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山は密かな野外音楽堂                                                            

【後日談】
 僕の記事の中では、何故かこの記事が突出してビューとスキが多い。
 ただのヒマつぶしの記事なのに、何が面白いのか、本人にはよく分からないのだけど……=⁠_⁠=


5月20日(土) 広島平和記念公園


 G7サミットによって人の動きを止められた広島の街を脱出し、夏アルプスに向けての山岳集中トレーニングに専念していた。
 この期間中はどうしてもnoteにはご無沙汰気味となる。

 山岳集中トレーニングといっても特別なことをする訳ではない。
 中国山地の標高の高い山をピックアップし、連日ひたすら重い荷物を背負って尾根の登り下りとロック・クライミングを繰り返すだけの孤独な苦行だ。

あえぎ』
ペン、水彩(F6)

♣ ♣
 しかし、苦行を楽しみに変えるのは工夫次第だ。
 アドベンチャー、山ご飯、スケッチ、写真、鳥や植物観察、昼寝、ヨガ、下山後の温泉等々、山には様々の楽しみ方がある。


 僕の密かな楽しみは《山を自分だけのコンサートホールに変える》ことだ。
 オーケストラを連れて登る訳にはいかないが、現代の我々には《デジタル音楽機器》という便利なツールがある✌️(⁠^⁠^⁠)


♣ ♣ ♣
 ご大層なことを言ったが、要するにウォークマンの発展型に過ぎない:⁠^⁠)
【その1】
 音楽配信アプリを使って、スマホに好みの曲をたっぷりとダウンロードしておく。
 電波の届きにくい山岳地帯なので音楽は必ずオフラインで聴ける状態にしておく。
【その2】
 重いデッキやスピーカー、本格的な高級ヘッドホンは携行不能なので手軽なイヤホンの出番となるのだが、あまり低品質なものでは良い音楽は楽しめない。
 今、僕が愛用しているのはソニーの左右一体型ワイアレス(Bluetooth)ヘッドホンWI−BX400だ。

ソニー WI−BX400

 重低音もクリアに再生し、音の空間的広がり、フル充電で15時間連続再生可能。
 山での音楽鑑賞としては十分だろう。

♣ ♣ ♣ ♣
 登りの時の音楽としては、登攀の苦しみを共にしつつ和らげてくれる、ゆったりしたテンポの重厚で長めの曲を選ぶ。

例えば ブルックナーの交響曲7番

『マッターホルン遠望』
色鉛筆(F4)

 森の中では風の音や鳥の囀りなども音楽にミックスされて、ますます登高意欲を盛り上げてくれる^⁠_⁠^

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 さて、山頂に着いて疲れた身体を休めながら壮大な展望を楽しむ時は明るく伸びやかな曲がいい。
 山頂で味わうビールと海苔むすびの美味しさは格別だ。

『山上に憩う』
ペン、水彩(F6)

ブラームス 
ヴァイオリン協奏曲ニ長調 第2楽章


 山とクラシックは本当に相性が良い。
 どんな曲でも似合う。たとえショパンでさえも…
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 元気が回復したら下山に取りかかる。
 登攀時は違って、ダラダラとした長い下りが退屈なので、ワルツや軽めのポップスなども混じえながら楽しい気分で下りたい。

 ただし、山での事故は緊張の緩む下山時に多いので慎重に。

♣ ♣ ♣ ♣ ♣
 山は森の静けさ、美しい展望、美味しい空気と風のそよぎ、鳥の囀りなどの自然環境を取り入れてこそ絶好のコンサートホールとなる。
 野外で自然音を遮蔽して音楽を聴くなど無粋というものだ。