プロたちによる至福のミュージカル THE BOY FROM OZ
一人でサクッと行って、一人で噛みしめて帰る。
最近は舞台を観に行くにしてもそういうことが多くて、土曜の昼に夫とミュージカルに行くなんて随分久しぶりでした。
ミュージカル「THE BOY FROM OZ」。
初演からなんと17年!今年4度目の上演となった坂本昌行主演のミュージカル。
V6ファンとして坂本くんの代表作であることは認識していたし、周りが絶賛する声を聞いて気になってはいたものの…実はこれまで一度も行ったことがなく。
今回友人のおかげで初めて観に行く機会をいただきました…!
会場は渋谷のシアターオーブ。確か最後に来たのは森田剛くん主演舞台のときだったなあ…なんて、ヒカリエのエレベーターで11Fまで昇りながら少し感慨深くなりつつ。
「親愛なる君へ」というコピーがついたパールネックレス(V6が最後の最後に販売した記念グッズ)をして、ドキドキしながら親愛なる坂本くんを観に行きました。
ちなみに会場では森田剛くんが数ヶ月前に販売したオリジナルTシャツを着てる人も、ちらほら見かけて。みんなそれぞれの形で自由にV6を楽しんでるかんじがいいなあ…なんてほっこりしつつ。
長蛇の列のグッズコーナーに驚きながら、(あんなに並んでるグッズ列は久しぶりに見た)柱に貼られたポスターを坂本くんのアクリルスタンドと共に撮影して、いざ劇場内へ。
2階席だったので会場全体が見渡せたのですが、シアターオーブはやっぱり大きい…!後から調べたら約1900席、だそうです。ここ最近見た舞台は自由劇場に大手町ホールとどちらも500席程度だったので、なんだか久しぶりに大劇場に来たかんじがして独特の高揚感がありました。
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さて、前置きが長くなりましたが本編の話に入ります。
1970年〜80年代に活躍した、坂本昌行演じるエンターテイナー、ピーター・アレンの生涯を描いたこの作品。
幼少期はオーストラリアの田舎町で過ごし、抜群の音楽センスを見せつつスターを夢見ていたピーター。ある日母親の反対を押し切って町を飛び出し、友人と組んだコンビでスターへの道を駆け上り始めます。
香港のステージで出会う、大女優で歌手のジュディ・ガーランド(鳳蘭)。やがて結婚することになる、ジュディの娘ライザ・ミネリ(紫吹淳)。
ライザと離婚後に恋人同士になるグレッグ・コンネル(末澤誠也)と敏腕マネージャー、ディー・アンソニー(宮川浩)。
さまざまな出会いと別れの中で、ピーターが人生の困難と闘いながら最期までエンターテイナーとして生き続ける姿に胸を打たれる2時間50分でした。
坂本くんのミュージカルを観たのはかなり久しぶりだったのですが…信じられないほど出突っ張りで、歌いっぱなし・踊りっぱなしなのにずっと華やかでずっと上手くてずっとミュージカルスターでした。
錚々たるキャストの中でもミュージカルスターとしての安定感がすごすぎて、もはや「すごい」とも思わないというか。プロのミュージカル観に行くってこういうことだよね、と。
舞台を見て「頑張ってたね」と言われたくない…と昔坂本くんが何かの場で言っていたのですが、「坂本くんが出突っ張りで頑張ってるな」なんて一切感じさせなくて。「ピーター・アレン」がただそこに、生きてました。
そんな中、夫が早替え途中にぐるぐる巻きのテーピング姿を見たようで、後から聞いて影の努力にグッときてしまったのも事実で。V6のラストツアー中もずっとピアノを練習していたことを知ってますし、もうなんというか…頭が上がりません。
鳳蘭さん、紫吹淳さんには言うまでもないですが、そのオーラに圧倒されつつ…
印象的だったのはやっぱり末澤くん。Aぇ! group(関西ジャニーズJr.)の末澤くんが今回初参加でいきなりグレッグ役に大抜擢された!!ということでジャニヲタ界隈では上演前から話題になっていたのですが…
驚きました。ジャニーズ内で言えば圧倒的先輩な坂本くんと、圧倒的後輩の末澤くん。そんな関係性であるはずの2人を観てるかんじが全くしなくて、観ていてうらやましくなるほどのピュアでチャーミングな恋人同士でした。
末澤くんの歌と演技の上手さが2人の自然な空気感を作っていたのだろうなと思いつつも…ただスキルが高いだけではなかったというか。ツンツンしてるところもあるけれどやさしくて、どこか可愛らしくて…人間的な魅力溢れるグレッグに、気づいたら惹かれていました。末澤くんの他の作品での演技もぜひ見てみたいですね…!
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音楽もダンスも華やかで、絵に描いたようなショービジネスの世界が広がっていて。後半に切ない展開がありながらも、全体的にユーモアに溢れていて思わず笑ってしまう場面も多く、とっても心満たされる作品でした。
ミュージカルが好きな人には全力でおすすめします。
やられっぱなしだった、2時間50分。
当日券もあるようなので、みなさんもぜひ機会あればチェックしてみてください…!
観に行くきっかけをくれた友人と、
一緒に観に行ってくれた夫に感謝しつつ
ブロードウェイ版のサントラを聴いてもう少し余韻に浸りたいと思います。
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