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生存者バイアスとアドバイスの受け止め方

生存者バイアスとは

生存者バイアスとは、ある集団の中で生き残っている人々に対してのみデータが集められ、そこから偏った判断をしてしまうバイアスのことです。
例えば”フリーランスになると月平均〇万儲かる”などです。そもそも収益化できずに”挫折した人や儲からないから再就職した人が含まれないデータ”になります。

生存者のアドバイスに潜む罠

①非生存者視点の抜け落ち
会社を辞めようか”会社の年長者”に相談すると、会社で生き残っている人視点のアドバイスしかもらえません。例えば”今我慢すれば将来楽になるよ”とか”どこに行っても一緒だよ”と言うことを言われるかもしれません。残ってほしいとの気持ちから出る発言で”会社を辞めなかった場合のメリット”を聞けますが”離職した場合のメリット”の話は聞きようがありません。
②自分ら視点でのアドバイスになりがち
〇〇を始める=成功するみたいな前提でアドバイスをしがちです。
先述例でも、会社の年長者は若手時代苦労して、会社に残って成功しています。集団であれば同じカテゴリで”自分もあの人も”と根拠を述べてしまいます。特に非生存者のメリットを軽視し、デメリットを重視したアドバイスになりがちです。

アドバイスの受け止め方と仕方

受け止め方

①非生存者の意見を聞きに行く
生存者の意見は入手しやすく、聞きやすいので”非生存者”の意見を積極的に聞きに行きましょう。会社なら辞めた人との付き合いは継続した方がいいケースがあります。特に転職活動のことなどを聞けるのは大きいです。
②アドバイスはあくまで”参考”に
決断にはアドバイスは必要ですが、行動は自分で決定していいと思っています。転職の場合は”転職活動をして会社に残る”という選択肢もありますし、行動自体のリスクは少ないです。いざ内定をもらって”転職すべきか悩んだ”時にアドバイスをもらうのが有効だったりしますし、内定をもらった時点で心が動いたりしますので参考にしておくのがベターです。

仕方

①相手目線で”ノウハウ”を伝える
決断に関する”メリットデメリットは当人が判断する”ので、ノウハウや経験を伝えることに徹しましょう。決断についてどう思うか聞かれない限りは、触れないようにしましょう。
②聞くことも相談のうち
自分の意見は求められたときにのみに言いましょう。基本的には相手の話を聞き思考や意見を整理することに徹すると相手は決断しやすくなります。

次回予告

今回は生存者バイアスに関して考察しました。
次回は組合の支部でやりたいワークショップの腹案を出したいと思います。



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