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方法:検証ポイントを適切に絞る

「検証ポイントを適切に絞りたい」動機

何かの意思決定をする際に、事前検証を行いたい場合がよくあります。
そこで不確実性を伴う事柄を洗い出してみたところ、その全てを調査・検証している余裕などとてもない…という場合も珍しくなくあります。
そうでなくとも時間という貴重なリソースを節約するために、必要最低限の調査・検証に留めたいという場合もしばしばです。
だからといって、必要な検証を欠くことで不要なリスクが発生するのは避けたいのが人情です。

では、どういう整理を行えば数多くの検証点を必要最低限にまで絞り込めるのでしょうか。これが本記事の動機です。

検証ポイントを適切に絞るガイドライン

  • 「懸念実現時の損害」と「懸念実現の確率」が両方ともに大きく

  • 本格着手前の調査・検証コストが許容可能範囲内に収まる

…という2条件を両方満たす集合が必要最低限検証すべきポイントだと、筆者は考えています。

留意点:損害の大きさ評価

客観的な損害の大きさを$${h}$$、被害主体の(被害発生前の)対応リソース保有量を$${r}$$とした時、損害の大きさ評価には次の3種類が存在する点に留意してください。

  • 客観的な絶対量: $${h}$$

  • 客観的な相対量: $${\frac{h}{r}}$$

  • 主観的な効用量: $${u(h, r)}$$ … 典型的には対数関数

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