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名言ぽいこと


『他有』
その銀の杯が気に入ったなら持っていって構いません。
あなたが持っている事は、私が持っている事と同じです。
巡り巡るという考えは、その思想自体が所有という観念の中にあります。
あなたが持っている事、それは私の右手から左手へ持ち替える事と何も変わりはないのです。

『真実』
真実は口を開くと思いますか?
現実は、嘘であれ、そうでなかれ、何も示さない。
鏡はしゃべらないからです。
あなたが語れば、それが嘘であれ、そうでなかれ、
鏡の中のあなたも言葉を発します。
もしあなたが何も話していないのに、
鏡の中のあなたが口を開くなら、それは現実ではありません。

『探し物』
世界のどこかに、それは眠っていると思いますか?
あるとしても、ないとしても、あなたはそれを探そうとします。
見つけようとする過程の中に、何を思いますか?
理由は一つの塊ですか?
それとも、幾重にも重なっていますか?
その中心は、空洞ですか?
そうでないとしたら、探し物はそこにあります。

『苦悩』
思い詰めることは何も悪くない。
思い詰めていることを知っているのなら。
そのことについて、否定もせず、余計な賞賛もせず、
逃れたり、潰したりしようとしないのなら。

『無知』
知らないことは何も悪くない。
知ろうとしないことは罪である。
外界と内界を行き来し探求する行為は、
心臓の鼓動と等しく、人が人である証明であり、
呼吸するように、繰り返される事象の一つである。
知ろうとする原理は、肉体や心のように消耗されることはない。
人が人を殺める事が罪であるように、自分を押し留める事も同罪である。


『期待の法則』
相手や自分に期待を抱いている間は、何も起こらない。
期待が叶うという事は確信の結果であり、
未知に挑むということは勇気である。
期待は外れるという性質しか持ち得ない。


『抑圧と権限』
社会に参加することの抑圧から逃れても、
社会に参加していない抑圧が生まれ、
世界に承認されても、求められるという抑圧が生まれ、
誰かを承認しても、承認したという抑圧が生まれる。
全ての抑圧から解放されれば、私は何も生産しなくなる。
抑圧は生産のためにあり、私は抑圧の種類や生産する事柄を選ぶ事ができる。


『サイン』
相手が拳を握りしめていても、嫌われなければならない時がある。
その拳の矛先は自分に向けられているようでいて、その人自身の葛藤に過ぎない。
言葉の布地の向こうには、大抵において味方はいない。
あなたが真実なら、相手はその通過儀礼を体験しているに過ぎない。


『散漫と包括』
散らかすときは思い切り散らかし、何もしたくない時はとことんまで何も行動せず、
最低限守るべき事柄だけを決めておくと良い。
朝カーテンを開けるだけでも、夜祈るだけでも、たった一つだけでかまわない。
悩み、苦しみ、傍観、探求を繰り返す中で、最大限の自由と最低限のルールがあれば、
無駄な労力は不要になる。
思い切り自分を散らかし、一つのルールを守ることで、時間はあなたの中に戻ってくる。


『幸福の崩壊』
幸福が崩壊する時、それは疑念なしには起こらない。


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