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どうしようもなく、独り

通り魔に刺されるのと同じくらい突然に、大きな悲しみの波に襲撃されることがある。

友人との飲み会の帰り道で、一人になった瞬間。

救急車のサイレンが、自分を追い抜いて行った瞬間。

深夜、1人机に向かって文章を書いている時に、遠くから聞こえる終電の走行音に置いていかれる瞬間。


ふと、胸がキューっと絞られる感覚になる。


独りだな、、、と思う。

独りで、この命を燃やし続けるんだ、ずっと、、、


そう思う。

無性に、悲しくなる。


いつからか、音のない空間に身を置くことが怖くなった。

いつからか、行先の定まらない、果てしない思考の中をたゆたうのが怖くなった。


だって、そうして無防備になってしまうと、いつ悲しみに突き当たって自分の身が砕けるかわからない。


独りだ。

どうしても、独りだ。

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