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オフホワイトとアイボリー

ピンク色のニットが欲しいなと思いネットで探したところ、くすんだピンクかビビッドなショッキングピンクしか見つからずびっくりしました。

今の流行なのは分かっていますが、くすみカラーや肌馴染み色のほうが売れるのでしょう、市場にそういう日本人の顔色が浮かない色が溢れていて気持ちが萎えました。

若くて肌水分が多い女の子がくすみカラーを着ればお洒落だけど、肌色がくすんできた妙齢の女性がくすみカラーを着たらくすんでない部分がないじゃないですか。

差し色としてのビビッドカラーはよく目にするのですが、中間というか全ての元となる色が売られていない。
子供のクレヨンに入っている「ピンク」色のようなピンクがない。
ビビッドカラーも嫌いじゃないけど、1度着たら十分満足してしまうので、あまり買い足したくありません。

冬に真っ白なニットトップスかウールのスカートが欲しいのに、色展開の大部分は「オフホワイト」か「アイボリー」です。
歯の色みたいです。
汚れにくさがいいとか、服が真っ白だったら肌がくすむとか、そういう理屈はあるのでしょうが、その服で私は気分が上がらない、と。

オフホワイトという言葉はまだ「白」に近いと思えるのですが、「アイボリー」はかなり「ベージュ」に近いことがあり、詐欺か色分けした人が不勉強かと思わずにいられないこともあります。

私はなぜか色彩感覚が鋭く、「ピンク」「白」と言ってもかなり分類して明度、彩度を見分けられます。
その感覚と、スマホ画面で商品を見る場合の実物との差、自然光かスタジオ照明か、などを様々考慮しても、昨今「きれいな色」で売られている衣服がすごく少ないです。

そのブランドのカラーというものがありますが、好きだったブランドも保守的というか流行に則って無難な色味に着地していて、もう買えないかな・・・となったり。
ロリータ系のブランドの服がきれいなパステルカラーだったりしますが、やっぱり着られるデザインではなく残念です。


子供服さえくすみカラーが主流なのは、そりゃあ可愛いのですが、”子供は子供らしい服装が一番かわいい”派なので、大人の模倣のような服は私は買い与えません。

ギャル文化が衰退し、ニットワンピースを探そうとすると、フルレングスかミニ丈かの両極端で、「ほっこりお母さん」になるか「お水の子」になるかしか選択肢がありません。極論ですが。

体のラインを完全に隠すか・完全に出すかで「お母さん」か「お水」かになる状況で、私が何を目指しているかというと「育ちのいい品のある人」です。
お母さんでは生活感がありすぎるし、お水では性的すぎるので、着丈もボデジラインも品を感じるところを目指しています。
それが一番生きる上で得だと思うのです。


可愛い、素敵だ、多分似合う、と一目惚れした服でも、「こんな田舎でお洒落な服着たら悪目立ちするな」という悲しい感情で購入を見送ることが多々あります。冬は特に、コート着ちゃうもんな~と。

形こそもう若い子向けの服が着られない(似合わない、周囲の視線が気になる、若作りと思われたくないという気持ち)ので、色くらい本心から”良い!”と思えるものを着たいのですがどうなんでしょう。


田舎は特に、個性的な服装ならいっそ許される空気だと思います。ゴスロリとか原宿系とか病み系とか。
何よりイタイ人という扱いを受けるのが「母親になっても女を捨てられない女」かなと思います。私がまさにそれなので肩身が狭い。


純白のふわふわのニットを上品に着ているママ、あたりが私の落としどころかなと考えています。そのためにはオフホワイトならギリギリ可、アイボリーは不可なのです。

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