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それが利のある話なら


それが利のある話なら
人は自然と聞き入れる。


人を説得したい時は
根拠が大事だと言われている。

確かに根拠は大事だけど
ただ「事実として納得させる」ことと
「実際に行動してもらう」ことでは違う。


テレビで何かの専門家が
多くのデータをそろえて
ある説を唱えても聞き手にとって
「利」のある話でなければ
数日後には忘れ去られる。

しかし聞き手にとって「利」のある話であれば
パートの鈴木さんからの情報だろうと
クラスの佐藤さんからの情報だろうと
「ためになる話」として頭に残る。

そのくらい人にとっては
「利のある」ことが重要で
「利の無い」話には用が無い。


でも人に言うことを聞かせる技として
「利」よりも有効なことがある。

人は得したい気持ちより
リスクを回避したい気持ちのほうが強いから

「これをしないと損失や危険がある」

という論法を使われると
人はその話を無視できなくなる。

だから人は「利」によって
相手を説得することができない時は
「危機感」や「罪悪感」を利用して
相手を説き伏せようとする。


でも「利」によって
説得できないということは
その話にはメリットが無い。

少なくとも聞き手はそう感じているから
自分もしたほうがいいことだと
気持ちよく納得できない。

「利得」よりも正しさのほうが大事だから
多少、強引でも「そうしないこと」の
デメリットを説明して納得させることが
相手のためだと思うかもしれない。


でも人の「ため」って
その人の「幸福に繋がること」のはずだ。
「幸福に繋がること」はすなわち「利」だ。

相手が自分にとって
「利」があると感じないなら
どんなに正しそうなことでも
それは相手の「ため」にならない。


だから自分がどれだけ

「この説は正しい」
「人の役に立つことだ」

と思っても「利」の観点から説明して
相手が納得しないなら潔く諦めよう。

それが利のある話なら
人は自然と聞き入れる。

人を幸せにする目的から逸れないように
相手の「ため」になるように
理に逆らってまで自説は通さず
人が自然と聞き入れられる
利のある話をできるようになろう。


🌸最後までご覧くださり、ありがとうございました🌸