犬の爪

ぼそぼそと1人しゃべり

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最近の記事

まいった!

ニタリと音が聞こえてきそうな 君のあの表情を忘れるべく 夜空を仰いで星の名を覚える。 綺麗だ。 君の微笑みのよう。

    • 木になる

      あの日。 君の前髪が眉の上まで達していた日。 信じられないくらいカレーが美味しかったんだ。〆の牛乳も。 それはもう本当に素晴らしかったよ。 君の前髪は関係無いよ。 眉が細かったね、意外だった。 優しかったあの子は、声が小さかった。 小さい声で、優しい言葉をいっぱい言ってた。 君はそれを聞き逃すまいといつも必死だった。 あの日もあの子は哀しむ君にこう言ってた。 「前髪なんてすぐ伸びるよ。」 君は聞いていなかった。その時に限って。 本当は落ち込んでいなかったのかな。 気になります

      • 肉まん好きだよ

        嗅覚からキミを認知して その余韻で肉まんを頬張る ううん、合わないねえ。

        • 月に着いたら電話して

          エイリアンズを聴く4歳 トラクターでお出迎え 歯磨き粉、変えた? 桜を見上げて地面の五百円玉を見逃す 悪いが、岡本太郎のポストカードは、あげられない 明日をスキップしたい 雨音を覚えられない トイレへ席を立つあの人の口の中には噛みきれない肉 鉛筆削るのが上手いだけが取り柄の人 明後日が来ないのは困る オール後の朝マック どう見ても柔道着なのに あれは、犬かコアラか 月に着いたら電話して 夕立の香りを放つ人  石鹸を飼い慣らしたと聞いて 電車で窓

        まいった!

          だからか

          今日はすごく暖かいね。  ね、心地良い。 今日って何曜日だっけ。  日曜だよ。 だからか。  だから…か。

          昨日の電話の話

          「バイト終わりのお昼寝で見た夢の中 僕はランニングして筋トレもしていて 目が覚めて、僕は本来やれる人間なのかと 30キロ走ってやると外に飛び出したら 春の匂いが、ぶわぁっとして その一瞬で去年の春を思い出して もう1年経ってしまったのかと 時が儚くなって ぽろぽろ涙が出て 暖かい風がさみしくて すぐ帰りたくなって 君に電話した」 お花見が、たのしみだね

          昨日の電話の話

          疲れている。

          ちょ、ちょっとまってよ、話が違うわよ! 私が入った後の湯船のお湯を お味噌汁のだしとして使うくらいには 変態的って聞いてたのに、全然じゃない! なんなのよ、ばかっっ

          疲れている。

          フクザツ

          お風呂に浸かってる時の、くしゃみ。

          内緒ね

          今日はよく晴れていてポカポカ。 少しの春が、くすぐったい。 こんな日はくるりの曲を聴きたくなる。 いつものように駅まで自転車を漕いでいたら、 田んぼの横の細道で軽トラが停まっていて、 運転手席の窓から、5本指の靴下の両足が ピョインって出ていた。 お昼寝かしら、気持ちよさそうね。 通り過ぎるときに息を止めちゃったのは、 絶対に内緒だよ。 おつかれさまです。

          階段を下りるとき

          絶対に足元から目線を外さないんだね

          階段を下りるとき

          どうだろう

          私の夢にあの子が出ることを願うのと あの子の夢に私が出ることを願うの どちらの方が欲張りなんだろうね。 おやすみなさい。

          どうだろう

          野望を抱いて眠ります!

          贅沢の、その必要以上の部分だけを かき集める妖怪になりたいです。 心地よい音楽にいい加減に踊らされたいです。 嬉し泣きしながら、おでんを食べたいです。 あの夜の夢の話をもう一度だけ聞かせて欲しいです。 一生分の好きな曲を一生かけてプレイリストにしたいです。 星の説明を聴いていたら年老いていたいです。 浪漫と切り離して月を眺めてみたいです。 今夜も、野望を抱いて眠ります。 おやすみなさい

          野望を抱いて眠ります!

          そんな人

          分厚い靴下だとサイズが丁度よくなる靴を 薄い靴下で履いて来てしまって 気を抜いた時に片方脱げて その靴をどっかから来た犬がパクリ あぁっ!と追いかけて それもかなり長い距離を追いかけていて 気がつくと見知らぬ犬とお散歩している人

          君じゃあない

          あの子のまつ毛に雪が積もった 調子にのるんじゃないよ どうせもうすぐ溶けるのだから いつまでもあの子のまつ毛に居座るな 目に入ったらどうするんだ 冷たくなって、かわいそうだろ あ、ほら あの子の瞬きで目に入っちゃったじゃないか 俯いて目を擦ってる、かわいそうに 溶けて雫になって まるであの子の涙みたいになってるぞ しまった、目が合った 君を見ていたんじゃあないよ 君のまつ毛に乗った雪を見ていたんだ 調子にのられちゃこまる

          君じゃあない

          着陸

          今まで、好きで聞いていた歌の歌詞が 文字となってはっきり現れるようになったのは 最近のこと。彼が土星に行ってから。 追っかけているわけではなく、 失ったわけでもない。 伝えたくてもそうもいかない。 行き場のない恋心がぐるぐるぐるぐる 今日もうるさく駆け回ってるだけ。 足音がうるさくなってきて それが頂点に達したら ホウキでトントン そろそろ静かにしてください。と。 落ち着く時もあれば、加速する時もある。 毎晩、ラブソングを聴くには大袈裟な夜。

          歯を食いしばって文に綴る

          彼は今、頑丈で安全な殻で避難している。 少し刺激の強い世界からの、避難。 エネルギーを蓄えているんだって。 私はそれをじっと、そっと待つんだって。 彼の冬が終わるのを。気長に。 調べたらそう書いてあった。 彼に春が訪れたら、桜を見に誘ってみる。 その時にはもう桜が散ってしまっていたら 君が私にとっての桜だよ なんて恥ずかしい事を平気で言ってみる。 いや、平気では言えない。 恥ずかしくてカタコトになるだろう。 思ってたよりも大きい声が出てしまうだろう。

          歯を食いしばって文に綴る