職場における自然淘汰力とは

自然淘汰力とは

自然淘汰力とは、私の造語です。
自然淘汰とは、自然環境の中で最も適応力が高い個体が生き残り、環境への適応力の低い個体が淘汰されていく現象を指します。残った生物は”常に適応して進化していく”ことになります。
転じて自然淘汰力は、職場における”健全な新陳代謝”と定義しました。

自然淘汰力の低い職場とは

自然淘汰力が低い職場では、仕事に対して柔軟な対応をする職場で、業務が緩やかで自由度が高く、仕事に対して過度な責任感やストレスを感じさせない職場を指します。”ノルマやミスが業績に響かない”ことが多く、過度に緩くなりがちです。そんな職場には、以下のデメリットがあります。
①生産性の低下
業績に直接寄与しなくても、コストなど生産性はあります。このような職場は”過剰人員や生活残業”が発生しやすく高コスト体質になり生産性が低下します。
②社員のポテンシャルに蓋をしてしまう
このような職場に新人が配属されると、ほとんどの場合ポテンシャルを発揮できません。責任感や能力が身につかず”ガラスの天井”になってしまいます。ガラスの天井とは別名”ノミ効果”と呼ばれます。ノミは跳べる高さより低い天井で慣れると、天井を外した時に”低い天井の高さ”しか跳べなくなります。
③他部署の負担に
部署自体が困難を避けると”他部署が肩代わり”することになります。
部署間の不信感につながり、会社全体の離職率の低下に繋がります。また会社の墓場になりやすいです。”能力がない人の引受先化”、”窓際部署化”は起こりやすいです。

自然淘汰力のある職場とは

自然淘汰力のある職場とは、ノルマやミスに対して”厳しさ”がある職場です。ミスに対して”原因の指摘や指導”など理不尽じゃないフィードバックがあったり、適切なノルマがあります。自然淘汰力が低い職場に比べて、以下のメリットがあります。
①生産性の向上
適度なノルマやプレッシャーは生産性の向上に寄与します。
また、社員の自己成長が起きやすく”改善や改革”が起きやすい職場になります。
②健全新陳代謝の促進
採用のミスマッチが起きた場合、本人のためにも会社のためにも離職や異動があってしかるべきです。自身の能力や適性が合わないなら、その会社や部署で苦しむより”他社や他部署での活躍”を期待すべきです。ミスマッチな人材を抱え込むのは会社や部署、当人双方に不幸になります。

不自然淘汰は許さない

自然淘汰というと”気に入らない人や無能な人”を追い出す。排他的な思考と思われるかもしれません。しかし、ハラスメントなど理不尽な手段を用いて淘汰をしようとするのは”不自然淘汰”であり自然淘汰とは異なります。
ノルマ未達などを理由に過度な叱責や人間性の否定などはもってのほかです。

次回予告

今回は自身の造語の自然淘汰力を考察しました。
厳しすぎず、甘すぎずは難しいですね。
次回は生存者バイアスについて考察したいと思います。

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