淡月

思いついたことをとりとめもなく書いていきます。

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    オフコースの「思い出を盗んで」という曲にインスパイアされた短編小説です

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オフコース&小田和正「秋の気配」その1

今年は本日8月7日が立秋とのことですが、立秋とは暦の上では秋の始まりということですね。夏の暑さが極まり、秋に向け季節が移り変わり始める日という意味だそうです。つまり暦の上では立秋が夏の暑さのピークであるとされ、立秋の翌日からの暑さは「残暑」と呼ばれるとのことです。なるほど、明日以降は「暑中御見舞い」ではなく「残暑御見舞い」になるわけですね。 ところで「秋の気配」と言えば、オフコースの名曲「秋の気配」が思い浮かんできます。オフコースとは80年代に活躍した伝説のバンドですが、メ

    • 大谷翔平選手を見て思うこと 平井堅「思いがかさなるその前に…」

      アラカン世代ともなると、若い人が自分の才能を活かせるものを見いだし努力し夢を叶える姿を見ることは嬉しいことだ。 どんな分野でも存在するのだろうが、やはり分かりやすいのはスポーツの世界だろう。この度、MLBのドジャースがワールドシリーズを制しワールドチャンピオンに輝いたが、そのチームの一員として活躍した大谷翔平選手が若い頃の夢を実現したことは私もファンとして嬉しい。 大谷選手は高校時代に自身の人生設計シートを作成したことはよく知られている。そのシートは驚くべきことに1年単位

      • 松任谷由実(荒井由実) 『「いちご白書」をもう一度』

        学生運動 かつて1960年の安保闘争や1968年から1970年辺りにかけての全共闘などの学生運動があった。この学生運動を題材にした楽曲の1つに以前私なりの感想を述べた中島みゆきの『世情』がある。 その記事で私は、この『世情』は学生運動にとどまらず、いつの時代にも共通する「新しいものを求める者」と「既得権益を守る者」との戦い、そして、時代に迎合できない頑固者の悲哀を描いた作品だと述べた。 シュプレヒコール 『世情』に出てくる「シュプレヒコール」というドイツ語由来の言葉

        • 博多っ子、恐るべし

          高所恐怖症の後遺症が完全に癒えぬまま訪福。 JR博多駅の駅前広場に出ると驚愕。 えーと…まだ10月ですよね… ハロウィンもまだですよね… うーん、博多っ子はお祭り好きと思っていたが10月からクリスマスツリーの準備を着々と進めているとは… 地元民に聞くと11月1日に点灯するとか…恐るべし、博多っ子。

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          稲垣潤一とノックダウン

          先日の16日水曜日に『稲垣潤一コンサート2024』へ行ってきた。場所は神戸文化ホールの大ホール。席は2階の最前列であった。 2階の最前列であるから私の前には人はいない。私の視界にはステージと1階のフロアが広がっている。 これがマズかった…座席表を見たときから嫌な予感はしていた。席に着く時は絶望。私は高所恐怖症なのだ。座った瞬間から私は固まってしまった。同じ最前列に座っている人々は身を乗り出して1階のフロアを見下ろしたりしているのだが、私にできる芸当ではない。私はカバンを胸

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          中島みゆき『世情』 変わらない夢

          どうも選挙が近いそうで世情も騒がしくなりそうである。こういう時に思い出す曲がある。中島みゆきの『世情』である。 金八先生  中島みゆきの『世情』を私が初めて聴いたのは、1981年3月20日に放送された『3年B組金八先生』の第2シリーズ第24話『卒業式前の暴力(2)』での挿入歌としてであった。 当時、校内暴力が問題視されていた世相で金八先生でも一つのテーマとして取り上げられた。 この回のあらすじは確か次のような内容だったと記憶している。 加藤優(直江喜一)は転校前の中

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          ドラマ『海のはじまり』最終話感想 南雲家女三代記

          ドラマ『海のはじまり』の最終回が終り、私はジン・トニックのグラスを傾けた。 「とうとう終りましたね」 私はその声のする方を見た。古居真郎、通称マーロウが私の自宅のテーブル席に座っていた。いつものことなので今更私は驚きはしない。 古居真郎、通称マーロウ登場の経緯↓ 「ところで」 とマーロウは言葉を続けた。 「例えば、ひとつのリンゴをデッサンする場合、同じリンゴなのに見る角度や光の加減の影響で全く違う絵が描けてしまいます…」 「マーロウ、君は何が言いたいのかね?」

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          ドラマ『海のはじまり』第11話感想 未来志向と過去志向

          博多駅から東京行きの新幹線『のぞみ』に乗り込んだ。2列シートの窓際の席に腰を落ち着ける。夕闇に包まれていく街並みが車窓を流れていく。小倉駅に着き乗客が乗り込んでくる。 「これは奇遇ですね」 その声に私は右隣の座席を見た。古居真郎、通称マーロウが座っていた。 古居真郎の登場の経緯はこちら↓ 「マーロウ、君も仕事で福岡まで?」 「まあ、そういったところです。ところで『海のはじまり11話』ご覧になられましたか?」 「あゝ観たよ。さすがに今回は後味が悪かったな。主人公の月

