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妊娠中の適正な体重増加は?~コツと注意点~

つわり中の方も、つわりが終わった方も、妊娠中を通して体重が気になる人が多いかもしれませんね。

今回は妊娠中の体重増加量がなぜ決められているのか、体重コントロールのコツについてもお話ししていきたいと思います。

つわりの種類や対処法についてはこちらをご覧ください。

1.妊娠中の適正な体重増加

妊娠中の体重増加は妊娠前の体格によって決められています。
この体重増加量は、「ここまで増えてもOK!」という上限のことではなく、「そこまで増えることをオススメします」というものです。

妊娠前の体格は、身長(m)と体重(kg)で求められるBMIのことです。

体格(BMI)は数値によって、4つに分類されます。

  • 低体重

  • 普通体重

  • 肥満(1度)

  • 肥満(2度)

それぞれに合わせて、適切な体重増加量の目安が決まっています。

妊娠中の体重増加量

妊娠期間中の体重増加のグラフがありますので、ぜひ活用してみてくださいね。

エコチル調査福岡ユニットセンター、国立成育医療研究センター
「妊娠中の体重増加曲線」

2.体重増加量が決められている理由

「赤ちゃんが元気であれば、体重は気にしなくてもいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。
ですが、実は体重増加の推奨量が決められているのには理由があります。

①体重増加量が推奨量より多い場合

体重が増えすぎてしまうと、妊娠中・出産・産後に影響があります。

妊娠中は妊婦さんが妊娠高血圧症や妊娠糖尿病になりやすくなります。
また、赤ちゃんも巨大児(4000g以上)になりやすいです。

赤ちゃんが巨大児になると、出産に色々な影響があります。
赤ちゃんの肩が恥骨に引っかかって出られなくなったり、生まれてくるときに産道を傷つけてしまったりします。
また、出産時の出血量が多いことや、出血が止まりにくくなることも。
帝王切開になる場合もあります。

産後は赤ちゃんも低血糖になる可能性がありますし、帝王切開後の合併症のリスクも高くなってしまいます。

②体重増加量が推奨量より少ない場合

赤ちゃんは、妊婦さんが食べた栄養をへその緒からもらって、大きくなっています。
そのため、妊婦さんが十分に栄養摂取できていないと、胎児発育基準よりも小さい大きさになる「胎児発育不全」になる可能性があります。

胎児発育不全になると、妊娠37週~42週未満の正期産児にも関わらず、1500g~2500g未満の低出生体重児として生まれてくることも…。

小さく生まれてしまうと、成長してから、生活習慣病になるリスクが高くなってしまいます。

3.体重コントロールのコツ

運動は大切ですが、それだけでは体重は中々減りにくいので、食事のカロリー調整も行いましょう。

①”単なるカロリー補給”は控えましょう

フライドポテト、ポテトチップス、菓子パン、ケーキ、クッキー、カップラーメンなどは単なるカロリー補給になってしまいます。

1つのものでカロリーだけを摂取するのではなく、いろいろな食べ物からカロリーと栄養をバランスよく取ることが大切です。

②食事の量を調整しましょう

朝食と昼食は十分食事をしても、その後にエネルギーを消費できますが、夕食は体に蓄えられたエネルギーを使う機会がありません。
夜は代謝が落ちて、体に脂肪が付きやすいので、21時以降の食事は食べない、食べてもカロリーの低いものを少量にするようにしましょう。

③食事内容を考えましょう

同じカロリーをとるなら、次のことを意識してみましょう。

  • 低カロリー

  • 高蛋白

  • 低脂肪

  • 低糖質(穀類、糖類を減らす)

例えば、
〈タンパク質〉
ローストビーフ、脂肪の少ない肉(ヒレ)、レバー、鶏肉、焼き鳥、つくね、スモークサーモン、お刺身、アジの開き、サンマの開き、赤魚とかサバの焼き魚、煮魚、しらす干し、ちくわ、蒲鉾、つみれ、卵、納豆、豆腐
〈野菜〉
おでんの具、枝豆、大豆
〈乳製品〉
低糖ヨーグルト、低~無脂肪乳


いかがだったでしょうか。

妊娠中の体重増加について不安な時は病院の助産師や私たちミッドワイフに、気軽に相談してくださいね。
Twitterをしている方は「 #ミッドワイフコール 」をつけて、相談することができます。

今回は食事のことについてもお話ししましたが、実は妊娠中には食べてはいけないもの、なるべく避けてほしいものがあります。
次回は妊娠中に注意すべき食べ物について詳しくお話ししていきます。
お楽しみに!

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〈参考文献〉
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター,10万人の妊婦健診情報から「妊娠中の体重増加曲線」を作成  妊娠中の体重管理の参考になることを期待
飯能産婦人科,母の推奨体重増加量,Dr.Sekiguchi産婦人科無料相談コーナー
飯能産婦人科,体重が増え過ぎて困る時の食事,Dr.Sekiguchi産婦人科無料相談コーナー


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