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93通のラブレター

先日「言葉の企画」(最近受け始めた連続講座)の課題で「素敵ですね、を別の言葉で言い換えよう」という課題があって…いろいろ考えて10個ほど出したものの、最近リアルに言ったのは「その話ブログで記事にしていい?」かもしれないです。

人の話を聞いてブログに書きたい、なんてこんなに強く思ったのは初めてで。それくらいの感動…いや、感動という言葉では表しきれないほどに心に刺さる、出来事でした。

それは親友が、ある人に毎日かかさず手紙を出し始めたという話で。

その話を聞いたときには計70通出したと言っていて、既にすごい数だったのですが…最終的には
93通。それが彼女から彼への(ひとまずの区切りという意味での)最後の手紙となりました。

彼女が手紙を送り続けていた相手は、応援しているアイドル。
もっと言えば週刊誌に記事が載ってしまったことで芸能活動自粛になってしまった、アイドル。

その人が戻ってくるまで、毎日手紙を書き続けよう。彼に出し続けよう。そう思って終わりの見えないチャレンジ(チャレンジという表現は正しくないかもしれないけど…)を始めた彼女のもとに、彼が復帰するというあまりにも待望すぎるニュースが入ったのは7/1で、その日に書いた93通目の手紙が締めくくりの手紙となったのです。

「93」という数字に私はとにかく圧倒されて。合計の数はもちろん、毎日書いて出して…ということを継続した、ということから彼女の彼への想いの深さを感じたのだけれど、彼女がすごかったのは実はそれだけじゃなく。
その手紙の内容が、あまりにも思いやりと企画力にあふれていたのです。

普通なら落ち込む彼を励まそうと、励ましの言葉を綴るのが普通だと思うのですが、彼女はそれをせずに毎日1つずつ彼の好きなことを書き続けました。ダンスが好き、顔が好き、言葉選びのセンスが好き、手の癖が好き、拗ねちゃうところが好き…

自分が彼を見れないことでどんなに辛いか、寂しいか、などは一切書くことなく。
「好きなところ」をただひたすらに。

人の好きなところを毎日、計93個見つけ続けてそれを言葉にするって…とんでもなくないですか?
自分にできるかと問われたらきっと無理…と早々にあきらめてしまいそうなほど。。真の意味で相手への想いがなければ、絶対にできないことだと思います。

しかもファンレターって返信用の葉書を入れたりするものですが(私は昔書いてた頃はいつもいれてた…)彼女はそれもせずに、見返りを一切求めることなく、ただ思いが伝わっていればいいなという一心で手紙を綴っていて。

彼女から彼への大切な手紙たち。その中身はもちろん見ていませんが、私がこの記事を書かせてほしいという話をしたら93通目の一部だけ、見せてくれて。

そこにはこれまでの92通には綴られてこなかったであろう彼女の素直な気持ちが綴られていました。本当は辛くて他のメンバー(彼はアイドルグループの一人)が彼抜きで何かに出てるときは、めそめそ泣いていた、と…

実はこの彼の自粛期間、私はどう彼女に言葉をかければよいのかわからず、彼女に対して何も行動にうつせていませんでした。

ずっと一緒にグループを応援してきた中で、もちろん彼本人にも彼女にも想いを寄せていたし、何か力になりたい気持ちはありました。ただ、彼女のあまりの想いの深さに、自分なんかが力になれないよな…と思ってしまうところもあって。彼女の辛さを自分が分けてもらうことなんて、できないだろうなと…

でもそんな葛藤をしていたこと、それ自体を言葉にすればよかったのではとも今思っています。
どれだけ想いを寄せていても、それを言葉にしなければ伝わらない。
彼女は手紙という形で毎日言葉にしていたのに、
自分が彼女に対してできることはもっとなかったのだろうか…そんなことも思っています。

なので、せめてもと思って今回彼女から受けた感動を自分なりに言葉にしてみました。

これからまた彼女と笑顔で彼らを応援して、たくさんの思い出をつくっていけたらいいな。

7月1日に活動再開が発表されて、7月2日は彼女がファンになってちょうど10年の記念日。どれだけドラマチック…!あらためて彼女におめでとう、の言葉を贈りたいです。

93通のラブレターがしっかりと彼のもとに、彼の心に届いていますように。

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