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千人浸かれる大混浴風呂

前記事に引き続き
2022年7月12日(2日目)

青森県立美術館を後に、青森市から弘前市へと南下していく。
横を抜き去っていく車群にはまだ慣れない。

A4用紙に日本一周と書いたラミネート加工された看板をバイク後方に取り付けており、旅人だと一目瞭然の僕は迂闊にマナー違反運転が出来ない。

サイドミラーを逐一チェックし、後方に5台滞まったらスピードを少し落として先に行かせる。
これを目的地まで繰り返す。

大きなトラックが横切るときには要注意。
トラックが横切ると強い煽り風がビュンっと吹く。
車を運転していた時には感じなかった感覚だ。
結構恐いので皆さんもバイクを追い抜く際は気遣ってやってほしい。

もう少しで雨が降り出しそうな曇天の中を1時間半くらい走った。

お天気アプリによると東北の天気予報は1週間以上雨マークが続いている。

あれ?梅雨あけたんじゃなかったっけ?
旅開始前は梅雨が明けたって聞いてたよ?
幸先悪いなぁ。

旅開始早々びちょびちょになりたくなかったので今日は安宿を予約してみた。

ホステル弘前  Booking.comで1泊約2500円。
ちょっぴり贅沢。旅開始早々の甘えをお許しください。

場所は弘前駅のすぐ隣で徒歩圏内にコンビニやら飲食店やらなんでも揃っていた。
次第に雨がパラついてきて僕の作戦は大成功だ。

旅は基本無計画。
何が起こるか分からない。
それがイイ。
But 雨だけはイヤ!

これからも天気予報はしっかりチェックしておこう。



2022年7月13日(3日目)

セットした目覚まし時計の音で目が覚める。
3日目の朝。

前記事の終わりにも記述しているが現在先を少し急いでいる。
であるため、今日も気になるところに寄りつつ引き続き南下していく予定だ。


本日の行きたい場所リスト

  • 弘前城

  • 酸ヶ湯温泉旅館


お昼過ぎ頃までに色々と作業を済ませいざ出発。
天気は昨日に引き続き曇天だ。

まずはバイクを15~20分ほど走らせて弘前城へ向かう。
弘前城といえば桜の花びらがお堀一面を埋め尽くす光景が有名で、前から一度は見てみたいと思っていた。
今は桜の季節ではないので絶対行きたいというほどでもなく、とりあえず行ってみようくらいのノリだった。

弘前城に到着した時刻は午後14時30分。
ここで問題が発生した。

この後夕方にかけて向かおうと思っていた酸ヶ湯温泉をネット検索してみると、googleマップでは車で1時間と表記された。
ということは原付ではもう少し時間がかかるだろう。
さらに営業時間を調べてみると日帰りの入浴の受付が午後16時で終了と記載がある。
計算すると今弘前城に着いたばかりなのにもう出発しなければいけない事になる。

先に調べておけば良かったのだが、なんせ旅は無計画派なのでしょうがない。

しかもさらに問題なのが僕の心の中では弘前城<酸ヶ湯温泉になってしまっている。
#酸ヶ湯温泉が混浴温泉だからという訳ではない

さあどうしようかと一瞬迷ったが悩んでる時間が勿体無い。
折角来たのだから見ない選択肢はないだろう。

公園内に入りマップを確認。
天守閣へ向かって最短距離を走る。
思っていたよりも公園が広く、なかなか天守閣に辿り着けなかったが

天守閣→

の看板を頼りに走り続けるとようやくその姿が見えた。
遠目から天守閣に足場が組まれネットがかけられているのが見える。
どうやら何かしらの工事中だ。

「これより先は有料」

天守閣へ続く橋を渡るにはお金がかかるらしい。
非常に迷った。

お金を払ってこの橋を渡ってしまったら絶対にゆっくり見たい。
でもそうすると温泉には確実に間に合わなくなるだろう。
しかも天守閣は何かしらの工事中で弘前城の完全体を見学をする事はできない。

よし引き返そう。

パシャパシャと数枚写真を撮り、バイクを止めた駐車場まで走る。
バイクを降りてから弘前城を見てバイクに戻って来るまで約10分。

弘前城はまた次回青森へ来るための理由として残しておくことにする。

工事中の弘前城有料エリア


僅か10分程度の滞在とは思えないほど汗をかいた。
バイクに跨り走り始めると風が心地よく少しずつ汗は引いていく。

市街地を抜けてしばらく走るとだんだんと視界が緑色に染まっていく。
日差しの当たらない山道は夏といえど少し肌寒く、バッグに入ったロンTを取り出そうとも思ったが時間を惜しんで運転を続けた。

