見出し画像

突然の知らせ

全てのものは限りがあることを知っていながら
突然の知らせに寂しさが止まらない。

18年お世話になったサロンが今月で閉店するという知らせを
LINEで受け取った。
病気が一段落し、これからは健康的に生きる、
自分を大切にすると誓って生活し始めた時。
何気に地方の情報誌をめくっていた時に飛び込んできたサロン。
近所ということもあって
勇気を出して扉を叩いた。マンションの一室で営業されている。
タラソセラピー 全身マッサージ ヘッドマッサージ付き
最高のメニューだった。

施術者のその方は、私より10歳くらい年上の方だった。

病気のことを最初に話した。
大変だったのね。
それ以外聞いてこない。

そして、
頑張りすぎよ。
と言いながら
何年も私の仕事の話を
いつも
楽しそうにただ聞いてくれて
最後は
大丈夫‼️
さ、始めますか と言って
施術に入る。

BGMはサラブライトン、ミュージカル、クラシック。
そして、身体の不調をすぐ当ててくださる。
とても信頼のできる見立てとケアをしていただいた。

ゴッドハンド 

終わると身体は軽く
頭はスッキリ
視界はスッキリ
足はほっそり
肌はもちもち

疲れも悩みも吹っ飛んだ。
いつも最後に
温かい紅茶
珍しいお菓子を用意していただき
身体の中もほっこりした。

学ぶ姿勢を忘れず
90歳の美容師の方のお話など
元気になる話もたくさんしていただいた。
私にとっては
メンターであり
姉みたいな存在であった。

閉店の話を聞いて
すぐ予約を取りたかったが、なかなか
自分の時間の都合がつかなかった。
また、お会いしたら
涙が止まらないのでは
寂しくて
苦しくなるのでは
怖かった。
もうお会いできない。
もう施術を受けられない。
もうあの場所はない。

そして、いよいよ、あと閉店まで2日となった日。
行かないと後悔すると思い
この時間で空いていたらとLINEした。
ダメもとで。
いつもより早く店を開けていただき
最後の施術を受けた。

ゴッド ハンド

涙が止まらないかと思ったが
感謝をしっかりお伝えし
閉店までのいきさつを
お聞きしているうちに
その日で終わらない気がしてきた。

コロナ禍で今までのスタイル、場所が合わなくなってしまった。
気が折れてしまうことが続き
気持ちがもたなくなってしまった。
と。

ゴッドハンドは健在。
今度は私が応援する番。
健康を支えていただいた
大きな力に
そして
出逢いに感謝しながら
そのマンションを後にした。

一つの時代が終わった。
でも、きっと
どこかでまたお会いし
私が身につけた知恵と技能を
一緒に誰かのために
何かができるかもしれない。
いつか……!









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?