昼飲み

コロナが少なくなった隙に友人と休みを合わせて飲みに行くことが数回あった。

その中であった話をしたいと思う。

その日は大学の同級生と土曜の昼から昼飲みをした。
土曜の休みなんて超久しぶりだったので、午前中に家にいることからなんだかソワソワしてしまう。

待ち合わせは12時に駅で。
私の地元に近いところで彼が就職したので、待ち合わせも必然的に私が幼少期から慣れ親しんだ地元となる。

大学の同級生と地元で待ち合わせをするのは初めてだったが悪いものではない。やはり違和感は感じるが、それもすぐにスッと胸の奥に消えていく。

とりあえず昼飲みをするというのだけ決めて集合したので、その時の気分で店は決めようとなっていた。

友人は今後も来れるようなお店を開拓したいかもということで、1軒目は個人的にオススメの名が知れた餃子屋さんへ。

駅から店に向かうまで軽く近況の報告をしあう。
なんだか週5で会って授業を受けたり、サークルで過ごしていた頃が懐かしい。
これが一種の「エモい」という感情なのかもしれない。

その餃子屋さんは回転を良くするために1回しか注文が出来ないシステムとなっている。
1軒目ということもあって、2人前と瓶ビールを1本ずつと後も考えて控えめなスタートを切った。ここでは2人とも大学の時から好きな野球の話題がもっぱら。この2日前に行われたドラフトがあったこともあり、その話で持ちきりだった。
餃子で胃袋が満たされるだけでなく、ドラフトの話で耳も満たされているようだった。

肝心の餃子には友人も大満足でリピート希望とのこと。こちらもひとまず一安心である。

2軒目はググった中でヒットした海鮮居酒屋へ。
ある程度飲み進めると、やはり昔話に花が咲く。とはいっても、2〜3年前の話なのだが笑

一通りのメニューを頼んで食べながら飲む時間はあっという間に過ぎていく。

そんな中で店員さんがこちらに来た。
どうやら、お造りの盛り合わせを頼んだ客にはなにかサービスをしているらしい。
某居酒屋チェーンのチンチロみたいなやつといえば伝わりやすいだろうか?
指定のメニューを頼むと挑戦できる的なやつだ。この店では「〜といえばゲーム」だった。

自分たちに出されたお題は「きのこといえば?」

私の頭の中には瞬間的に2つ浮かんだ。
ひとつは定番であろうしいたけ。
もう一つは秋の味覚代表の松茸。

どちらにしようか…

待たずとも決断の時間はやってくる。さしてそれほど重大な決断ではないのだが。

出た答えは「しいたけ」!
見事に揃うと、思わずノリの良さそうな女性店員さんが「おお!」と感嘆の声を挙げてくれた。

答えが揃うと枝豆、ポテト、好きなお酒1杯から選べる特典。
私は迷わずポテトを提案したが、彼は私に好きなお酒1杯を勧めてきた。
おそらくあまり酒に強くはない彼なりの白旗宣言だったのだろうか?とか推測する。
気づけばまあまあ飲んでいたから。

と同時に揃った答えに妙な安心感と当時からの仲の良さを改めて再認識させてくれたようでホッとする。

その後はカラオケ。
今思えば、その友人や他の友達とも決まってその鉄板コースだった。
当時の鉄板曲からこんなの聴いてんだ?みたいな新しい曲、絶対に出ないと分かっている2人におなじみ高音キーの曲までバラエティに富んだセトリに懐かしさを覚えながら歌った。

17時に早めの解散。
また近いうちに飲もうと安めの口約束を結んで非常に濃い5時間を過ごした日となった。

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