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高校最後の夏に、思いっきり恋をした

一目惚れだった
友達に声をかけようと教室に入ったら
友達と誰かが話してた
声をかけ、帰る挨拶をして教室を出ようとした時に
もう一度友達を見たら
一緒に話していた男の子が笑顔だった
その笑顔見て、好きになった

話したこともない隣のクラスの男の子
友達を通して仲良くなって
みんなで出かけたり
誰かの家に行ったり
どんどん距離は縮まって
彼のことが好きで
周りの目も気にならないくらい
彼しかいない、そう思った

みんなでご飯を食べようと集まった日
彼と友達が遅れて現れた
みんなで楽しく過ごして店を出た時に
仲間の1人が私に抱きついてきて
耳元で言った

あの2人、付き合ったんだって

私は、泣きながらそこから逃げた
どうしたらいいかわからなかったから
17歳の私にとって
世界には彼しかいなかったから
だから2人のことを
気づかなかった

なんで、なんで、、、、?
好きだよ、なんで、、

追いかけてきた何人かの中に
彼も入っていた
話しかけようとする彼に
嫌だ、聞きたくない
そう駄々をこねたけど

彼は申し訳なさそうに
謝りながら
友達と付き合ったことを言った
彼の顔を
私は
見ることができなかった

大好きだった
振られても、一生好きでいると思ってた
17歳の私にとって彼との出会いは
一目惚れは
それほどの威力を持っていたんだと思う
その時のできる限りの力で
全身全霊で
すべてをかけて
恋、してた

そんな彼は今は
一児の父になり
たまに連絡し合う
いい友達になった

あんなに好きでしょうがなくて
一生、彼を好きでいる!
それで生きていく!
なんて思ってた彼に

失恋して4時間も電話で愚痴を聞いてもらい
励ましてもらうなんて
人と人なんて本当、どうなるかわからないものだなぁ
面白いなぁって、思う
私にとっての夏の思い出は
間違いなく
あの時の
思いっきり恋をした
17歳の夏



#夏の思い出

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