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自己研鑽しないとやばい

私は1990年生まれです。
昭和が終わって約1年後に誕生しました。

私が生まれた時にはバブルが崩壊してました。
物心ついた時から世の中の大人はなんとなく調子良さげなのに、金の話になると神妙だったのが印象的でした。

テレビばかり見ていましたが、本当に小学校くらいからバルブ崩壊という言葉をよく聞いていました。なにバブルって、泡?みたいな。
なんとか証券という会社がすごく悪者な感じなんだぁと子供ながらに刷り込まれたのを覚えています。真実はよくわかってませんが。

多分スマホがこの世に台頭してくるまでは(今でも?)、私の親を含めたバブル経済を通過してきた多くの大人たちは、武勇伝の如く普通預金金利がすごい高かったという話をしていました。
何百回その話を聞きましたが私に直接的なその恩恵はありませんでした。

スマホが出てきてから、簡単に株が買えるようになりました。
私は旧NISAが出てきて3年後くらいに株をやり始めました。26歳くらいでした。
最初は適当に自分の持っているお金の範囲内で買えるというだけのスクリーニングで個別株を選んで買って損ばかりしていました。
株が嫌になりました。
それと同時に転職ばかりしていた私はお金がなくなっていきました。

流石にやばいのでお金とか世間についての勉強をしていました。せざるを得ませんでした。

VTという投資信託を知りました。
すごく良さげなのでそれを買いました。
着実にお金が増えていくのを見ることができました。

適当に生きてたらお金がひたすら減って、ちょっと勉強したらちょっとずつ増えて、なんとなくバルブが過去のものだと理解しました。
テレビを見るのをやめました。
そして固定概念が強かったり声が大きい人間の言うことを疑うようになりました。

私が新卒の頃は「社会人=40年の奴隷契約」と2chでよく揶揄されていました。
新卒で入った会社は古い家族経営で昭和時代にタイムスリップしたような会社でした。
奴隷宣告を受けました。

勤続30年くらいの上司が朝礼の一言タイム(古い)で
「スマホばっかり見ずにたまには電車の広告も見たら勉強になる」
みたいなことを言っていました。
その上司と電車に乗ったら転職サイトの広告があってとても気まずかったです。

他には、私がノルマを達成できないので、別の勤続30年くらいの上司に呼び出されました。
上司は一枚の紙を私に見せてきました。
数字が2列縦に並んだ表でした。
左側に年代、右側に数字が書いてありました。
「昔のワシの成績だ。」
私には届かないであろう良い成績でした。
このくらい売れと言われました。
左側の年代はバブル期そのものでした。

私は辞めることにしました。
退職届を出そうと決めた前日に会社の飲み会がありました。
私を呼び出して成績表を見せた上司が嬉しそうに私のことを、昔のワシみたいだ、とみんなの前で言っていました。
私はなんの躊躇もなく退職届を出すことができました。

時代が経つにつれて転職サイトの広告が恐ろしいほど増えました。
流れ?に従って私はその後も転職を繰り返しました。
ですが私に電車の広告を勧めた上司や売上表を見せた上司が相変わらず同じ会社で歳をとって私より高い給料をもらっていると考えると、終身雇用と年功序列という言葉が嫌いになりました。

私はお金が欲しいですが、そんなことよりも、新卒の会社で見てきた上司のようにだけはなりたくないと思いました。

この国は大人が勉強しない国だと誰かが言っていました。
自己研鑽しないと私はやばいと感じました。

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