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縦割り文化について

縦割り文化とは

縦割り文化とは、組織内の権限や情報が部門ごとに縦に分かれている文化のことを指します。企業では”事業部制”を取っている会社に多く見られ、しばしば”官僚的”と批判されます。事業部制は組織を事業ごとに分割し、各事業部が自律的に業務を遂行する形態です。各事業部は自身の利益最大化を追求し、部門ごとに目標や方針を持ちます。

特徴

部門ごとの独立性
各部門が自律的に業務を遂行し、独自の目標や方針を持つ傾向があります。これは良くも悪くも”責任が部門ごとに課されている”状態です。

情報の閉鎖性
部門間の情報共有が制限されるため、情報が縦に固定され、横の連携や情報の流れが滞りがちです。特に管理職以上が情報優位性を持っていて”上下関係が強く”なります。

競争と対立
部門間の競争や利益最大化の追求が強調され、組織全体の利益や共通の目標が見失われることがあります。”楽な部署や忙しい部署の二極化”などが発生しやすくなります。

デメリット

コミュニケーションの欠如
部門間の壁があり、情報共有や意思疎通が難しくなります。これにより、情報の非対称性や認識のズレが生じ”問題の早期解決が困難になる”場合があります。具体的には、基幹システムの改修などが難しくなります。

シロアリ現象
各部門が自己中心的に動くため、組織全体の最適な運営やリソースの効率的な活用が阻害されることがあります。これは”組織全体の持続的な成長や競争力の低下”につながる可能性があります。
部門間での力関係が悪さをすることが多くなります。

組織全体の一体感の欠如
部門間の壁が存在するため、組織全体としての一体感や共通の目標感が薄れることがあります。これにより、組織の調和や協力関係の構築が難しくなり”組織文化の偏りや分断”が生じることがあります。
そのためワークライフバランスの取れた職場がある一方で、理不尽なブラック部署の存在する歪な組織になりがちです。

解決法

多くの会社などの組織で陥っている縦割り文化を解決するには、以下の方法があります。
①リーダー人材の育成
各事業部のリーダーには、組織全体のビジョンや方針を理解し、協調性を持ちながら事業部間の調整や問題解決ができるリーダーシップが求められます。特に人事主導で”部門を超えたリーダーシップ”の育成プランが必要です。人事起案ではなく”労働組合などを通じて社員ニーズや意見、他社事例の研究”など会社全体でプランや制度を考える必要があります。
②部門横断的なプロジェクト
こういったプロジェクトは、部門間での情報共有や連携が促進され、組織全体のパフォーマンスが向上します。基幹システムの改修などのプロジェクトで部門横断のノウハウを蓄積し、中長期的事業計画など大きいプロジェクトの下地にしましょう。

感想

社会人は3年働かないと、会社をわからないと言いますが役職や部署によって見える景色が違うと思いますね。
縦割り組織は下からのアプローチが難しく、その点”労働組合主体”で人事を巻き込める会社は強いなと思います。(花王さんのように労組なしでやっている会社もありますが・・)



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