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父親たちの星条旗 感想

監督:クリントイーストウッド
続編: 硫黄島からの手紙
音楽: クリントイーストウッド、 カイル・イーストウッド
原作者: ジェームズ・ブラッドリー、 ロン・パワーズ

硫黄島二部作の一作目。
戦争関係の調べ物があって、見ることにしました。

あらすじ

太平洋戦争末期の硫黄島。多数の戦死者を出しながらも、6人の米兵がその地に星条旗を立てた。やがて、その写真に国民が熱狂し、生き残った3人は英雄として祖国に帰還する。しかし彼らは、戦地に残した友を思い、苦しんでいた。

Wikipediaから

硫黄島と写真

開口一発目から「戦争を語りたがる奴は馬鹿だ」と始まるこの映画。
戦勝ムードで出航する海兵たちが、硫黄島に近付くにつれて戦争の恐ろしさを目の当たりにしていく。
いざ上陸すると、地下に潜った敵(日本兵)に虐殺されていく海兵たち。
硫黄島の星条旗を刺した写真に写っていた6人の半分が、2週間後には死んでいた。
生き残った3人は英雄扱いを受けますが、戦争に勝つため、金を集めるため、国と世俗に利用されていく。現実と戦争、真実のギャップに耐えられなくなる兵士たち。

つまり虚無だよ

いくら英雄と呼ばれても、本当に旗を立てた戦友の名前を明かすこともできない。ふとした瞬間に戦場の光景を思い出す。死んだ仲間の弔いもできない。何だったんだろね、勝利って。象徴たる星条旗って。

戦争

描写生々しいです。首も腕も千切れるし、血も肉も飛び散ります。
危ないって分かってるけど、早く行け!しか言われないです。味方に撃ち殺されたりします。「同志少女よ、敵を撃て」でも言及されてましたが、戦争は死んだら無、なんですよね。何も残らない。

感想

戦争と時代のうねりに翻弄された人々、3人の英雄の話。「英雄は人が必要にかられて作るものだ」「国のための戦いでも死ぬのは友のため」。友の死を抱えて生きた兵士たちの心情が伝わってきました。

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