そこであることに気づく。
僕が乗っているのは50ccのバイクなのだが、
上り坂になるとびっくりするくらいスピードが出ない。
上り坂になるとびっくりするくらいスピードが出ない。

本当にびっくりしたので2回言った。

走った方が早いじゃん。
ぶぉぉぉぉぉおおお!と激しく唸っているが音に伴ったスピードは一生でない。

間に合うのか、、、、?

Googleマップの到着時間の表記は目をやる度に伸びていく。

やばいやばい間に合わない。
あんなに汗もかいたのにお風呂に入れないのは辛い。
夢の混浴がぁぁあ。

弘前城での10分が悔やまれる。
二兎追うものは一兎得ずとはこの事なのか。

16時15分
ようやく酸ヶ湯温泉に辿り着いた。

酸ヶ湯温泉旅館

受付時間は終了している。
しかしここまで来て諦めて引き返すわけにも行かない。
一旦中を覗いてみる。

玄関を跨ぐと帰ろうとしているお客さんが数名。
やはり厳しいか、、

ダメもとで聞いてみる。

僕「日帰り入浴ってもう終わりましたか?」

店員さん「日帰り入浴ですね!まだ大丈夫ですよ!」

あれ?思ったよりすんなりいけた。
キタ!コンヨク!キタ!
入浴料の1000円を支払いバスタオルとハンドタオルを受け取る。

昭和な雰囲気漂う館内を足早に混浴大浴場ヒバ千人風呂へと向かう。
暖簾をくぐり脱衣を済ませいざっ!

と、その時。
「もう入れないよ」
後ろからおじいちゃんに声をかけられた。

話を聞くと、
浴場内の一部を工事しているため男女の入浴時間が分けられているらしい。
そして男子の次の入浴時間は18時から。

ナニーーーーー!?
混浴できない上にあと1時間30分も待たなきゃいけないの!?

終わった。
悲壮感に包まれながらもう一度服を着て脱衣所から出る。

館内のベンチで18時まで待とうと思っていたが、
どうやら酸ヶ湯温泉には大浴場とは別に内風呂があるらしい。

酸ヶ湯温泉がある場所は標高約900mで夏でも20°を超えることは多くない。
18時にもなると日も暮れるしさらに寒くなる。

内風呂であれば今すぐ入れるということだったので大浴場は諦めてそっちに入ることにした。

〈酸ヶ湯温泉〉

青森県の中央にそびえたつ八甲田山にあり、国内初の国民保養温泉地に指定された温泉です。
大浴場のヒバ千人風呂は約160畳という大きさで、天井までの高さが約5m。
その名の通り1000人入れる大浴場となっています。

お湯のpH値が1.7と強い酸性なので浸かり過ぎには要注意。
5分~10分程度がオススメされていました。

ヒバ千人風呂のポスター


内風呂は薄暗くこじんまりとしていて雰囲気が良い感じ。
泉質も大浴場のものと変わらないはず。

入浴した感想は、シンプルに感動しました。
大浴場に入れず少しテンションを落としていましたが、入浴後に体を拭いていると肌のツルツル具合に驚いて自然とにやけていました。笑
あぁ、自分はアルビダになったんだ。と錯覚するほどの肌触り。
冗談抜きで今まで入った温泉の中で泉質1位です。
恐れ入りました。

弘前城と大浴場、どちらも不本意な結果でしたが、
また青森に来たいと思える理由ができたということでOKとしましょう。


あ、文中「混浴、混浴」中学生のように騒いでいましたが本来の目的はしっかり温泉とこの泉質を楽しむことでした。
本当に本当に本当です。

女性の方も湯浴みが売店で販売されていたり、浴場内に男性から見えないように仕切られたスペースがあったりと、安心して混浴を楽しめるようになっていますので温泉好きの方は一度訪れてみてください。
自信を持っておすすめ出来る温泉の一つです!


ということで、旅3日目これにて終演。
これから少し南下して明日には岩手県に入ります。

今日も読んでくれてありがとう。


#ふうタビ

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