本を嫌いになった理由②
小学校の中学年頃、学校の授業で図書館について触れたことがあったのだが、祖母にそれを話したことがきっかけで市立図書館に連れていかれたことがある
幼稚園の頃からだったが学校から帰ってくる度「今日は学校(幼稚園)どうだった?」と訊いてくるような人だったので、その流れで話したのだ
連れて行かれた図書館では美術の本や写真集といった本に目を奪われたので、その中の一冊を「借りたい」と言ったのだが
「ダメ、もっとちゃんとした本を読みなさい」と却下された
出たよ
『ちゃんとした本』って何なんだよ
つーか嫁と同じ事言ってて本当に笑えるわ
それはさておき、ちゃんとした本って何なのかと訊いてみたが
「ちゃんとした本はちゃんとした本よ、文学とか小説とかの勉強になるもの」
では何故に図書館にはちゃんとしていない本ばかり置いてあるのか?
と聞き返したかどうかまでは覚えていないが、仮にそう聞き返したとしても納得の出来る回答を貰ってはいないことに変わりはない
なら、借りたい本は無いと告げたのだが「来た以上借りなきゃダメ」と言われ
全く興味の無い本を借りる羽目になった
結局冒頭の数行だけ読んでそのまま返却日が訪れた
次に小5の頃の話、親の本棚の中のコミック単行本に興味が出始めた頃の話だ
度々そう言ったコミック本を読む姿を母に見られていたせいか、「このマンガどこまで(何巻まで)読んだの?」と訊かれることがあったのだが
途中で話が難しくなって理解ができなくなる事が非常に多く、話を読むのを諦めて絵だけを見て進むことが多かったのだ
そのため母から「(キャラ名)ってあとでこうなるよね」みたいな話をされても着いていけないことが多かった
そんな噛み合わないやり取りが続いたせいか、次第に母からの風当たりが強くなり
その歳にもなってこんな話も理解できないのか!
(というお決まり文句)
「この本読んでどう思った?」との問いに困窮し、返答にもたついた時は
あんたには感情ってものが無いの!? 読書感想文書かせるぞ!
(絵本で感想文なんか書くなと言っておいてそれかよ)
一部過激な描写がある本もあり、その本を読んでいた時なんかは
どうせスケベなシーンしか読んでないんだろ
(そもそもホラーベースな絵柄のせいでそんなシーンに興奮できねえよ)
と様々罵られた
多様な形で『本』という存在が、少年期の自分を苦しめて来ていたことをここに書き残す
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