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百貨店出店の光と影を同時に体験

久しぶりの投稿になってしまいましたが、お読み頂けたら嬉しいです。

開店当初は、お客さんが1日1〜2名の日もザラで、潰れかけたところから、
年収1,000万を稼げるようになるまでの、11年の軌跡を綴っています。

今日は、お店を始めて3年目、出産直後のお話。

産後2か月で、百貨店の催事出店が決まっていたので、
生後1か月の息子を連れて、お店に行き、
百貨店に送り込むお菓子を焼いたり、紅茶ギフトを作ったり、
合間に授乳したりしながら、催事に向け、自分のペースで仕事をしていました。


都心の百貨店催事に初出店

前日に設営に行き、初めての場所でドキドキワクワク、
催事会場って、こんな風なんだ!と興味深々。
ついこないだまで、潰れそうだった店なのに、
こんな都心の百貨店から声がかかるなんて…と改めて感激。
1週間は、まあ大変でした。本当に。

聞いていた想定の来客数の、2倍のお客様がいらしたため、
お菓子はあっという間になくなるし、
スタッフの数が足りなくて、お客様をお待たせするし、
反省は多々あるものの、

店の倒産危機の救世主「都内でも珍しいお菓子」を、
百貨店のキッチンで焼き続けて、盛況のうちに終わりました。

催事の1週間は、息子を実家や夫に頼み、
育休中に面接して雇ったフルタイムスタッフ1名と、
友人知人に手伝ってもらい、なんとか乗り越えることができました。

売上は、1日20万円を超え、6日間の出店で、100万円超の振込があり、
「わあ~!」と嬉しかったのを憶えています。

東京郊外の百貨店に3ヶ月限定出店


都内百貨店の催事出店を盛況で終えて、1か月も経たず、次は、
東京郊外の百貨店に、3ヶ月限定で出店。

同時期に、それぞれのバイヤーさんから声がかかり、
「せっかくの話(チャンス)をつかみたい!」
と貪欲に受けた結果ですが、失敗。
トータル50万円程の赤字でした。
(期間限定出店だったので、これだけで済んで本当に良かった。。)

失敗した原因は、一言で言ったら「準備不足」

商品のブラッシュアップや、宣伝もろくにできてなかったし、
何より、そのすぐ後に、その百貨店は閉店したので、
不採算店舗だったことを、少し調べればわかっただろうに、
そんなことをつゆにも出さない担当者の口車に乗せられて
「いける」と信じた自分の愚かさ。

とは言え、私は猪突猛進型なので「とりあえずやってみる」、
細かいことは、後から考える、というタイプなので、
11年経った今でも、あまり学習していないかも。

というわけで、百貨店催事で得た100万円以上のお金は、
材料費、人権費を差し引き、
2か月の産休育休中の家賃や経費の赤字を補填し、
さらに東京郊外の百貨店に3ヶ月限定の50万円の赤字を補填したら、
全て吸収されてしまいました。

振り返ってみると、つくづく綱渡りな店…

小さな店にとって、百貨店に出る意味は

百貨店の催事は、催事の種類にもよりますが、
一気に売上がたつので、店舗を持たず(製造場所のみ)、
百貨店催事に特化しているお店は、全力投球できていいと思います。

また、当時の私のような、駆け出しの無名な店は、
「百貨店に出店している」というだけで、強力なブランディングになり、SNSのフォロワーも増え、出店を何年も続けることで、
店の知名度が上がるので、とても助かります。

今、私の店がここまでになったのは、百貨店の催事バイヤーさんが
声をかけてくれたお陰です。

しかし、店をやっていると、百貨店の催事前と期間中は、
準備のために店を1~3週間、休業しないといけないし、
催事の数が多いと、1年で何度も上記期間休業しなければなりません。

売上は増えますが、お店を休むのはお客様に対してどうなのか?
オーナーでも意見が分かれるところです。

また、百貨店は、どんどん新しいお店を開拓し、
催事の店も入れ替えていくので、いつ声がかからなくなるかも、
百貨店次第。
そのため、催事の売上を当てにしていたら、大変なことになります。

「自分の店だけでやっていく」土台をしっかり作り、
ある程度、名前が売れて、ブランディングができた時が、
百貨店からの引き時かもしれません。

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