母親スイッチ、入ってます

母親にとって最大の急所は我が子なんだ、といつも実感させられる。

 私は30歳を過ぎて結婚した。結婚ラッシュは2回あった。私の周囲の第一次結婚ラッシュは25歳。第二次結婚ラッシュは31・2歳の時だった。
 25歳の頃、私は仕事ばかりしていた。結婚や出産をする自分を想像できなかった。
 そのうち第一次結婚ラッシュで結婚した友人たちが出産した。私は出産祝いに何を選んだら良いのか全く分からなかった。赤ちゃんを抱っこさせてもらうと、柔らかくて脆くて、どう扱って良いか分からなくなって怖かった。

 その赤ちゃんが少し大きくなり、友人たちと子供連れで集まると、私だけ話についていけないということもよくあった。離乳食がどこまで進んだか。発語はどうか。予防接種は何と何が終わったか。母乳かミルクか。友人自身の話ではなく、ずっと子どもの話。正直、まったく興味が持てず、だんだん交流の機会も減っていった。

 ところが、自分が結婚して子供を持った途端に、私も離乳食や発語、予防接種と授乳の話ばかりするようになった。若い頃、「この話、楽しいのかな?」と思いながら聞いていた内容の話を、自分も熱心にしている。楽しいとも違う。「何が何でも子供を無事に生かす」という気持ちがベースにあるような気がする。
母性のスイッチがオンになっているのだろう。

母親になってから、感情の振り幅が前にも増して広くなった。
子供のためなら、かつての自分からは想像もつかないほど強い気持ちになったり、逆に子供達に何かあると、子供達以上に私が傷ついて気弱になったりもする。自分自身の多感さに戸惑うこともある。40歳を超えたのに、思春期さながら、新しい感情との出会いの日々である。

これから、つたない文章だけど、「正直な雑感」を綴っていきたいと思う。
どうぞよろしくお願いします。

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