猫背
昔から猫背気味で、足元ばかり見て歩いている。
そのわりに結構な頻度でつまずくのは、不器用なのか、注意力散漫なのか、はたまた運動能力の問題か、よくわからない。
ただ時々顔を上げると、普段見ていないものに気づくことがある。
かわった意匠の建物とか、不思議な看板とかだ。
今日は変圧器に植物が絡み付いて、一面に白い花を咲かせている電柱に行きあたった。
まるでホーチミンの街中で見た風景のようだ。
あんなに不思議な光景なのに、そして100回も通った道なのに、本当に自分は何を見ていたのかと、びっくりした。
多分人生においても、足元に目をやるばかりで、気づかなかったものがたくさんあったのではないか。
不意に自分の生きてきた、あれやこれやに思いをはせた。
もちろん見えていても、何も変わらなかったのかもしれない。
ただ世界は広いのだ、知ることに無頓着であってはいけない。
もう少し顔を上げて生きていかなければと思った。
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