『lyrical school』が完成したのではないか、という話

ヒップホップアイドルグループという非常にニッチなところというか、ある一定の層だけを狙い撃ちするかのような位置に属している5人組アイドルグループ「lyrical school」が完成してしまったのではないか、という話。

最初に知ったのは結構前の話で、前体制の時まで遡ります。

前体制?

そうなんですよね、このグループ。名前はそのままに(初期に一度名前の変更も)小規模から大規模な人員の変更を行いながら現在に至っていて、中々複雑というか面倒というか何がしたいのかよく分からん事もありながら現在の体制へと移行してきたグループです。

そんな前体制で、個人的に好きな「tofubeats」氏が楽曲をいくつか提供していた事がきっかけで知ったグループです。その後もかつて好きだった「Romancrew」の「ALI-KICK」氏だったりが楽曲提供していたりで、結果的にずっと気にしていたグループになりました。

いや、待ってほしい。まだ何も言わないでほしい。

しかしこの頃に関しては、ほんとに《ラップが出来るアイドル》≠《特殊な需要と関心を引き、アイドルとして生き残る為にラップをしている》ですね。

そんな隙間産業みたいな状態のこの前体制で転機が訪れます。

この特殊需要を2分割しパイを分け合っていたグループ「ライムベリー」の元メンバーで非常にラップが出来る「hime」という人材(現在の中心)がメンバーに加わった辺りから勢いが増し(hina氏脱退辺りのメンバー内ごたごたの話はしない)、2016年にキングレコードからメジャーデビューすることになります。

そしてこのシングル

スマホジャックという構想で当時としては画期的なMVで局地的に話題なりました。youtubeでの再生回数も当時のこのグループとしては爆発的な再生回数で現在84万再生されています。

これからを期待されるグループとなるんですが、その後続かず……

今でも覚えてるんですけど、結構残酷な、いや、人前に出るというか“アイドル“としての宿命というか当然というか、ビジュアルで叩かれてる事は多々あったのと、もうこの当時年齢的に崖っぷちな感があって大分逆境でしたね。主要メンバー全員20代後半という、メジャーデビューしたばかりのアイドルのはずなのにもう既に終盤感。フレッシュさあるのに実はない、みたいな。

で、そんな感じなのでそのまま空気のように消えていき、残っていたオリジナルメンバー全員卒業という事で幕を閉じ事実上消滅します。


そして消えた後です。そこから第二章(グループ的、プロデューサー的には第三・四なのかもしれません)です。

2人人員を残しているんです。

ラップ出来て歌も歌える「minan」氏と、アイドル業界全体で見てもトップといえるレベルにラップが出来るだけでなく、そもそもラップ / HIPHOPが好き(親の影響らしい)という逸材「hime」氏という技量的にもアイドル的にも戦える人材2人。

リリスクは死んだと思ってたんですが、なんと名前を残して2人でまだ続くぞ。みたいなネットニュースをみた気がします。新規メンバー募集みたいなニュースと共に。

正直自分は新メンバーに関しては反対派寄りだった気がします。増やしたとしても1人。そしてグループ名は変えてくれ、と願っていた気がします。

そして更に月日は流れ、その続報で新たな人材3人が出現した辺りで「また無駄に歴史を繰り返すのか、2人が可哀想」と思った気がします。また足手纏いとラップをネタにしてアイドルごっこやらせるんですかー

微妙に売れたグループの名前を捨てたくなかったのか、その程度でもネームバリューが必要だったのか、プロデューサー的にそんなにもグループ名と歴史に思い入れがあったのか、過去曲を残したいが為に人数を以前と同じに揃えたのか、

などなど多々思うところがありました。その辺りで一旦興味がなくなり、情報を追わなくなりました。


そして次にリリスクと再開した瞬間がこの曲

これは……いけるかもしれない。このグループ伸び代しかない。既に前体制より上手い。

「hinako」氏……kawaii方向で伸び代しかない。kawaii

「risano」氏……ラップ伸びそう

「yuu」氏……両方そこそこ伸びそう

これは勝てるかもしれません。というわけで自分的に第二章が本当にスタートです。

開幕kawaii。

それっぽいことやってんじゃーん!伸びすぎでしょ

という感じ順調に伸びていき、昨年、奇跡のグループ2度目のメジャーデビューを果たします。

ここまでダラダラ長々と書いてアレなんですが、ここからが本題なんです。

今年4月「OK!!!!!」という曲が出たんです。

その曲でリリスクは完成してしまった可能性があります。という話です。

いつもいつもこの手のというか、これから売れそうなグループの伸び代を見るのを楽しみにしているのですが、その「OK!!!!!」という曲では伸び代を感じる事が出来ず、凄まじい完成度に震えています。自分の理想がそこにあったかのような。

そう!こういうのが見たかった、やってほしかった!が詰まっていました

作詞が優秀なのかな。この配分、適材適所感。製作陣もグループの理解度が上がってきた結果なのだろうか。

ALI-KICKさんありがとー

hime氏とrisano氏でベースとなるラップひたすらやってもらって、minan氏に歌混じりパートがあって、yuu氏は中間管理職。そして hinako氏は今後も永久に曲のアクセントとしてkawaiさ全振りでお願いしたい。

リリスク完成しました。


………………


正直この先どうなるんだろう、という不安な思いが強い。

自分の中で完成は完成なんだけど、これで完成は「思ったより伸びしろなかったな」というのが正直なところ。

でもこれ以上が出てくる気がしない。


出てほしいね。


ただただ自分では全く想像がつかないこれ以上がここから出てくることに期待したい。まだ伸び代あってくれ。


陰ながら応援していくぞ。

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