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後悔と前進

私たちが家を出ると3人で決めてから、
もっと言うと私が本格的に準備に入ってから実際に家を出るまでに
約3か月ほどかかりました。

まずは新しく住む場所、私の仕事の事、子供たちの学校のこと
生活費の事、モラオとのこれからの事
クリアしていかないといけないことはたくさんあります。
それを一つずつクリアしていくまでに約3か月かかりました。

その間にもモラオからのDVや虐待は継続していました。
なるべく早く家を出なければと気持ちは焦りますが
オールクリアに至っていません。

色々な所をまわってアドバイスを貰いながら
なんとかお金を工面してやっと家を出た日の事は今でも鮮明に覚えています。
まだ寒い時期でしたが、空気が澄んでいてとてもきれいな空でした。

私の中でもっと早くこうしていれば
あの時にこう対処していれば
ああしてれば、こうしてれば
たられば、たられば
たくさんの後悔があります。

やはり一番思うのは私がもっと早く決断していれば
子供たちの体も心も傷はもっと小さくて済んだかもしれない。

元の居住地でも、新しい居住地でも
子供支援センター、女性相談センター、児童相談所に
行く必要があり当時の私は張り詰めた相当にひどい顔をしていたんだと思います。

どこに言っても必ず
「お母さんは大丈夫??」と声をかけていただいて
大丈夫です。と答えるものの多分、大丈夫には見えなかったんでしょう。

新しい居住地で
私がもっと早く決断していればと後悔がどうしても拭えないと漏らしたことがあります。

ある職員さんが
「タイミングは今になっちゃったけど、これは大きな決断で
 遅い早いじゃないよ!
 人生の中でこんな決断ってそうそうないよ。
 お母さんはすごい決断をして、二人を連れてそれを実行したんだから
 よく頑張ったじゃない。すごいことだよ!
 あなたは二人を守ったんだから!
 まずはそれを成功させた自分を褒めてあげようよ!」と言われました。

もちろん後悔はあるかもしれないけど、
でも今はもうモラオと物理的にも精神的にも距離が出来てるんだから
大丈夫だよ!
そんなに気を張り詰めなくていいの。
今度は3人で進んでいく方に目を向けようよ。と。

本当に色々と限界だったのかもしれません。
その言葉に私は詰まっていたものが取れたような感覚で
大泣きしてしまいました。

誰にも相談できない状況で、モラオにばれないように準備を進めていき
子供を連れて出るという事はもちろん責任もあります。

当たり前の事ですが、大人は私だけですべてのことを自分でやらないといけません。
やらないといけないタスクが多すぎて
引っ越した当初の私はいっぱいいっぱいだったなと今は思えます。

ただ虐待で殺人が起こる現代で最悪の事態だけは免れたこと
これだけは本当によかったと思っています。

私がどれだけ年齢を重ねてもずっと後悔はなくならないと思いますし、
今更後悔しても何にもならないのは分かってます。
覆水盆に返らずとは本当にその通りの言葉ですよね。

それでも、私たちにはモラオと決別して新しい人生を歩み始めたという
事実があります。

3人になったからといってすべてがうまくいくとは思いません。
実際に引っ越してからも色々と問題はあります。
思春期に入ればまた問題もでてくるだろうなと覚悟もしてます。

生きていれば何かしら問題はついてくるものです。
でもここには暴力はありません。
相手を傷つけて楽しむ人も居ません。
人の顔色を窺いながら生活する必要はありません。

反省の気持ちをもつことは大事な事だと思います。
ただ、いつまでもそれに引きずられていては
せっかくの新しい道が霞んでしまいます。

常に後悔はありますが、
気持ちを切り替えて
おこがましい言い方ではありますが
自分で切り開いて手に入れた今の生活を
息子と3人で手を取り合って協力して歩んでいきたい
そんな気持ちです。


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