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TSS とか CTL の落とし穴について~1/3

真剣に取り組んでいる人は実感しているだろうし、 理解している人も多いが、TSS やCTL には落とし穴がある。
全運動の把握が困難とか生活ストレスがどうとか、安易なコピペでアホを晒するつもりはない(賢そうて思われたい)、大げさに言うと概念についての話である。

強くなりたい、目標レースがある、 と真剣に取り組む自転車乗りの多くがTSS を指標にしているし、CTL を高く維持するよう努め、TSB が高くなり過ぎないように管理しているのではないだろうか。細かく管理はせずとも、サイコンデータが示す数値は意識するのではないだろうか。

しかし、本当にそれは妥当なのか、考えてみたい。

なお、TSS とか CLT とか TSB とか、それぞれの内容については信頼性の高い
www.jitetore.jp を参照いただくとして、 ここでは解説を省きたい。 また、そもそも FTPや NP という概念もあやしいと思っているが、 それなりの指標になるとは考えているので、今回はそこには触れない。

1, 【Easy Come, Easy Go】
2, 【TSS と正しく向き合う】
2, 【個別性の原則は全てに】
3, 【心拍を見直す】
4,【ヒトのTBMと CBM】
5,【やったことより出来ること】
6, 【明日の常識をつくる】

1, [Easy Come, Easy Go]
FTP の50%一定で4時間走れば NP も 50%、このため IF は 0.5、 TSS は 100 になる。IF0.5 で 4h であれば殆どの人が毎日でもできてしまうボリューム。
しかし、プライベートアワーレコードに挑戦して翌日に同じことが出来るだろうか。 前後のアップやダウンはあるにせよ、 理論上は殆どTSS100 である。
一定走でなく、インターバルでNP が FTP100%くらいになるような短時間高強度トレーニングなど、年齢にもよるが若いとしても高頻度で行うことは出来ない。

一つ目の事例であれば時間さえあれば楽に TSS100 を稼げるし、毎日やっていればCTL100 も維持できる。しかし、このポタリングが二つ目の TSS100 と同じだけのボリュームだといえるだろうか。 三つ目のほうが TSS100 に満たなくても得るものが大きいということもあるのではないだろうか。

もちろん、キツいことが絶対というのでもないし、 強度が低いとトレーニングにならないとも考えていない。
ただし、IF0.5 のようなあまりに低い強度では身になるとは考えられないし、 これを 4hでTSS100 は明らかに過大評価だと考える。

2,【TSS と正しく向き合う】
TSS やその累積である CTL は疲労度やボリューム管理の指標とされているが、NPとFTP の垂離が大きい場合は不適当と考える。TSSの算出において、IFの乗数は2の固定で指数関数的に増加しないからである。

低強度で沢山乗ると TSS を稼いでトレーニングした気にはなるが、本当に求めているものではないかもしれない。キツい高強度短時間とトレーニングを重ねた場合に CTLが低くなり不足に感じたとしても適切、あるいは過剰なボリュームなのかもしれない。

そのうち、TSS は FTP との垂離率の絶対値によって IFの乗率が変わる新たな計算式※の指標に取って代わられると思う。
だが、それまでは TSS は参考程度とし、高強度が多いときは TSS//CTL が低くても過負荷、オーバーワークにならないように注意しなければならないと考える。
なお、個人的にはどれだけやったかは重要視していないが、疲労の蓄積には気を付けなければならないと考えている。

※:誰か賢いひと、 FTP と NP とトレーニング時間を入力するだけのエクセルで使える適当な計算式作ってください。
NP のロジックからすると垂離率 0%-IF1.0 で 2乗、 垂離率50%-IF1.5/0,5 で 2.5乗、 垂離率100%-IF0.0/2.0 で 4乗、くらいが妥当かと思います。
お願いします。←(って、 そのくらい自分でやれよ。

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