          ドラマ『海のはじまり』第11話感想 未来志向と過去志向

          オフコース『YES-YES-YES』

          この曲も有名な曲ですね。 1982年6月30日のオフコース武道館10日間公演が終った後、会場の撤収作業が行われる中で会場に残ったファンが『YES-YES-YES』のテープに合わせて大合唱をした伝説。 『YES-YES-YES』のレコードから聴こえる心霊現象。 これについてはこちらが詳しいです↓ こういう逸話を持った曲なので私などが語るまでもないといったところですが、人それぞれその人なりの思いがあるでしょうから、私なりの感想をひとつ。 まずはこの曲を巡る時系列を見てみ

          オフコース『YES-YES-YES』

          ドラマ『海のはじまり』第10話感想 家族の形と縁

          和田長浜海水浴場 「ここがその海岸らしいですよ」 古居真郎、通称マーロウはそう言いながらクルマを停めた。 参考:マーロウ登場の経緯↓ 「あゝ確かにそれらしい風景だな」 私はクルマを降りながら辺りを見回した。私は東京に来るついでにマーロウを呼び出し、ドラマ『海のはじまり』のロケ地でも案内してほしいと彼に頼んだ。それならばと、マーロウはドラマの象徴とも言うべき和田長浜海水浴場までクルマを走らせてくれたのだ。 「あの辺りを水季と海は歩いていたんだな」 私は海辺の方を

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          ドラマ『海のはじまり』第9話感想 さらば愛しき女よ、再び

          前回の特別編の感想の続きみたいなものです。 さらば愛しき女よ、再び マーロウ再び 「うーん…」 私は『海のはじまり第9話』を見終わって言葉もなかった。 「先週の特別編に続いて『さらば愛しき女よ』再びか…」 私はそう呟くとグラスを傾けジン・トニックを飲んだ。 「確かに連続しての別れ話は辛いですよね」 「全くだ、それも男が連続して振られる話だからな、って…あなたはどなたですか?」 私はいつの間にかテーブルの向かいの席に座っている男に尋ねた。暑いのにダブルのスーツを

          ドラマ『海のはじまり』第9話感想 さらば愛しき女よ、再び

          ドラマ『海のはじまり』特別編 感想 さらば愛しき女よ

          『海のはじまり』特別編は、主役の目黒蓮の体調不良により通常回が中止になり急遽放映されたものだ。目黒蓮の体調の回復を祈るばかりである。 この特別編がこのドラマの中でどういう位置付けになるのかは分からない。蛇足だったかもしれない。と言うのは、私にとって南雲水季という女性の心情がいまいち理解できなかったからだ。ただ、南雲水季と津野晴明の恋愛が終わった事は理解できた。 この特別編を見終わった私の脳裏に浮かんだのは『さらば愛しき女よ』である。これはレイモンド・チャンドラーの名作と誉

          ドラマ『海のはじまり』特別編 感想 さらば愛しき女よ

          ドラマ『海のはじまり』第8話感想 代弁者と二人の夏

          この前の水曜日、仕事で東京へ行った。帰りに山手線に乗ってると車窓を激しく叩く雨音が響いてきた。そのうち大雨警報や洪水警報が出されたが幸い東京駅に着いていたので雨を避けられた。しかし、東海道新幹線が上下線とも運休。復旧次第次々と発車する感じだったので仕方なくホームで待つことに。そんなわけで今回も鳩サブレーを買えなかった。 四半世紀 夏のこれまでの人生をざっと振り返ってみる。私の記憶だから間違っているかもしれないが時系列を書いてみる。  3歳 両親が離婚。 10歳 母が再婚

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          ハードボイルドとフェミニズム サラ・パレツキー『サマータイム・ブルース』

          最近は今夏の月9ドラマ『海のはじまり』を視聴し感想を書いているのだが、そのドラマの登場人物の一人の言動が私としてはハードボイルド的に見えたので、そのように形容して書いた。 ハードボイルド…久しぶりに私の脳裏に浮かんだ言葉。今ではあまり聞かなくなった言葉。私が二十代の頃はハードボイルド系のミステリー小説をよく読んでいたことを思い出した。ハメットやチャンドラー、マクドナルドのいわゆるハードボイルドスクールに始まり、ロバート・B・パーカーの作品等など。 ハードボイルド(hard

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          ドラマ『海のはじまり』第7話感想 ハードボイルド津野晴明

          このドラマの登場人物で不思議な立ち位置にいるのが津野晴明。この第7話では津野の人物像が明かされた回だった。 津野晴明はどうして月岡夏にきつく当たるのか。南雲朱音はどうして津野晴明と一定の距離を置こうとするのか。このような疑問があったがそれが解消された回だった。 津野晴明と南雲水季 水季が海を産んで海が3ヶ月頃に水季は図書館に就職した。それが水季と津野の出会いだった。 1歳になった海を迎えに行った水季が忘れ物を取りに戻ってきた。偶然居合わせた津野は水季に言葉をかける。

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          ドラマ『海のはじまり』第6話感想 水の流れた跡と水茎の跡

          この第6話は南雲海という存在が起こした波紋がようやく落ち着き、それぞれの心が静かな水面を取り戻した感じで穏やかな時間が流れた。 ただ、その静かで透明な水面は覗き込むものの立場によって見え方が違うはず。鏡のように水面に映る自分の表情を見るもの。水底に眠っている何かを見極めようとするもの。 月岡ゆき子や南雲朱音は前者である。水面に映る自分や家族の姿を見て将来を見据える。逆に月岡夏や百瀬弥生は後者である。南雲水季の心情に思いを馳せ、その水底を見極めようとした。 名前をつけて保

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