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多分前世は不遇な両生類

私は人と遊びに行くのが苦手です。

日常生活で友人と喋ったり、放課後一緒にご飯食べたり電話したりするのは平気ですが、会う予定ない日にわざわざ時間作って顔を合わせるあの感じがなんか怖いのです。

人様と遊びに行っといて怖いなんて、勿論失礼は十分承知の上ですが、この感情どうも上手くコントロールできないし、だったらもうこの際ここで消化してみようと思い立ちました。

思えば私は、小さな頃から先の読めない未知数な物事に対しては極端に臆病になる性格で(変なところだけ)、友人と遊ぶ時は1週間前くらいから会う日の雰囲気からテンション、自分のポジション、大体の会話の内容までを何度も脳内シュミレーションする癖がついています。
実際は「あ!この会話ゼミでやったとこだぁ!パァア(*⁰▿⁰*)」とはならないですが、それでもただ何もせずXデーを迎えるのは怖いので、せめて傾向と対策は抑えておきたいというわけです。

当日は「いよいよこの日だ!練習通り!大丈夫!さあ!行くぞっ」て感じで、ロッキーバルボアみたく覚悟を決めて待ち合わせ場所に向かいますから、遠足に巨大スーツケース持ってきちゃったよ状態で、一回で消費するエネルギー量が他人の比じゃありません。だから同じ友人とは一年に一回遊ぶくらいで全然満足できてしまうのが実際のところ。

ただ大人数で遊ぶとなると、厄介なことに対策すらも出来ません。
予定になかった突然の二次会とかカラオケとかドライブとか、もしかしたら近くで飲んでた同級生の男子達と合流とかも起こり得ます。
化学変化が多すぎて、会話の内容どころか家路につく時間ですら私の頭一つじゃ予測不可能。
浮かぶerrorの文字を前に、布団の中で震えて待つしかない訳です。
だから大人数の女子会は凄く苦手で、女子会旅行もハードルが高いように感じてしまい、いつも断ってしまいがちです。(お風呂に入る順番とかどうやって決めればいいんだろうとか色々考えて病む)

でもこれ私が阿呆なだけで、友人達の事は大好きだし、会うのが嫌だとかそういうわけでは決してないので、心の底からホントすみませんと額が地面にめり込むくらいの申し訳なさを感じています。
ただやはりどうしても学校や友人の前での外向きの自分と素の自分とのギャップに挟まれて気を張ってしまい、三泊四日とかちょっとそこまでは体力が持ちそうにない。

ここで無理に器用に生きよう(見せよう)ともがいても、結局力尽きて溺れちゃって苦しくなるのは22年の実績と経験に十分検証済みだし、最終的にはやっぱり1人が1番思考に落ち着きます。
ただ面倒くさいことに、ほっとくとそれもそれでどんどん下へ潜ってしまって、多分2度と上がってこなくなる、ジ・バッドエンド。
みんなの様にうまく歩けないし、かといって水中で生きれるエラもないなら、ならばせめて息継ぎの仕方くらいは心得えておこうと思って最近では趣味もぽつぽつ作れるようになってきました。(このnoteもそのうちも一つ)

言語化を通じて腹の中に溜まった泥を吐き出してると、体が軽くなってきて、少し身動きが取れやすくなった気がします。
自分の内なる声をきちんと言葉に出来た時の腑に落ちる感覚。
「なるほどこういうことか」って式が解けるこの瞬間が、自分にとっては結構大切な気がしてます。

別に、「お陰様で今は友人と遊びに行くのが怖くなくなったよ」って話ではないし、一年に一回会う距離感が丁度良いスタンスも変わらないけれど、まあもしかしたらいつかは怖くなくなる日が来るのかもしれないなあと思えるようになってきましたから、一先ず今日のところは人間へまた一歩前進という事で手を打たせて頂きたいと思います。
人には人の乳酸菌、私には私のリズム。
これからも不恰好に泳ぎながら、この世界を愛おしんでいこうと思うのです。

お終い。

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