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将来の選択肢を作る | 高良吟二さん


最近、環境に関する話題が多いですよね。社会全体が少しずつ動きを見せていますが、どうでしょう。環境に配慮したアクションができていますか?マイボトルやマイバックを持ったからすぐに環境が変わるわけではありません。ですが、その小さな一歩が環境を変えていきます。

今回はビーチクリーンやコンポスト作りなど環境問題に対して活動をしている高良吟二(たからぎんじ)さんにお話をお聞きしました。

やりたいことの無かったぎんじさんが環境問題に興味を持ち、なぜ、行動することができたのか。そしてどんな想いで活動しているのかお聞きしました!

凄く興味深いお話をお聞きしたので是非、最後までご覧ください!

【経歴】
高良 吟二(たから ぎんじ)
琉球大学 国際地域創造学部 国際地域創造学科 3年
沖縄県海外インターンシップ事業に参加
ビーチクリーンやコンポストを広める活動など環境問題に対して活動を行っている。

↓ぎんじさんのInstagram

命に関わる環境問題

ーー本日はよろしくお願いいたします!早速ですが、社会問題に興味を持つことになったきっかけを教えてください!

大学1年生の頃に、ベトナムの孤児園に行く機会があって、それが沖縄県海外インターンシップ事業に参加したことですね。

入学当初はやりたいことが無かったんですけど、「とりあえず留学しようかな~」って考えてたんです。そしたら先輩が「1回も海外行ったことないのに長期留学行ったら意外と違うなってなるかもしれないよ」と言われたんですよね。確かにそうだなって思って、まずは短期で良いからとりあえず1回海外行こうって決めました。

どうせ行くなら旅行じゃなくて、目的をもって行こうって考えてた時に沖縄県海外インターンシップ事業に出会いました。孤児院に行くプログラムで、行く前は「孤児院に行くんだな~」くらいでしか考えてなくて。でも、実際行ってみたら子供たちの目がすごいキラキラしてたんですよね。

子供たちが笑顔で夢を語っている姿を見たときに、「将来の選択肢を作ってあげられる社会を作りたいな」と思ったんです。そこから、貧困問題や国際協力とか社会問題に関心を持ち始めた感じですね。


ーー元々は関心が無かったんですね!その中でも環境問題を強く意識することになったきっかけはなんですか?

友達の中に環境問題の事を発信している人がいたことですね。環境問題には”2030年までに温度上昇を1.5℃以内に抑えないと気候変動止められない”という事実。

そしてその影響を最初に受けるのが“発展途上国”や”社会的弱者”なので、貧困を解決したかったらまずは気候変動を解決しないといけないなと気づいたんですよね。

それがきっかけで環境問題をメインで行っている感じです。


ーーなるほど。一番の原因であると考えられる環境問題を改善することが大事ということですか?

そうですね。他にも貧困の原因はたくさんあるんですけど、気候変動って全ての人が関わっているじゃないですか。気候変動によってすべての人たちの未来が無くなるんですよね。

そう考えた時に、「やるしかないでしょ!」と思いましたね。又吉さんは気候変動について考えたことありますか?



ーーそこまで深く考えたことはありませんでした。。。

先進国で日本が圧倒的に気候変動の事を知ってないんですよね。ヨーロッパとかでは毎日トップニュースが気候変動の事についてなんですよ。

だからこそ、気候変動は”命”に関わる問題なのでみんな危機感を持っているんです。日本はみんながもっと気候変動の事について知ることができれば変わると思いますね。


ーー確かにそうですね。命に関わるって考えたことないかもしれません。

”自然が減る”くらいの気持ちで見ているかもしれないけど、まず平和が無くなるんですよ。気候変動が進んで資源が無くなっていったら奪い合いが始まって戦争が起こると言われているんです。本当に漫画みたいですよね。

ーー確かに、環境問題があることは知っていると思うんですけど、実際そこまで思ったことがある人は少ないと思いました。

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循環が生きるための本質

ーー実際、環境問題に関する活動を行ってどう感じていますか?

そうですね。ビーチクリーンは、”ゴミを拾って減らす”という意味もあるんですけど、楽しく参加してくれることで環境問題に興味を持ってくれるきっかけ作りと思っています。

実際、ゴミが出続ける限りビーチクリーンをしたからゴミが無くなるわけではないんですよね。なので、「ポイ捨てはだめ」「ゴミはゴミ箱に捨てる」くらいの内容の重さで進んでいる気はします。

でも、本来は出るゴミの量を減らさないといけないんですよね。「リサイクルすれば良い」と思うかもしれないけど、リサイクルに出したゴミは実はリサイクルされていないんです。

”日本のリサイクル率が80%”みたいなことを言われるんですけど、あれ実はゴミを”燃やしてエネルギー”にしているだけなんです。リサイクルに出したつもりでも、環境を汚染することになっています。

だからこそできるだけゴミを出さない。マイボトルやマイバックを持つとか、小さいことからすることですね。そこを何とか伝えることができればと思っています。


ーー”コンポストを広める”活動についてですが、行うきっかけはなんですか?

