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「菅田将暉に似てるは褒め言葉じゃない」らしい

社会人になっての初めての休日は彼女と過ごすことにした。

彼女は朝から髪を切りにいくらしい。切った後に合流する予定だ。彼女の当時の髪型は前髪の方だけ金髪だ。何という名前の髪型かはよくわからない。

夕方クインテットの彼

多分こんなことを言ったら怒られるがこんな感じだ。はっきり言ってしまうが私は好みではなかったし、好みではないとふわっと、ほんとにふわっと本人にも伝えていた。似合ってないとかではない。

しかし、「気の強い彼女は今まで私の可愛いと思う髪型が1番可愛いに決まってる。」と豪語しており、私自身も「おっしゃる通りです」という感じだった。

ところが、今日「好みの髪型にしてくるね」と言って出ていった。なぜかは今でも良くわかってない。

半分嬉しかったが、正直私の好きな髪型が彼女に似合うかわからないし、何より急になんでそんな舵の切り方をしたのか不安だった。

ちなみに私の好みの髪型はこれ

可愛すぎる小松菜奈さん


黒髪、ウルフ、濃いめのリップ。これだ。間違いがないのだ。絶対に。

「切り終わった」と連絡が入り駅に向かった。

イメージチェンジしすぎて気づかなかったが、驚いた。ビジュアルが8倍爆発した。すごく似合っていた。同時に少し緊張をし始めた自分の単純さを情けなく感じた。

私はいつもより誇らしげに道を歩いた。ハンバーグ屋さんで小松菜奈の話で盛り上がると、夫の菅田将暉の話になった。

「菅田将暉に似てるって、褒め言葉じゃないよね。」

彼女はそう言い放った。彼女は菅田将暉の顔が大好きだ。しかし、世の"菅田将暉に似てる男"は必ずしも"かっこいい"と言われているわけではないらしい。

いわく、彼の顔は絶妙なバランスで成り立っているため雰囲気を出すことができても彼ではないと成り立たないかっこよさがある。とのことだ。微妙に言いたいことはわかる。

素人が作ったカレーとプロのカレー。どちらも同じ"カレー"としては見ることはできるが、どちらも"美味しい"かは別の話ということだろう。多分。

私はそんなことよりも、世に一定数存在するであろう「菅田将暉に似てると言われて、喜んでいる男達」に何か恨みでもあるかように捲し立てる彼女が面白かった。

普段滅多に人に怒らないのに、この人はたまに架空の人にやけになっている。

楽しい休日を過ごせた。

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