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シングルかあさん〜子宮頚がん検診・一年後⑤

月並みな言い方だが、一年はあっという間だ。
年を経るごとにその早さを感じる。

坊ちゃんの一年はからだも心も成長が著しいが、かあさんの一年は、老いとの格闘だ。

これってシワ?シミが増えてない?

鏡をみてはため息…
少しばかりの抵抗に、シミ・シワ改善クリームをたっぷり塗り込む。外見でこれなのだから、内部も傷みがでてくるのは仕方のないことだろう…

"気になる症状があれば、一年を待たずにすぐ受診してくださいね。"

若い女医さんは最後にそう言って、かあさんを送り出してくれた。幸い、気になる症状はなく一年を過ごすことができた。

一年ぶりの大病院。
ロビーでは患者も病院職員も忙しなく行き交う。婦人科へ到着すると、クラシック音楽が流れ、待合室のやわらかな照明にほっとした。

一年前のHPVヒトパピローマ検査では陰性であったが、CIN1軽度異形成という病変があることにはかわりない。

今回は、若い男性医師が担当となった。再検査の流れを丁寧に説明し、一年ぶりの内診そして子宮頚がん検査を行った。

結果はまた二週間後…

病変がCIN1のままか進行している場合と、自然に流れ出て治癒している場合がそれぞれ半数ずつの確率らしい。

かあさんが働けなくなると生活ができません。
坊ちゃんの学費も払えません。
どうか、後者でありますように…

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