否定しない。
僕は怒りを否定しない。
承認欲求を否定しない。
情欲を否定しない。
恋愛を否定しない。
怠惰を否定しない。
閉じこもりを否定しない。
本音と建前を否定しない。
苦しみを、苦しむ人を否定しない。
悲しみにくれる人を否定しない。
自らの中に湧き起こるそれらも、否定しない。
世界に存在しているそれらも、否定しない。
悪いものと見ない。
消すべき、変えるべき対象として見ない。
そして、良いものとも見ない。
ただ、それらに従った時に、何が起こるか。
それを知っている。
それらに主導権を与えることが、喜びと苦しみとの間を行ったり来たりする、ブランコのようになることを、知っている。
だから、僕は、彼らに同意しない。
彼らに寄り添わない。存在を認めるが、ただ見守るだけにとどめておく。
基準は、それに従って、平安でいられるか、余計に苦しまないか、幸せでいられるか。
それだけだ。
それも、僕がそうしたいからそうするだけだ。
こうするのが正解とか、間違いとか、そういうのはない。
正解にしてしまったら、僕自身が苦しむことを、知っているからだ。
否定しない。肯定もしない。
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