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オフコース アルバム「We are」 その後

オフコースは1980年11月10日に「1980-1981 OFF COURSE Concert“We are”」のコンサートツアーを開始しました。そして、同年11月21日にアルバム「We are」が発売されます。

鈴木さんが小田さんやマネージャー達との会議でオフコースからの脱退を表明したのは、この年末でした。脱退の表明がこの時期になったのは、会議でスタジオ建設の話しが進められようとしたからでした。このツアー終了後にオフコースからの脱退を決めていた鈴木さんにすれば、その後のスタジオ建設に関しての話し合いに応じられないのは当然だったわけです。

レコード会社とオフコースとの契約は翌81年の5月31日までで、ちょうど「We are」ツアーも終了しており、鈴木さんはこの時点をもってオフコースからの脱退を考えていたのでしょう。

しかし、レコード会社からすれば、レコードを出せば必ず売れるバンドであるオフコースの解散をそのまま受け入れたくはありません。紆余曲折があり、通常は2年の契約更新のところ1年半になりました。

つまり、契約期間は81年6月1日から82年12月31日まで。具体的には、オリジナルアルバムを2枚、ベストアルバムを1枚、武道館ライブもしくはそれに代わるものを1枚、シングルを3枚出すこと。(山際淳司氏「Give up 」より)

これで「We are」後のオフコースのおおよその活動が決まったようです。

ファンの一人である私としては、このような経緯があった事を知り、5人のオフコースの活動期間が伸びた事を感謝すると同時に鈴木さんの立場を察するという複雑な心境になったものでした。

オフコースのメンバー達は解散問題を抱えながらも、この契約を遂行していったのです。


オリジナルアルバムは「over 」「I LOVE YOU」。

ベストアルバムは、「SELECTION 1978-81」。

武道館ライブかそれに代わるものとして「NEXT SOUND TRACK」


シングルは結局

「I LOVE YOU/夜はふたりで」

「愛の中へ/Christmas Day」 

「言葉にできない/君におくる歌」

「YES-YES-YES/メインストリートをつっ走れ」

の4枚。

特に「We are」の後のオリジナルアルバム「over 」「I LOVE YOU」は、オフコースの他の時期のアルバムと異なり、特別な存在感を放つものとなりました。

オフコースからの脱退を念頭においた鈴木さん。オフコースの解散を意識する小田さん。この二人の間に挟まれた清水さん、松尾さん、大間さん。

この5人は81年8月16日にアルバム「over 」のレコーディングを開始したのです。



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