環境に優しいアクションの1つとして、コンポストを知っていたのでとりあえずやってみようと思って始めました。

やっていくうちに考え方が変わったんですよね。生ゴミを燃えるゴミに出して当たり前だと思って、環境に悪いことをしている感覚もなかったんです。でも、コンポストをやってみて感じたのは生ゴミって土に返って、良い栄養を含んだ土になるんです。そこで「生ゴミを捨てるのって普通じゃないんだ」と思いましたね。

元々、生ゴミは土に返すことが本来あるべき行動なんですけど、人間が効率化を求めたことによって焼却処分する方向になっていったんですよね。その結果として環境を破壊することにつながっていると気づけました。

コンポストを行うことで人が食べて出た生ゴミを土に反して、良い土にして、良い野菜を作って食べる循環ができるんです。それをゴミに出すことで循環を止めて、化学肥料とか農薬に頼って悪循環ができるんですよね。

環境問題も社会問題もすべては繋がりだなと思っていて。そのことを忘れているからこそ今の問題が起きていると思っています。その循環を気づくきっかけ作りができれば良いなと想って活動をしています。

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ーーなるほど、元々は化学肥料なんて無かったですもんね。

そうなんです。土に返ることによって良い食材が育って健康になっていく、良い循環が生まれるので。

”循環が生きるための本質”という言葉を最近聞いて、「本当、その通りだよな」って思いましたね。だからこそ本質に立ち返りたい想いはあります。


ーーコンポストを一緒に作る活動をしているとSNSで拝見しました。コンポストを”作って渡す”のではなく”一緒に作っている”のには理由があるんですか?

もちろん、自分が作って渡す手段もあるんですけど、一緒に作った方がコンポストに愛着が湧くじゃないですか。買ってきたものよりも自分で作った方が楽しいですし。

やりがいがあると言うか、「よし!コンポストをやろう!」って感じになると思うんですよね。

結構、家庭を持っている人とか、主婦からの連絡が多いんです。料理をするからこそ食に対する意識があるのかもしれません。あと、コンポストをすることによって子供たちの教育にもなって欲しいと想ってやっていますね。

今後は、教育の現場でもやりたいなって考えています。学校って野菜を育てたり、調理実習とかするじゃないですか。育てる・作ることをやっても、生ゴミを捨ててコンポストとか環境に配慮した処理を教えないんですよね。

それだと食の循環を学べてないなと思うんです。それを学校で教えないから循環に気づけないし、捨てることが当たり前になるんです。だからこそ、学校で学ぶ機会があれば少しずつ変わっていくのかなって思います。目指せ義務化!くらいでやっていきたいですね。

あとは、街の規模でもやりたいなと考えています。飲食店で出た生ゴミをコンポストを使って野菜を育てて還元して循環を生み出す。実際今日は初の試みでラーメン屋にコンポストを設置していただきました。

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ぎんじさんの目標

ーー何かしたいけど、何をしていいのか分からない方もいると思いますが、ぎんじさんならどうしますか?

とりあえず何でも良いからやってみると良いと思うんですよね。オンラインサロンに入るとか、イベントに参加するとか。とりあえず、気になったことは全部やるくらい。

もし、興味が無くてやりたいことが無くても目に入った事全部やるとか。笑
意外とやってみると熱中するかもしれないですし。


ーーぎんじさんは将来どんな人になりたいですか?

ある人の言葉で「将来、子供たちに”なんで気候変動が起きるって知ってたのに何もしなかったの?”って言われた時に”自分はできることをやった”と胸を張って言える自分でいたい」と聞いて「確かにそうだな」と思いました。

だからこそ、”自分ができることは全部やった!”と言いるようになることがしばらくの目標です。

ーー良いですね。僕もやり切った!と言えるような人になれるように頑張ります!笑
ーーコンポスト義務化目指しましょう!ぎんじさん、本日はありがとうございました!

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↓ぎんじさんのInstagram


おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました!

環境問題が命に関わることとは考えたことがありませんでした。「ポイ捨てはだめ!」とTVや街の看板で見かけますよね。でもその前に出すゴミを減らさない限りゴミは減らない。その本質を見逃していると考えさせられました。

以前私は「環境問題はどうにかなる。大して何かが変わるわけではない」と考えていました。”私が生きている間”はそうかもしれません。でも、ぎんじさんが言っているように最初に打撃を受けるのは社会的弱者。そして後々は未来の子供たちです。未来を守るために一歩踏み出してみませんか?

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ライター:かずき

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