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田舎移住を検討している方へ ~ 仕事について

WISH HOUSE~果樹の森~ の速水です。

以前、移住を検討している方に向けてアンケートを実施いたしました。田舎・地方での生活や二拠点生活をご検討の方々の中で、移住に踏み出せない理由で、皆様のアンケート集計で一番多かったのが「仕事」でした。

知らない土地に都会から移住して、仕事はあるのか?どうやって生活してくのか?と言った純粋な疑問というか、移住や二拠点で考える大切な要素。

そこで今回は、自分自身の体験を元に「田舎での仕事」について書かせていただこうと思います。

今までと「仕事」との付き合い方を変えた

私の場合は東京から茨城への移住でした。ちょうど & 偶然にもコロナのバッティングしていました。

仕事にあくせくした生き方からシフトして、もっと充実した生き方がしたいと感じたからです。

具体的に言えば、仕事を獲得するための営業にも疲れ果て、いただく仕事をいかに最小限の労力でこなすか、ということにばかり意識が向いている自分が嫌になったからです。

都会で生きるために必死に働いているとどうしても商業主義の目線で世界を見るようになっている自分がいました。

営業にあくせくすると一つ一つの営業先の人の顔が人間ではなく「案件」に見えてくる。せっかくいただいた仕事を、いかに最小限でこなすか?と考えれば楽しみよりも、次の案件をこなしたいという考えになる。今の一瞬一瞬を大切にできなくなってしまい。まさに忙しい生き方。心を亡くす、でした。

子供が生まれたこともあり、次の世代に何か残せる存在でありたい。ささやかで良いから…と思い始めました。それに自分が何のために生きているの?と感じる年齢にもなってきました。いくら頑張って人より稼いだって最後は死んでしまうわけで、「生きる」ということをちゃんと、丁寧にやりたいなぁと思っていたのです。

ちょうど移住先を探している中、遊びに行った千葉の君津市。

そこに移住して古民家で暮らしながらお米を作るかた、その周辺の移住者の友人などのお話から、非電化工房という面白いコミュニティを運営している藤村靖之さんの本「3万円ビジネス」を知りました。皆さんもご存知かもしれないですが、有名な方です。

誤解を恐れずざっくり簡単に説明すると「3万円ビジネス」とは月3万円だけ稼げる小さい仕事を複数持つことで生活を可能にするということです。

仕事は1つだけじゃない

昔の農家さんであれば百姓と言って100の生業(なりわい)を持っていた。つまり1年という四季を通じて様々な仕事があったわけです。お米や様々な野菜やフルーツそして林業など。さらに、そう言った仲間のコミュニティを形成していくことで、支え合えるので生活にかかる経費をある程度おさえて、お互いのスキルや仕事での成果物の物々交換など、面白い内容でした、

私の仕事は同時に複数のクライアントの仕事をこなすことが多かったので、1年を通じて違った人と違った環境で働く、というスタイルに抵抗がありませんでした。

もちろん東京に暮らすよりも収入も少なくなる可能性がかなりありますが、経費もその分減る、またお金とは違った価値を得ることが出来る。と感じます。

具体的には家賃も安くなるし、地域との関係ができてくると食材も安く手に入る。今までいかにエネルギーもお金も無駄が多い生き方だったのかを考えさせられることが多くなりました。

私は茨城への移住ですが、こちらにきて知ったのは、スーパー、レストランなどは常に人材不足で人を募集しています。地方には割と工場も多いのでそういうところでも仕事はあります。選ばなければいくらでもあるというとちょっとアレですが、自分が思っている以上に人材不足なのだなぁと。なので仕事はあります!

椎茸の栽培所で人手が足りないとか、地元の新鮮なお野菜を販売する道の駅で人が足りないとか、ブルーベリー農園で人が足りていない、梨農園で人が足りていないとか、林業も人が足りていません。養鶏場もだと思いますし、草刈りも仕事になってしまいます。草を刈ってくれる人がいなくて困っている地域は多いです。シルバー人材センターに登録している老人たちがその役割を担っていますが、徐々にその人口も減ってきています。その他竹藪整備や山の整備もやれることは山ほどあります。林業組合や木材協同組合など地域の組合に連絡してみるのも手です。

そして私が移住したコロナの時期よりもよりリモートワーク が普及したこともあってか、複数の仕事をかけもつのがOKという雰囲気は少しずつ広がっているので、そう言った仕事を複数こなせるように人生設計すれば可能だと感じました。

私の知り合いの方でお米を育てつつ、フルーツ農園にもアルバイトに行っている方など、普通にいるので副業がむしろ当たり前のような雰囲気です。

もし今まで勤め人をされていた方は是非一度3万円ビジネスの本を読んでみてください。または100の生業を実践してみてください。

自分の中には1つの才能や技術があるわけではなく、様々な才能や技術があることを再発見できたりもします。

この投稿で全部を網羅しているわけではなく、あくまでも私の個人の体験を含めたものなので参考にならないと思う方もいるかもしれませんが、その点ご容赦くださいませ。

飛び込むのは怖いかもしれませんが、飛び込まないと見えないのが地方の暮らしでもあって、地域との関係の中でいろいろな仕事を見つけることができます。それは間違いないと確信を持って言えます。

海外留学より少しハードルが低いと思えばお子さんがいるファミリーでもチャレンジできるのではないか?と思ったりします。

1年暮らせるだけの貯蓄があれば挑戦してみるのも良いかと思います。田舎で1年間暮らして四季を体験するなかで様々な人々と出会うことができ、そこから地域の特色、それにあった生活様式そして、そこから生まれる仕事が見つかっていくはずです。

今朝も里山中に響く野鳥の声で私は目が覚めました。
私はWISH HOUSEファームという無農薬の果樹の森・農園をスタートさせたのですが、本業の映像の仕事と両立しながら充実した日々を送っています。

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