自然保護地区内にはいくつか池がありますが、いつもの犬の散歩道にある池はすっかり干上がり、真ん中を歩けるほど。ゴルフ場はスプリンクラーの

2022年7月の聖書タイム「私の中の、知らない『子供』」

by 山形優子フットマン 「子供達を私のところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者達のものである。はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこにはいることはできない。」 ーー マルコによる福音書10:14~15 そろそろ夏休みです。英国の子供達の声が海に山に、元気に響き渡る時期です。ヴィクトリア時代の諺に「Children can be seen, but not heard.」、「子供達は目に見えても、(子供達の声は)聞か

2022年6月の聖書タイム「白い衣を着ましょう」

by 山形優子フットマン 「勝利を得る者は、このように白い衣を着せられるのである」 ーー ヨハネの黙示録3:5 この時期、野を行くと白いカウパセリの花々が咲き乱れています。まるで6月という季節が草花に白い衣の装いを施したかのようです。冒頭の聖句をはじめ、聖書の中には「白い衣」が何度も登場します。結論から言うと、白い衣は神の衣で、それを着たいと心から願ったなら、誰でも着ることができます。それはまた、平安の衣です。 私たち人間はもともと清い存在ではありません。でも、自分では

聖書タイム2022年5月「解放と祝福へのステップを踏みませんか?」

by 山形優子フットマン 「初めに、神は天地を創造された。地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。神は言われた。『光あれ。』こうして、光があった。神は光を見て、良しとされた。神は光と闇を分け」 ーー 創世記1:1~4 これは、旧約聖書の創世記に書かれている天地創造のくだりです。「まるで、ハリー・ポッターが魔法の杖を一振りするような場面だな」と含み笑いを浮かべる人も多いはず。けれども、私にとっては大変に荘厳で深い聖句です。混沌・深淵・水の上を覆う神

聖書タイム2022年4月「不信仰は信仰の糧」

by 山形優子フットマン 「信じない者ではなく、信じる者となりなさい」 ーー ヨハネによる福音書20:27 復活祭です。キリストは十字架にかけられ、葬られ、そして3日目によみがえりました。ハレルヤ! あなたは、キリストの復活を信じますか? 冒頭の聖句は復活後のキリストが、弟子たち、特にトマスに向かって語られた言葉です。キリストがよみがえったと他の弟子たちから聞いたトマスは「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、また、この手をそのわき腹に入れてみなければ

聖書タイム2022年3月「上を向いて歩こう」

by 山形優子フットマン 主は曙の光のように必ず現れ 降り注ぐ雨のように 大地を潤す春の雨のように 我々を訪れてくださる。 ーー 旧約聖書・ホセア書6:3 確かに越冬したとは言え、はっきりしない英国の春。まんさくの黄色い花が咲き、黒々とした大地からはクロッカスが顔をのぞかせます。水仙の蕾も膨らみだし春の序曲が始まったというのに、冬前から尾を引く私たちの悩みはどうでしょう。解決した人、もやもや状態が続いたままの人、悪化したと顔を暗くする人、様々でしょう。 果たして冒頭聖

聖書タイム2022年2月「賛美と祈りを探りつつ…」

by 山形優子フットマン 山形優子フットマンの執筆・翻訳 by 「いのちのことば社」 新刊「季節を彩るこころの食卓 ― 英国伝統の家庭料理レシピ」 翻訳本: 「マイケル・チャン勝利の秘訣」マイク・ヨーキー著 「コロナウィルス禍の世界で、神はどこにいるのか」ジョン・C・レノックス著 「とっても うれしいイースター」T・ソーンボロー原作 「おこりんぼうのヨナ」T・ソーンボロー原作 「主よ、ー中略ー わたしたちにも祈りを教えてください」 ーー ルカによる福音書11:1 冒頭の

聖書タイム2022年1月「信仰と希望と愛の歌」

by 山形優子フットマン 山形優子フットマンの執筆・翻訳 by 「いのちのことば社」 新刊「季節を彩るこころの食卓 ― 英国伝統の家庭料理レシピ」 翻訳本: 「マイケル・チャン勝利の秘訣」マイク・ヨーキー著 「コロナウィルス禍の世界で、神はどこにいるのか」ジョン・C・レノックス著 「とっても うれしいイースター」T・ソーンボロー原作 「おこりんぼうのヨナ」T・ソーンボロー原作 「新しい歌を主に向かってうたい 美しい調べと共に喜びの叫びをあげよ。」 ーー 詩篇33:3 新

聖書タイム2021年12月:「クリスマスの不思議」

by 山形優子フットマン 山形優子フットマンの執筆・翻訳 by 「いのちのことば社」 新刊「季節を彩るこころの食卓 ― 英国伝統の家庭料理レシピ」 翻訳本: 「マイケル・チャン勝利の秘訣」マイク・ヨーキー著 「コロナウィルス禍の世界で、神はどこにいるのか」ジョン・C・レノックス著 「とっても うれしいイースター」T・ソーンボロー原作 「おこりんぼうのヨナ」T・ソーンボロー原作 「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