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過去を、おいしく、積み重ねる。

「ハードディスクフル回転みたいな顔してるよ」
講義を終えて一言も発さずにテレビに目を向ける私を見て、旦那が一言。いちばん身近にいる人はよく見てるなあ…と思う。


阿部広太郎さん主催の連続講座、「言葉の企画」第5回のテーマは「記事を書こう」でした。
今回の課題は「あの感情に今、名前をつけるなら」をテーマにnoteの記事を書く、というもの。

私がnoteを始めたのは、いつも通っている美容院の美容師さんにおすすめされておもしろそう…!と思ったのがきっかけ。
もともとブログは好きで、MEMORIZEとか(同世代の方に伝われ…!)JUGEMブログを経て、はてなブログ、そしてnoteへ…自己満足的に文章を綴ってきました。noteもあっという間に夢中になり、自粛期間中はほぼ毎日、書いてました。

親友の大切なエピソードを書かせてもらった「93通のラブレター」という記事ははじめてnote編集部さんにも取り上げていただき、今まで自分が経験したことのない勢いでTwitterでリツイートしていただけたり、「スキ」をたくさんいただけたり…自分が書いた文章が見つけてもらえること、読んでもらえること、届いてることが実感できることってこんなに嬉しいのかと毎日じわじわと、感動していました。

         
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でも、講義を終えたいま、これははじめての感情で…noteを書くのがちょっと怖いです。

自分なりの全力をぶつけた「つもり」でいた今回の課題。 
でも、他の方の記事を読んでみて、阿部さんからのコメントや講義での厳しいお言葉をいただいて… 悔しさ、ふがいなさ、もどかしさ、実現したいことと自分から出てくるアウトプットの乖離への戸惑い、あまりにいただいた気付きの多さとそれを消化しきれない自分のやるせなさ、などなどが一気に押し寄せてきて、長い間好きで綴っていたものが急に恥ずかしく思えてきて… 名前のつけられない気持ちが押し寄せてきた結果いちばん多くを占めてるのが「怖い」という感情。
それが、ウィーーーーンという音が聞こえてきそうなほど、旦那にも悟られるほどのハードディスクフル回転状態の実態でした。


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かつて、「俺を見つけてくれ…!」という誰よりも熱い想いで数々の賞レースや課題に取り組まれてきた阿部さんのお話。
私にも、誰にでも、根底には「見つけてくれ」
感情はあると思います。私もだからこそあちこちで文章を綴ってはわざわざ公開してきたのだと思うし。でも、見つかることなんてほぼなくて、唯一ちゃんと見つけてもらえたのは「93通のラブレター」が初めてで。。
言葉にはしないけど見つかってる人に嫉妬をして、見つかってる人とはそもそもこれが違うから…と言い訳をして。そんなことの繰り返し。
でも、それ以前に、真の意味で見つかりに行く努力ができていただろうか…?

「想像の枠を超えてくる記事は1つもなかった。
あんまりnoteも読んでないんだろうなあ。」


テレビの企画のときにも芦田太郎さん(第2回参照)から全く同じようなコメントをいただいていた私たち。

…また同じことを繰り返している。

noteで書く記事のイメージ、たしかに自分の中で勝手に思っていたものがあって。「エモーショナル×長文テキスト」のイメージから抜け出せなかった。
課題文を鵜呑みにしない。そもそもから考える。第1回の講義で学んだはずのことなのに、結局学んだ「気」でいただけだったことをまざまざと見せられたショックは大きい。
書き始める前から、企画は始まっているのだ。
 
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でも、講義の中で学んだことがもう一つ。
どんなことがあっても、自分が言葉で「心地よいこじつけ」をすることで過去は変えられる。大事なのは今それをどう捉えるかなんだ、ということ。

ふと気づいたけど、私はこれまでの人生において自分をちゃんと認めてあげながら前に進んでこれていない。
反省と言う名のもとに毎回自分を否定して、ゼロに戻して…の繰り返し。
だから「積み重なってるかんじ」がなく、それがずっとコンプレックスになっている。
私にはどんな強みがあり、何者なんだろう?と。


提出した課題「せっかくだからのおすそわけ」は、「せっかくだから」その瞬間を全力で楽しもうとする自分の気持ちを行動にして、そっと大切な人におすそわけできたらいいな…という話で。

それについて阿部さんからこんな言葉をいただきました。

ここで書いてくれた姿勢は、きっとどこの
どんな場面でも効果を発揮しますよね



せっかく今回得たこの反省。過去をすべて否定するのではなく、ある部分は認めて、おいしく変えて、丁寧に積み重ねる。そして、文章でおすそわけする。そんなnoteになっていたらとの思いで、文章を綴っています。

このnoteを公開したあとの私の顔は、旦那の目にどう映っているだろうか。
彼の大好きなクリームが何層にも積み重なったミルクレープでも食べながら、今度じっくり聞いてみたいと思う。

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